Bon Vin , Bon Sake , Bon Fromage

ブルゴーニュワインとチーズをこよなく愛するシニアのブログです。素晴らしいお酒とチーズの出会いを中心に日常を綴ります。

1995年のプレステージシャンパン2種

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シャンパニューの超当たり年の1995年のプレステージシャンパン2種、シャルル・エドシック ブラン・ド・ミネレール 1995とドゥ・ヴノージュ ルイ・キャーンズ(15世)・ブリュット 1995年です。いずれの海外の評論家から高い評価を受けているプレステージシャンパンです。

 まず、シャルル・エドシック ブラン・ド・ミレネール1995(Charles Heidsieck Blanc Des Millenaires 1995)です。

コートデ・ブラン地区の複数の最上畑のシャルドネブレンドしたブラン・ド・ブランで、1983年が初ビンテージで、これまで1985年、1990年に続いてこの1995年、更に現在2004年がリリースされています。すなわち、1995年は4番目のヴィンテージになります。16年間で僅かに4ヴィンテージです!。このシャンパンは、過去に2度ほど飲んでいますが、いずれも感動ものでした。ただ、1995年以外のヴィンテージは飲んだことはありません。

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色はクリームイエロー思ったほど濃い黄色ではありません。下記の写真では分かりにくいですが泡はそれほど多くありません。

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20年以上を経過したシャンパンなので当然ながらノワゼット(ヘーゼルナッツ)香が前面に出てくることを想像していましたが、第一印象は蜂蜜とフレッシュ感すら伴う綺麗な酸です。若いシャンパンに感じられるレモンにドライフルーツ、ハーブ、それに、ブリオッシュ、ナッツ、バニラの香りが複雑に絡み合います。このシャンパンは、樽熟成を一切行わず、ステンレスタンクのみ使用して醸造されていることをことを後で知りましたが、どうしてこのような複雑な香りを出せるのか不思議です。

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楽天市場でシャルル・エドシック ブラン・ド・ミネレールを探す

つづいてドゥ・ヴノージュ ルイ・キャーンズ(15世)・ブリュット / de Venoge Lois XV )1995です。こちらは、シャルドネ50%とピノ・ノアール50%のセパージュです。

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シャルル・エドシックよりもやや濃いイエローです。こちらも蜜香は感じられますがどちらかと言えば、ノワゼット香、シェリー香が前面に出ています。その背後にドライフルーツ、蜂蜜、マッシュルーム、ビスケット、バニラの香りが絡み合う感じです。23年を経過したシャンパンとしては、正統な香りだと思います。複雑な香りや味わいは、こちらも素晴らしいものですが、一緒に飲んだ娘からは、「ウイスキーみたい」と評価はいまいちでした(笑)。ちなみに、このドゥ・ヴノージュは、ボトル形状もまるでブランデーの瓶のようで、豪華な箱に入っています。別の箱では替え栓が付いていてボトルをデキャンタとして再利用できるようなのですが、残念ながら私が購入した箱には付いていませんでした。

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 ちなみにドゥ・ヴノージュを購入したきっかけは、最初に飲んだシャルル・エドシック ブラン・ド・ミレネールがあまりに印象的であり、この同じ1995年のプレステージシャンパンはWAの評価も97点(シャルル・エドシックは95+)と高く興味をそそられた為です。

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楽天市場でドゥ・ヴノージュを探す

どちらもマロラクティック発酵(乳酸発酵)を行っているようですが、ドサージュ(補糖)は、ドゥ・ヴノージュで7g/l、一方、シャルル・エドシックは11g/lのようです。もちろん土壌や醸造方法、熟成環境も異なっていると思いますが、シャルル・エドシックのドサージュ量の多さが(酸化を抑制し)フレッシュ感につながっている一つの要因になっているようにも想像できます。

ちなみに以前札幌のすすきのワインバー、モン・レーヴの小林さんがシャルル・エドシックのこのシャンパンをべたぼめしていました。昨年このシャンパンハウスを訪問した際の試飲で気に入って何本か仕入れたようです。偶然にも最初にシャルル・エドシックを飲んだ1ヶ月ほど後だったので大いに同感しました。ちなみにこの店には、今回のドゥ・ヴノージュ ルイ・キャインズ1995年もオンリストされていましたが、やはりシャルル・エドシックの方を推していました。

どちらも2019年5月現在、インターネット等でもかろうじて入手可能ですが、流通量はかなり少なくなっており、ブラン・ド・ミレネールは以前は1万円台で入手できましたが、最近は3万円近くになっています。ブラン・ド・ミレネールの現在の流通主流ヴィンテージは、2004年ですが、世紀のヴィンテージである1996年がいずれ出てくるものと期待して、購入済みの残り2本をいつ・どこで飲むか悩ましいところです。

<了>