バッカスのささやき

ワインとチーズをこよなく愛するシニアのブログです。素晴らしいお酒との出会いと趣味のブルーベリー栽培を中心に日常を綴ります。

モン・ドールと味わう熟成シャブリ・グランクリュ

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 冬の定番チーズ、モン・ドールです。フォンデュ風にして、ちょっと変わった組み合わせですが、飲み頃と思われるヴェルジェのシャブリ・グラングリュ・ブーグロ2009年と合わせました。 

 モン・ドール(Mont d'Or)は、フランスのドゥー県の最高峰「モン・ドール」という山の名前に由来します。エピセアの樹皮で巻いてエピセアの棚の上で、21日以上熟成させたウォッシュタイプのチーズです。9月10日から翌年5月10日までに販売される期間限定のチーズですが、冬のチーズの印象があります。ドゥー県はスイスと隣接されており、モン・ドールはスイス側でも作られています。スイスでは、ヴァシュラン・モン・ドール(Vacherin Mont-d'Or)の名前で呼ばれるAOP(原産地名称統制)チーズです。日本では、両方とも入手できますが、スーパ等で売っているのは、圧倒的にフランスのモン・ドールが多いかと思います。スイス産に比べるとややマイルドと言われます。

ホールで購入するのが普通ですが、たまたま渋谷のフェルミエで賞味期限近くのものがハーフで売っていました。

ワインですが、サヴォアの辛口白(クレピーやアプレモント等)がベストなのですが、手元になかったので、あまりない組み合わせですが、飲み頃のシャブリのグランクリュに合わせました。

▼ヴェルジェ/Vergetの2009年シャブリ・グラン・クリュ・ブーグロ(Bougros)です。

ヴェルジェは、「白ワインの魔術師」と呼ばれ評価の高いベルギー出身のジャン・マリー・ギュファン氏のネゴシアン部門のワインです。「シャブリ」「コート・ドール」「マコン」「プィイ・フユッセ」等の地区から毎年60近いキュベの白ワインをリリースしています。

色は、レモンイエロ―より濃く、ほぼ黄金色です。 

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 シャブリの特級畑は、全部で7つ。シャブリの村から、徒歩で20分くらいのところに固まって存在しています。シャブリのブドウ畑は意外に広く、5,200haにも及びます。そのうち、この特級畑は、僅かに107haほどしかありません。ブーグロ(Bougros)は、特級畑の中では最も西に位置する16haほどの畑です。

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▼9月初めに訪れました。こんな感じの畑で、国道(D965)に面しています。シャブリの街を出ると正面に大きく広がるレ・クロ(Les Clos)と比べると、端っこ感があります。当然ながら白っぽいキンメリジャン土壌で、やや下部に位置することから、石灰粘土質でも、やや粘土質の比率が高https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/t/turque1991/20191120/20191120231617.jpgく、力強くボリューム感のあるワインになると思われます。

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▼少し引いて、隣のヴォーデジールの畑からみるとこんな感じです。右上に見えるのが、レ・プリューズの畑です。結構この畑のジャブリは好みです。

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▼メインは、モン・ドールですが、アペタイザーとして、スイスのアッペンツェラー(Appenzeller)の黒ラベル(6ヶ月以上の熟成)です。
これも冬のチーズのひとつで薬草やスパイスを加えた白ワインで拭いたセミハードチーズです。このチーズは、製法由来もあり、白ワインに幅広くあいますが、特にボリューム感のある白との相性はベストです。好きなチーズで、見つけると大抵買ってしまいます。

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さて、ヴェルジェのシャブリ・ブーグロ2009年の印象です。

アカシア、黄色いリンゴ、洋梨、強めのミネラル、バニラ、そしておよそシャブリらしくない蜂蜜的な甘い香り。ファーストアタックに確かに酸を感じますが、直ぐに蜜のような甘みが口腔に広がります。僅かに苦みを伴う甘みの余韻があります。

シャブリと言えば、溌溂とした酸とミネラルが特徴ですが、グランクリュに関しては、力強さや豊潤さ、更に樽熟成の影響もあり、コート・ドールの白に近いものに出会います。まさにこのワインはそんな感じですが、ここまで甘みを感じるシャブリは初めてです。

2009年ヴィンテージのブルゴーニュワインは、赤に比べると白の評価はそれほど高くはありませんが、シャブリを含む北部については、比較的天候に恵まれたようです。この2009年の天候もこのワインに甘みの影響を与えているのかもしれません。

▼ボリューム感のあるシャルドネなので、焼き鳥にも良く合います。

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▼メインのモン・ドールは、白ワインを加えて、オーブンで加熱し、フォンデュ風にしてみました。

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チーズ・フォンデュには、やはり山のワインともいわれるサヴォア地方の辛口白ワインが相性的にはベストだと思いますが、少し甘みを感じるこのグラン・クリュとの相性も悪くはありません。

久しぶりのモン・ドールですが、フォンデュにしたのは初めてです。コクや滑らかさで通常のフォンデュとは少し違った美味しさが感じられます。お奨めです。

(了)