プロバンスの代表的なシェーヴルチーズ、(Rove De Povence)とロワーヌ地方のシェーヴルチーズサントモール・ド・トゥーレーヌ(Sainte Maure de Touraine)です。
ローヴ・ドゥ・プロヴァンス(Rove De Povence)は、プロヴァンスのローヴ種の山羊乳から作られるシェ―ヴルチーズですが、丸いチーズというイメージがありました。この長細い小さなパンのように形状をしたシェーヴルは、正確には、ローヴ・タン(Rove Thym)と呼ばれるチーズのようですが、総称して、ローヴ・ド・プロヴァスの名称が使われています。ハーブ(タイム)の花が上に添えられており、チーズにもハーブ(花の咲いたタイム)が添えられています。これ以外にローズマリー版もあるようです。
写真はカットしたものですが、非常に柔らかく、クロタンナイフでもカットに苦労します。
サントモール・ドゥ・トーレーヌ(Sainte Maure de Touraine)は同じフランスのトゥレーヌ地方のシェーヴルチーズです。
長い円柱上のチーズで、中心に藁のストローが型崩れ防止の目的で入っています。表面が木炭粉(食用灰)で覆われていますが、見た目の強烈さ?とは異なり、内部はマイルドです。マイルドの中にも、山羊乳独特の香りも少しあり、好き嫌いが分かれるかもしれません。どちらも伊勢丹新宿のHISADAさんで購入しています。
(ローヴ・ドゥ・プロヴァンスは、1721円/1個80g、サントモール・ドゥ・トーレーヌは、1/2カットで1350円です)
当日のチーズプレート(というほどではありませんが....)。右下は、オマールエビのムースです。
同じフランスのシェ―ヴルチーズですが、ローヴ・ドゥ・プロヴァンスの方は、表面が非常にクリーミーで、内部に密度の高い白い層がみられます。内部は、サントモール・ドゥ・トーレーヌと似ていますが、より癖のないマイルドな風味です。表面に添えられたハーブのほのかな香りが感じられ、非常にやさしい風味です。くせはなく、おそらくシェ―ヴルチーズを食べなれない方でも美味しいと感じるはずです。
合わせたお酒は、定番のロワール(サンセール)のソーヴィニヨン・ブランと宮泉の純米吟醸です。ただ、ロワールに関しては完全に選択を間違えました。
アルフォンス・メロのエドモン2014年です。実は、適当なソーヴィニョン・ブランのストックが無く、このメロのフラッグシップワインを選んでしまいました。色は黄金色に近く輝いています。強い樽香、バニラ、ブリオッシュにレモン、グレープフルーツの果実感が混ざり合っています。非常に複雑ではありますが、グレープフルーツやトロピカルフルーツが前面に出たフレッシュなソーヴィニヨンブランとは異次元のワインです。ワインが強烈過ぎて、特に強い樽香が、やさしいシェ―ヴルには全くと言っていいほど合いません。
一方、宮泉の純米吟醸山田穂ですが、この純米吟醸は、グレープフルーツっぽい香りも感じられます。酸は低いですが、グレープフルーツ香が特徴のソーヴィニヨン・ブランを意識して選択しています。優しく、繊細なシェーブルには良くマッチしています。
オマールエビのムースとやはりメロの樽香は合いません(笑)
白ワインについては、翌日リベンジしました。ニュージーランドマールボロのグロワーズ ピノ・グリ(Grower's Mark Pinot Gris)です。
グレープフルーツや(酸味のある)青りんごの香り、フレッシュなワインです。どちらのシェーヴルにも良く合っていました。
(終)