ドメーヌ・ベルナール・セルヴォー ミュジニー 1er レ・シャビオ 2007年です。ベルナール・セルヴォーは、モレ・サン・ドニに本拠を構えるドメーヌですが、シャンボール・ミュジニーにも畑を持っており、何といってもレ・ザムズールの所有者として有名です。当主ジャン・ルイ・セルヴォー氏の引退で2012年ヴィンテージを持って生産を終えており、既に在庫も入手し難くなっています。
もともと生産量の少ないドメーヌなので、ショップでそれほど目にすることはありません。インターネットで、2、3回購入した程度です。レ・ザムズールを飲んでいたか、記憶が曖昧ですが、いずれも、それほど強い印象には残っていません。地味なラベル同様、派手さはありませんが、どちらかと言えばクラシカルなブルゴーニュワインを造っているようです。既に生産を止めているので、在庫限りで入手できなくなることもあり、2か月程前にネットで購入しました(ウメムラで7.2Kでした)
レ・シャビオは、レ・ザムールに隣接した絶好のロケーションにあります。
少しオレンジの入ったかなり薄いルビー色です。クランベリー、チェリー等の赤い果実、ハイビスカス、ドライハーブ、グローブに腐葉土、マッシュルーム等の熟成香が前面に出てきます。
クリアな酸、細かなタンニンですが、それほど味に深みなく、余韻も中程度です。最初は、後味に僅かに苦みを感じましたが、時間がたつと酸やアフターの苦みは気にならなくなってきます。
チキンソテーのシャンピニオンソースと合わせました。チーズは、ボーフォールとブルーチーズのフルムダンベールです。やはりこのワインは、ブルーチーズには負けてしまいます。濃厚なエテではないこのボーフォールには、良く合います。
薄いながらも果実の甘さや香水のような華やかな香りを前面に出す最近のブルゴーニューではなく、どちらかと言えば、クラシカルな造りをしていることが感じられます。派手ではないものの、シャンボール・ミュジニーの繊細さをうまく引き出している1本と感じました。
(終)