Bon Vin , Bon Sake , Bon Fromage

ブルゴーニュワインとチーズをこよなく愛するシニアのブログです。素晴らしいお酒とチーズの出会いを中心に日常を綴ります。

南イタリア&シチリア島 晩冬の旅~南イタリア編

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1月28日~2月6日の10日間南イタリアの旅です。とりあえず観光が目的ですが、地元のワインとイタリアンを愉しむ旅行でもあります。シチリアから再びイタリア南部を巡ります。

シチリアメッシーナを出港した船は、40分ほどでカラブリア州のヴィラサンジョバンニに着きます。一晩かかったナポリからパルレモの航路とは全く異なります。

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ティレニア海、サン・エウフェミア湾に面したカラブリア州の小さな町ピッツォ(Pizzo)です。

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この街は、トリュフの形を真似て作られたチョコレートとヘーゼルナッツ味のアイス「タルトゥーフォ」の発祥地として有名です。外側はカカオで覆われ、ヘーゼルナッツ味のアイスクリーム、そしてその中心には濃厚なチョコレートクリームが入っています。チョコレート以外では、ピスタチオ味が人気のようです。

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ここから4時間ほどかけて324km先にあるプーリア州のアルベロベッロに向かいます。途中で、コゼンツァという町にあるホテルのレストランで昼食をとります。ここでも地元のワインです。カラブリアと言えば、下のチロ(Cirò)が非常に有名ですが、ここでは、テラーノという品種のIGT赤ワインをオーダーしました。

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ラズベリーブラックベリーの果実香、甘草、皮のニュアンス、濃厚の割にはタンニンはそれほどでもありませんが、割と酸を強く感じるワインです。

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アルベロベッロに到着すると、既に日が落ちています。天気もあまり良くありません

夜のアルベロベッロの街並みです。

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この日の夕食は、リゾットです。これに合いそうなロゼワインをオーダーすることにしました。

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レストランのリストには、プーリア州のD.O.C.G カステル・デル・モンテがあったのですが、残念ながら在庫なしとのこと。替わりにFIVE ROSESというSALENTO IGTワインを注文しました。サリーチェ・サレンティーノにあるワイナリーで、あとから調べたら、日本にも輸入されているようです。ネグロアマーロ90%とマルヴァジアネラ10%で造られているとのこと。綺麗なピンク色、イチゴやチェリーの果実香、フレッシュな酸を感じ、爽やかな印象です。結果的にリゾットにピッタリなワインでした。

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プーリアのワインが、結構気に入り、翌日に、街の酒屋でサリチェ・サレンィーノ(Salice Salentino)の赤ワインを購入しました。

翌朝は、アルベロベッロの街中を歩きます。ここは、「トゥルッリ」と呼ばれる伝統的な家屋が約1500軒あることで知られています。白壁に円錐形の石積み屋根を載せたこの家屋は、16世紀から17世紀にかけて開拓のために集められた農民によって造られたものでかつてこの地方に広く見られたトゥルッロ群(複数形で「トゥルッリ」)が多数現存し、住居や店舗として利用されている景観は貴重で、「アルベロベッロのトゥルッリ」は1996年に世界遺産として登録されています(Wikipediaより引用)

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青空が出ていれば最高だったのですが、雨に降られなかったのが幸いでした。
次に同じプーリア州の観光地ポリニャーノ・ア・マーレに向かいます。ポリニャーノ・ア・マーレは 美しい砂浜や白い壁の町で、断崖の岩肌が浸食によってできた絶景海岸が見応えがあります。

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昼食後は、世界遺産のマテーラ観光です。バジリカータ州にあるマテーラはサッシという石灰岩の洞窟住居(約3000戸もあるとのこと)が有名で、1993年にユネスコ世界文化遺産に指定されています。 

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洞窟住居は、内部を見学することができます。

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マテーラ観光後、出発地のナポリに戻ります。

夕食は、マルガリータピザです。

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ワインは赤のフルボトルですが、ここでも、リストにあるワインが無く(このパターンが結構多かった)、奨められたワインをオーダしまたが、あまり印象に残らず、特にメモも残していません。

翌日は、後半のハイライト、アマルフィー海岸です。

アマルフィー海岸へ向かう道路は、狭く曲がりくねっているため、大型バスが使用できない為、ナポリからは、小型のバスに乗り換えます。

アマルフィに向かう途中で、高台から海岸線沿いの斜面にカラフルな街並みが望めます。
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下は、ソレントだったと思います。

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狭い土地を有効活用するため、アーチの上に家を建て、上へ上へと建て増したため、断崖にへばりつくように建物が密集している。外敵の侵入を妨げる為もあって階段で出来た路地が複雑に入り組んでいる。 

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街中の教会です。中も自由に入れます。

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ミニチュアの人形が凄い数あります。

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昼食をとった AL CANCELLETTO というレストランです。実は、アマルフィーでは行きたいレストランがあったのですが、2月一杯休みでした。春まで休業している有名店が結構多いようです。

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このレストランは、若いオーナが夫婦で切り盛りしてましたが、結構美味しかったです。

ムール貝のパスタ、シーフードの揚げ物です。ワインは白のハウスワインです。

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ナポリに戻りホテルで最後の夕食です。

カンパーニアの銘酒と言えば、やはりタウラージです。

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濃いガーネット、黒系果実、タバコ、甘草、黒胡椒のニュアンス、2010年ヴィンテージですが、まだまだ熟成しそうです。

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フェウディ ディ サングレゴリオは、カンパーニア州の大手ワイナリーで、日本でもよく見かけます。ナポリの空港にもワインバーがありました。

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今回のイタリアはここで終わりで、経由地のミューヘンに向かいます。
安価な団体ツアー旅行だったので、付いている食事は、比較的質素なものでした。ただ、やはり魚介類やパスタは非常に美味しく、何よりも現地のワインと楽しむことができました。家でも比較的、イタリアワインはデイリーワインとして飲みますが、やはり地元で、地元のイタリア料理と味わうのは格別です。今回の旅行の目的として、地元のチーズも味わいたかったのですが、こちらだけは空振りでした。あまり自由時間がなく、チーズ店までは回れず、現地のスーパで探しました。シチリアには、「ペコリーノ・シチリアーノ」や「ピアチェンティヌ・エンネーゼ」、そして、最も探したかった「ラグザーノ」といったDOP(原産地名称保護)チーズがありますが、スーパではいずれも入手できませんでした。

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ラグザーノ(チーズブックHPより引用しました)

替わりに「ペコリーノ・サルド」(サルデーニア島の羊乳チーズです)と「パルミジャーノ・レッジャーノ」を購入し、ホテルでビールやワインと味わっていました。2~3€ほどで結構な量が買えます。お土産は、スモークの「スカモルツァ・アフミカータ」を持ち帰りました(まあ、日本でも普通に買えますが...)

個人旅行で良く訪れるフランスと比べると物価は驚くほど安いです。スキー以外では、なかなか縁がなかったイタリアですが、今後は、トスカーナピエモンテといったワインの銘醸地にもぜひ行ってみたいと思います。

(続く)