バッカスのささやき

ワインとチーズをこよなく愛するシニアのブログです。素晴らしいお酒との出会いと趣味のブルーベリー栽培を中心に日常を綴ります。

日本酒の呼称資格

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日本酒の呼称資格として、長い間、唎酒師が有名でしたが、日本ソムリエ協会JSA)が2017年に新たにソムリエの日本酒版とも言える「SAKE DIPLOMA」の呼称資格認定制度をつくりました。2年目の2018年に取得したこの資格と唎酒師について語りたいと思います。 

SAKE DIPLOMA 呼称資格について

2017年に誕生した日本ソムリエ協会による日本酒の新たな呼称資格SAKE DIPLOMAの背景には、海外の和食ブームにともなう日本酒の国際化があると思われます。国酒である日本酒や焼酎を世界に普及させるにあたって、日本酒と焼酎の正しい知識とテースティングの技量を有する人材の育成を目標とした資格認定制度と言えます。国際的な資格であることを示す意味でSAKE DIPLOMA INTERNATIONAL認定資格として米国、中国、ドイツにおいて英語で受験することもできるようになっています。

SAKE DIPLOMA試験の1年目は、1次試験(知識を問う筆記試験)、2次試験(テースティングと論述試験)ともに指定日・指定会場での試験でしたが、2年目の2018年から、1次試験でCBT方式(一定期間の中で、選択した会場のPCでWeb試験を受験)に変わりました。これは、ソムリエ試験も同じです。実は、当初初年度での資格取得を目指そうとしたのですが、1次試験と以前から決めていた旅行の日程が重なった為、受験を断念せざるを得ませんでした。その意味で、受験し易く制度が改定されたことは大歓迎です。しかも1次試験は、2回受験することもできます。その場合、成績の良かった方が採用されます。2次試験は、従来と同じく指定会場での一発勝負です。

1次試験が2回受験できるというのは、救済措置のようなもので、さぞかし合格率が上がると思われましたが、結果は逆で、合格率は、2017年41.5%→2018年38.1%(529人受験し、202人合格)でした。2次試験のレベルはそれほど変わらなかったので、1次試験の難易度が予想外に上がった為と思われます。正直、2017年の問題に比べ、2018年は、重箱の隅を突つくような内容の問題でした。おそらく、CBT方式導入の為、問題バリエーションを数倍作らなければならなかった為、相当に細かい内容を問うものになった為と思われます。2017年のレベルを予想して1次試験に臨んだ人は、画面に表示される2018年の問題をみて面食らった人も多かったようです。また2017年の初回は、現役ソムリエやスクール講師等が多く、受験者のレベルがある程度高かったのかもしれません。

一次試験は、常識として知っている必要のある問題も多いですが、知っていて何の役に立つのだろうかという凄くニッチな部分をつく問題も結構含まれています(後述)。CBT方式にすることで問題を増やさざるを得なかった為でしょうか?

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SAKE DIPLOMA教本と認定証

唎酒師について

唎酒師は、1991年に日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)によりに制定された日本酒の販売・提供資格です。飲食サービス業、酒類流通販売業に従事する方々を主に、これまで3万名以上の方々が認定を受け、現在は、約1万2千名の唎酒師が世界で活躍しています(SSIのHPより)

唎酒師をとるには、いくつかのコースの中から、自分にあったコースを申し込むことになります。通信講座もあり、会場で試験を受けなくて取得できるコースもありますが、時間もかかるので、独学をベースに1日集合教育を受けて、最後に会場で受験するというパターンが費用的にも一番メリットがあると思います。ちなみに、このコースで、58,800円です。更に合格後の認定料+SSIへの入会費+年会費で59,900円、すなわち取得までに10万円以上の費用が掛かります。結構高いですね。一方SAKE DIPLOMAの方は、ソムリエ協会へ入会しなければ、29,760円(一次試験2回受験)と比較的リーズナブルです。どちらかと言えば、唎酒師は、趣味で資格を取得する人向きではなく、サービス業に従事する人向けの資格かと思います。難易度については、唎酒師の方がずっと低いです。私は集合教育1日+試験受験のコースを選択しましたが、集合教育で示唆された試験によく出るところを中心に3〜4日程度、教科書を読み込むだけで、合格できました。1~4次までの試験が、半日で行われますが、仮にどれかが合格点に達しなくてもそのパートの試験のみ再受験することが認められています。

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唎酒師の教本と認定書

SAKE DIPLOMA試験で出題された問題をベースに2つの呼称資格を必要な知識レベルとテースティング能力の観点で比較してみたいと思います。

SAKE DIPLOMA一次試験の問題

①日本酒の定義と分類、歴史問題

年号問題は、やたらと出題されます。2018年は、問題によっては月までを問う問題が出題されています。以下は、一例です。

・地理的表示「日本酒」が指定された年月は?→2015年12月

清酒の製法品質表示基準が定められた年は?→1989年11月

・麴米の使用割合は?→15%

・国家の組織に造酒司が設けられたのはいつ?→奈良時代後期

・日本の課税移出数量でピークに達したのはいつ?→1973年

・日本酒製造免許者数、1980年度2947社が、約半数の1634社になった年は?→2014年

・全国清酒品評会が始まった年は?→1907年

酒米、水の問題

かなりマニアックな問題が出題されます。酒造好適米以外は、ここまで細かいことを覚える必要があるのか?と感じます。

・国立醸造試験所が開設された年は→1904年

うるち米のでんぷん成分の割合は?→アミロペクチン約80%、アミロース約20%

・竪型精米機が導入されたのは何年?→1933年

・玄米600kgを精米歩合70%まで削るのに必要な時間は?→10時間

平成26年度米の農産物検査結果において、兵庫県の数量は?→26,199t

・愛山の交配親は?、交配年は?→愛船117×山雄67、1941年

・祝が野条穂から純系分離された年は?→1933年

・北海道で2006年に誕生した品種は?→彗星

兵庫県において、年貢制から地租税に移行した年は?→1873年

・村米制度、酒造家、辰野悦三と取引を開始した集落は?→奥吉川村市野瀬

・JAみのり東条ライスセンター竣工された年は?

山田錦の2016年の作付け面積は?→4667ha

・次の中から、酒造用水として最も望ましくない成分は?→鉄、マンガン

酒造好適米の生産量順位、上位の生産量、上位20位までの交配親、交配年を全て暗記する必要があります。山田錦関係は、とにかく細かいところまで出題されます。一番厄介なのが村米制度の問題です。

・特A-a地区の「東上」に含まれる集落を選べ?→天神、小分谷等

・「金合」が含まれる特A-a地区は?→吉川町

A-a地区A-b地区の147集落を暗記するのはとてもできません。諦めて捨てたほうが良い問題です。

③製法に関する問題

ここは、教本の肝にあたる部分です。多くの問題が出題されます。精米から瓶詰・貯蔵までの工程を細かく覚える必要がありますが、基本なのできちんと覚える必要があります。少し大変なのが、各工程での温度と時間です。

・製麹初日、引き込み後、蒸米の積層を上下反転するのはどのような場合?→蒸米の温度が高すぎる場合

・製麹2日の最高温度に該当するのは?→40~43℃

・麹をその日のうちに醪に投入することを何と言う?→出使い

・総米1000kg、酒母歩合7%、麹歩合33%のとき酵母に使用する掛米の重量は?→46.9kg

酒母を造るとき、膨れ時のボーメより1減少した段階を何というか?→湧付き開始

・山廃酛が確立された時期は?→明治時代

三段仕込み、最高ボーメを迎える時期は?→留添えの数日後

・四段割合、酵素剤を利用すると、蒸米は何℃くらいで糖化する?→55℃位

清酒の製法品質表示基準において、原酒を表示する場合、許されている加水調整率は?→アルコール分1%未満

酵母の問題

分離年、関わった人物名、主要な協会酵母、香り酵母については暗記必須ですが、覚える量はそれほどありません。これは、知識として覚えておいた方が良いと思います。

清酒酵母が初めて日本酒醪から分離されたのは何年?→1895年(矢部規矩治)

・きょうかい1501号は何県で誕生した?→秋田県

・現在最も販売数が多い7号酵母は、どこの醪から分離された?→真澄

清酒製造状況と主要生産地

主要生産地と特徴は知識として持っておくと役に立ちます。

特定名称酒清酒の生産量の多い上位5件を順に並べよ→特定:兵庫県-新潟県-京都府秋田県-山形県清酒兵庫県-京都府-新潟県-埼玉県-秋田県

宮城県特定名称酒の比率は?→約94%

古伊万里の壺でほかんされた「日本最古の酒」が発見された県は?→長野県

京都府の中央部、中国山地の延長として広がる高地名は?→丹波高地

⑤テースティングとサービス、料理との相性

それほど難しくありません。飲む温度帯は確実に覚える必要があります。料理との相性問題は、教本でページを割いている割には、出題数は多くありません。

・山廃純米酒の香りの表現で適している用語は?→サワークリーム

普通酒本醸造酒純米酒などを飲む際の適温は?→15~18℃

・生酒を氷温で保存する理由に該当するのは?→火落ち菌のリスクを抑えるため

・次の中から「本醸造酒」に相性の良い料理を選べ→湯豆腐

・次の中から「純米吟醸酒」に相性の良い料理を選べ→カプレーゼ

⑥焼酎問題

壱岐焼酎が発祥した時期は?→19世紀初頭

・単式蒸留焼酎の減圧蒸留が開発された時期は?→1900年代初頭

・地理的表示として、「壱岐」、「球磨」、「琉球」が指定されたのは?→1995年6月

※地理的表示については、全て年月で覚える必要があります。

SAKE DIPLOMA二次試験の問題

2018年は、4種の日本酒と1種の焼酎が出題されました。ちなみに、2017年では、焼酎は2種(芋と泡盛)でした。

評価項目や表現要素はソムリエ協会の試験でもあり、ソムリエ・ワインエキスパートの項目に準じています。外観(清澄度、濃淡、色調)、香り(第一印象と特徴)、味わい(第一印象、甘み、酸味、苦み、バランス、余韻)等で評価します。全て選択形式(特徴等は選択数が指定される)です。

特徴を選ぶコツですが、短い時間で一つ一つの選択肢を味わいながら選ぶことはできないので、例えば、吟醸香が強く感じられれば、予め必ずコレ(例えば、グレープフルーツ、スイカズラ等)は選ぶと決めておくことです。

果実香に関しては、リンゴ系(カプロン酸エチルに起因)とバナナ系(酢酸イソアミルに起因)を嗅ぎ分けること、米の香りについては、蒸した米(精米歩合高い)、炊いた米や上新粉・白玉団子(精米歩合低い)等の選択、生酛や山廃特有の酸味を感じれば、サワークリーム、ヨーグルト、熟成を伴うことも多いのでゴボウ、椎茸、マッシュルーム等の選択、黄色がかった熟成酒では、醤油、ヨード香等の選択といった感じです。

もうひとつの重要な点は、指定された選択数を間違えないこと(例えば6つ選択すべきところを7つ選んでしまうと確実にアウト)です。

評価の最後は、特定名称酒の分類になりますが、大吟醸酒であれば吟醸酒も正解、純米酒であれば、純米吟醸酒純米大吟醸酒特別純米酒でも正解になることが多いようです。

重視されるのは、アルコール添加(アル添)されているか、添加されてないかを区別できるかです。すなわち本醸造、(大)吟醸酒と純米系の酒を見分けられるかです。これは、ソムリエ協会のセミナーで田崎さんが何度も強調しており、大きなポイントになります。

見分け方は、余韻の長さです。アル添酒は香りのインパクトは高い(金賞狙いで造られる日本酒は大吟醸が多い)ですが、余韻が比較的短く、ストンと終わります。あと、青竹や新緑の香りですが、正直、これを嗅ぎ分けるのは難しいです。

二次試験の勉強は、徹底的な飲み比べです。試験前の数週間は、このような感じです。

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焼酎もミニボトルを買って飲み比べ(無駄でしたが..)

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テースティングコメントは、この田崎さんの本が役に立ちます。

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勉強の息抜きに最適です。夏子の酒は、ドラマ化されテレビでも放映されました。三増酒や腐造、琺瑯タンク等の話が出てきて参考になりました。何よりもストーリが秀逸です。

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4つの日本酒を「山廃酛」「セルレニン耐性酵母(いわゆる香り酵母)」「五百万石」「山田錦」で選択させる問題も出題されています。

山廃・生酛の区別は、強めの酸味を感じ取れるかです。あと、色もヒントになります。山廃・生酛=黄色がかっているという訳ではありませんが、一般に1年ほど熟成させることが多いので、ほんのり黄色が入っていることが多いです。

酒米については、山田錦の力強さ、五百万石の淡麗さで区別できますが、将来的には上位4種まで出題される可能性があると思います。雄町は華やかさと少しオイリーっぽいテクスチャですが、美山錦は中庸で少し分かり難いかと思います。

焼酎のテースティング問題ですが、これを私は間違えてしまいました。香りの第一印象は間違いなく芋なのですが、口に含むとアルコールの強い刺激があります。この刺激は、泡盛という図式が頭の中で出来上がっていたのですが、香りとの矛盾に悩みました。最終的には、泡盛の古酒(クース)と判断し、泡盛を選んでしましましたが、正解は芋焼酎の「原酒」でした、焼酎は一般的には25℃位に調整されたものが殆どで、日本酒と異なり原酒を飲む経験は全くありませんでした。完全に盲点をつかれた出題でした。次にアルコール度数を問う設問があり(これは正解)、その理由を冷静に考えれば原酒を疑うべきでした。

あと焼酎問題では、アレルギーの問題があるので、今後もそば焼酎は出題されないと思います。麦も微妙ですね。その意味で黒糖焼酎は今後出題される可能性大だと思います。

最後は、テーマを与えられた論述問題です。2017年は、「山廃・生酛の現状と将来の展望について」、2018年は、「セルレニン耐性酵母について説明し、あなたの意見を述べなさい。」という問題でした。20分でA4一枚を埋めなくてはならないので、書き直す時間は殆どありません。頭の中で構成を考えて一気に書きあげるしかありません。採点に関しては、全ての受験者の論文を読むことはできないと思うので、ボーダライン上にある人の合否の最終判定に使われている可能性があります。

想定される問題について、予め論述する訓練をしておくと良いと思います。ソムリエ協会が好きな料理とのペアリングに関するテーマが、そのうち出題されるのでは?と思っています。

唎酒師の試験問題

唎酒師は、第1次試験から第4次試験を計2時間(各50分)ほどで受験します。

第1次試験

 もてなしの心、接客のありかたなどに関する設問および食品、飲料全般の基礎知識 に関する設問。

 次の問題が必ず出題されるようです。

 ・真のプロフェッショナルが持つべき能力や技能を箇条書きで挙げなさい。

 ・日本の食養における「温冷効果」の考え方を簡潔に説明しなさい。

 日本酒にかかわらず、あらゆる食品や嗜好品にかんする問題が出題されます。私が 受験したときは、シガーの保存に関する問題が出題され、流石に戸惑いました。日本料理の伝統様式や年中行事の中で用意する酒等の問題も含まれます。

第2次試験

 日本酒の基礎知識(原料、製法、表示、歴史、香味特性別分類)に関する設問。

 ここが、上述したSAKE DIPLOMAの一次試験に相当する部分です。製造工程における作業呼称やその目的を問うような問題で、年号や製造過程の温度等の細かな問題は出題されません。日本酒の造りにある程度詳しい人であれば、ほぼ回答できると思います。

第3次試験(テースティング試験)

 テースティングによる日本酒の評価に関する設問。品質評価、個性や留意点の抽出、香味特性別分類(4タイプ)の判定および劣化した日本酒の品質判定。

 香味特性分類(4タイプ)というのが、これです。

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教本「日本酒の基」より

この分類がソムリエ協会と大きく違うところです。ソムリエ協会は、特定名称(本醸造酒特別本醸造酒純米酒特別純米酒吟醸酒純米吟醸酒大吟醸純米大吟醸
が分類のベースになっており、芳醇、淡麗、吟醸香、熟成香といった特性は、評価分析としてのひとつの表現になっています。この4タイプの分類は、酒売り場や居酒屋等でもよく見かけると思います。唎酒師のいる居酒屋では、この分類で商品をメニューに載せているところも結構あります。日本酒に詳しくない人にも分かり易い分類だと思います。

テースティング試験は、外観(色、粘性等)・香り・味わいを選択肢の中から選んだり、具体的に記述するものです。「芳醇」「香り高い」「熟成による複雑な香り」等の表現で問題なく、グレープフルーツとかスイカズラ、セルフィーユ、石灰、上新粉、青竹といったソムリエ協会の表現に比べるとシンプルなものです。また劣化した酒を選ばせてその特徴を記述する問題も出題されます。これは、ソムリエ協会の試験にはないものです。恐らく抜栓して、日の当たる場所に長く置いておく等で準備したものと思われますが、これは、なかなか興味深い問題です。

第4次試験

 日本酒のサービスに関する設問と季節別、香味特性別分類(4タイプ)のセールスプロモーション企画書の作成。

酒器を選択する際の基準、燗にするメリット・デメリット、保存上の留意点等を記述させる問題とセールスプロモーションの企画を記述させる問題です。

日本酒ビギナー層に対する指定季節(受験日の季節)ならではのセールスプロモーションを合わせる行事とテーマ、選定する日本酒とその理由、勧める料理と温度帯、演出等で記述したり、香味別タイプ分類における薫酒ならではのセールスプロモーションを顧客ターゲット、想定する年中行事、合わせる料理、使用する酒器等に沿って記述させる問題です。

合格率は不明ですが、追試を含めると最終的には8~9割方、合格しているのではないかと思います。講習会時に講師が話していましたが、職場(飲食店等)の指示でとりあえず受験してみた人の合格率が低いようです。同じことは、数年前まであったソムリエ協会のワインアドバイザーという呼称資格でもあったようで、この資格は、食品会社の新入社員が多数チャレンジした結果、多くが玉砕した為、合格率が極端に低くなったという話を聞いています。

 2つの資格を比較して

日本酒を提供するサービス業の人が、一般のお客様にその特徴を説明するには、唎酒師で使われている表現の方が分かりやすいかと思います。逆にプロ同士で正確にその日本酒の特徴を共有する場合は、ソムリエ協会がワインをベースに考えたと思われる分析表現が役に立つかと思います。料理とのペアリングや酒器はどちらでも重要視されていますが、唎酒師については、更に日本の暦に合わせた行事等にも踏み込んでいます。今のところSAKE DIPLOMAの教程にはそのような記載はありません。劣化した日本酒を集合教育や試験でテースティングさせるというのも唎酒師独特のものです。

以上のことを考えると唎酒師は、一般のお客様に対面で解り易く日本酒を伝えることを仕事にしている飲食や酒類販売に従事するサービス業の人向け、SAKE DIPLOMAは、日本酒が普及した背景や酒米等の原料から製造方・特徴を理論的に学び、より深い知識を持つことで日本酒を極めたい、それを人に伝えることで、伝道師的な役割を果たしたい、ワインと同じ表現で、その日本酒の特徴を、ソムリエや海外の人に伝えたいと言ったニーズに合った呼称資格と言えるかと思います。

(終)

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