リュショット・シャンベルタンに隣接しているロケーションながら、その小ささ故、殆ど知られていないジュヴレ・シャンベルタンの1級畑、クロ・デ・イサール。ドメーヌ・フェヴレが所有するモノポールです。
ジュヴレ・シャンベルタンの特級畑の中で最も高い位置にあるのがリュショット・シャンベルタンの上部の区画になります。この畑は、道路を挟んでリュショットの北に隣接しています。
▼写真でみるとこんな感じです。
ジュヴレ・シャンベルタンの街並みを見下ろす高台にあるリュショット・シャンベルタンの上部のリュ―・ディは、側面から上部を石垣に囲まれており、クロ・デ・リュショット(Clos des Ruchottes)と呼ばれています。ディープなブルゴーニュワインファンであれば、気づかれると思いますが、アルマン・ルソーが所有する区画です。この北側にやはり石垣(クロ)で囲まれたリュー・ディがあり、ここがフェブレのモノポール1級畑クロ・デ・イサールです。
▼右側が、ルソーのクロ・デ・リュショット、左側が、クロ・デ・イサールです。標高はほぼ同じです。
このあたりの土壌は、特に石灰質を多く含み、ミネラル分豊かでエレガントなワインを生みだします。
ドメーヌ・フェヴレ ジュヴレ・シャンベルタン 1級 クロ・デ・イサール2012年
Dom.Faiveley Gevrey-Chambertin 1erCru Clos des Issarts(monopole)2012
クロ・デ・イサールは面積僅か0.61haの小さなクリマです。1970年の古樹と2005年の若樹が植えられています。
透明感のあるラズベリーレッド。ジュヴレの1級としては、拍子抜けするほど淡い色調。ラズベリー、モレロチェリー(ビターチェリー)、ブルーベリーの赤黒果実。薔薇、石灰質土壌由来のミネラルも感じる。オレガノやタイムのようなハーブ香、少し熟成感を感じる紅茶、時間が経つと腐葉土香も現れる。アタックは滑らかで甘苦いタンニンを感じる。アフターに少し苦みを伴うが青っぽさは感じない。
割と華やかな印象で、甘さもあり、先入観なく飲むと、シャンボール・ミュジニーと思ってしまうようなワインですが、適度なスパイス感やジュヴレらしい骨格も感じます。
(3.8) 2019年に7.7K円で購入
▼牛肉と椎茸の炒め物と。
2012年のコート・ド・ニュイのプルミエ・クリュは、未だ開ききっていないワインにも多く出会いますが、これは、まさに飲み頃でした。樹齢の若いブドウがブレンドされているせいかも知れません。
このワインは最近購入したものですが、ブルゴーニュワインが、高騰している中で、8K円を切る価格で購入できる飲み頃のジュヴレ・シャンベルタン1級は、結構貴重だと思います。エレガントなジュヴレ・シャンベルタンを探している方にはお奨めです。
ちなみに、購入したショップを見ると、未だ僅かに在庫があったので、リピート購入しました。
<了>