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ブルゴーニュワインとチーズをこよなく愛するシニアのブログです。素晴らしいお酒とチーズの出会いを中心に日常を綴ります。

ブルーベリーの花たち~ハイブッシュ系編

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4月は最も多くのブルーベリーの花が満開を迎えますが、特にハイブッシュ系のブルーベリーの花はラビットアイ系に比べると大きく、見応えがあります。花の大きさに加え、ピンクが混ざったり、ちょうちん型であったりと、いろいろなバリエーションが楽しめます。ハイブッシュ系ブルーベリーの花を紹介したいと思います。

品種の頭2文字は、品種系統名です。

 SH:サウスハイブッシュ系 NH:ノースハイブッシュ系
 HB:ハイブリッド系

SHブラデン

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SHブラデン(4月6日撮影)

花の美しさでは、おそらくこの品種の右に出るものはないと思います。毎年大きなピンクの花を大量に咲かせます。4月上旬~中旬がピークになります。ただ、この品種は結実率はあまり高くないように思います。一見花粉をキャッチしやすい構造のように見えますが昨年はあまり結実しませんでした。今年は、意識的に人工授精を多く試みましたが、結果は如何に?

SHスノーチェイサー

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スノーチェイサー(2月10日撮影)

 一昨年に大関ナーセリーから購入した新品種です。2005年にフロリダ大学で開発され発表されたようで、購入には誓約書が必要なPVPです。

この品種、我が家では今年最も早く開花しました。写真は2月上旬のものですが、何と昨年12月には、蕾がみられ始め、1月には一部開花しました。開花があまりにも早く、他の品種からの受粉が見込ません。幸いにも2月にユーリカの花が一部開花したことで人工授粉を試みました。大関ナーセリーの説明にはハウス栽培により4月上旬から出荷可能とのこと!

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結実したスノーチェイサー(3月31日撮影)

昨年初収穫した実は非常に甘く、成長が早く、樹勢も非常に優れているので今年買い増ししました。その苗については、開花時期は普通でした。

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昨年末購入のスノーチェイサー(3月31日撮影)

花の色は、一昨年購入したもののようにピンク色は入っていません。このようなことは、よくあるようで、次に紹介するスパルタンやオニールなどの花も通常は、クリーム色ですが、樹齢の高いものは、比較的ピンクの花が混じります。

NHスパルタン

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スパルタンの花(4月6日撮影)

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スパルタン3年生苗の花(4月21日撮影)

ブルーベリーをある程度育てたことがある人に非常に人気が高いスパルタンの花です。提灯型の大きな花が沢山咲きます。ここ数年いろいろな新品種に手を出してきましたが、やはりこの品種に戻ってきてしまいます。収穫時期、実の大きさ・風味、樹勢等非常に優れた品種です。自根では、突然死することで有名な品種ですが、接ぎ木苗であれば特に問題ありません。

SHオニール

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オニールの花(4月6日撮影)

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オニールの花(3月31日撮影)

入手の容易な在来品種では、スパルタンと人気を二分する品種だと思います。

大きく非常に甘い果実でファンも多い品種だと思いますが、甘すぎるため、ブルーベリーらしい酸味を求める人には、スパルタンの方がお薦めかもしれません。丈夫ですがやや水のやりすぎに弱いようようなので接ぎ木苗をお勧めします。

SHユーリカ

大関ナーセリーで販売されているオーストラリアの新品種(PVP)です。

3年生で購入し、4年ほど経ちますが、例年最も早く開花する品種でした(今年はスノーチェイサーに負けました)。東京では2月に一部開花します。あまりにも早く開花するので蜂等の受粉昆虫は期待できません。ハウス栽培業者向けの品種で、5本単位でないと購入できないため、個人栽培家にはやや敷居の高い品種です。

非常に大きな花が沢山咲きますが、雌しべがやや花弁内のやや引っ込んだところにあり、見るからに受粉しにくい構造です。毎年人工授粉を試みますが、最終的な結実率はそれほど上がりません。肝心の果実品質ですが、最初の1、2年は、味が薄く感じられ正直いまいちでした。ただ樹齢とともにだんだん良くなっているように感じます。しばらく観察してみたいと思います。樹勢は非常に強く、成長は極めて速い品種です。

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ユーリカの花(3月31日撮影)

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結実したユーリカ(4月29日撮影)

SHフロリダサファイア

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フロリダサファイアの花(3月31日)

大関ナーセリーから購入した苗(PVP)で、ユーリカに少し遅れますが、毎年早くから開花します。写真は極端ですが、豊産性でなく、花は小さく、実も中粒です。ただまん丸い実は、独特の甘さがあり非常に優れた風味を持っています。この味が気に入っており、結構買い増ししています。

SHミスティ

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ミスティの花(3月31日撮影)

最近はそうでもありませんが、昔からホームセンターでもよく見かける品種です。開花時期も早く、写真のように大量の花をつけます。本来は大実ですが、このまま結実させると小粒になるため、適当に摘花や摘果が必要ですが、貧乏性の為か、例年摘果ができないまま放置して、結果、実が小さくなってしまします。リンゴ風味の独特の甘みをもつことと美しいシルバがかった葉の色からお気に入りの品種の一つです。

SHマグノリア

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マグノリアの花(4月21日撮影)

マグノリアの花たち」というアメリカの戯曲がありますが、このマグノリアモクレンのようで本品種とは関係ありません。名前の由来はわかりません。

中~大粒品種ですが、収穫や風味の方は、なかなか安定しません。少々難しい品種のようです。

SHニューハノーバ

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ニューハノーバ―の花(3月31日撮影)

アメリカパテントの品種、確か誓約書が必要だったかと思います。

ネットでの評価が高かったことや片親がオニールということもあり、数年前に購入しましたが、最近は我が家では収穫が安定しません。そのうち新しい苗で再チャレンジしてみたいと思います。

SHサンシャインブルー

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サンシャインブルーの花(4月21日)

昔からホームセンターで良く売られている品種です。ピンクが買った小さな花を沢山つけます。我が家の苗は最近は元気がなく、今年の収穫はあまり期待できません。サザンハイブッシュ系の中では晩生の品種でなかなか甘くなりません。おそらく買い替えはしないかと思います。

SHケストラル

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ケストラルストラルの花(3月31日撮影)

フロリダ大学育成で2011年に発表された新品種で、大関ナーセリーから一昨年購入しました。非常に優れた性質は持っているようですが、我が家では未だ本領発揮できていません。写真では分かりにくいですが、特徴のある提灯型の大きめの花です。見るからに大実が期待できるようです。

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結実したケストラル(4月29日撮影)

サザンハイブッシュ系は当地(東京都練馬区)の気候に向いているのか、結果的に比率は高くなっています。上記で紹介した以外にも多くの品種を栽培しています。毎年早い時期に花を楽しめますが、品種によってはあまりに開花が早すぎるため、毎年、受粉に苦労します。

NHコリンズ

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コリンズの花(4月21日撮影)

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古くからの品種で、安定した人気があります。

白く少し長細い大きめの花です。果実は大粒で甘酸のバランスがとれた風味です。隔年性という訳ではないのですが、やや収穫量は安定しないように感じます。

NHシエラ

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シエラの花(4月21日撮影)

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新しい品種ではありませんが、我が家では今年初めて栽培します。ある園芸農家から6~7年生くらいの大苗を購入しました。しっかりとした苗で沢山の大き目の白い花を着けました。今年の初収穫に期待したいと思います。

NHデニー

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ノーザンデニーズの花(4月6日撮影)

甘酸のバランスがとれた風味に優れた大実をつけるデニーズの花です。つぼみはピンクがかっていますが、白い少し細長い花です。

NHレガシー

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レガシーの花(3月31日撮影)

入手が容易で、強健、樹勢も強いためブルーベリー園等でも重宝されているようです。

我が家でも5年ほど前に購入した苗が、2mを超える大苗に育っています。収穫時期はハイブッシュの中では遅いほうだと思います。中程度の白い花が沢山咲きます。

NHエリザベス

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エリザベスの花(4月21日撮影)

評価が非常に高く高貴な?ネーミングに惹かれ何度も購入しましたが、なかなか上手く育ちません。東京の厚い気候とは相性がわるいのか自根、接木ともに毎年収量も少なく、樹姿も乱れがちで、かつハイブッシュの中でもかなり晩生の品種で、我が家では、きわめてハードルが高い品種になっています。

NHカーラズチョイス

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カーラーズチョイスの花(3月31日撮影)

ピンクの蕾が印象的です。同じようなネーミングのハンナーズチョイスという品種がありますが、そちらの方が樹勢が強く、大苗になっています。

まだまだ多くの品種の花が咲いていますが、この辺にしておきます。3月から4月にかけては、多くのブルベリーの花が満開になります。以前は、これを目指して多くの蜂が飛んできて、中には巣を作ることもありましたが、ここ数年は、当地(東京練馬区)はめめっきり蜂が少なくなりました。おかげで人工授粉が結構な手間になっています。

<了>