シャサーニュ・モンラッシェに本拠を置き、最近は、ドメーヌ・ラモネとの双璧をなすとも評されているドメーヌ・ミシェル・ニーロンです。シャサーニュ・モンラッシェの中でも好きな1級畑の一つでもあるレ・ヴェルジェの2014年です。
ドメーヌ・ミシェル・ニーロンは、現当主であるミシェル・ニーロン氏の祖父、レオン・ニーロン氏が1970年代初めに瓶詰を開始したドメーヌです。所有する畑は、7.5haほどで、どちらかと言えば小規模のドメーヌですが、日本でも最近は、リアル・ワインガイド等の評価誌に大きく取り上げられたことから、人気が高く、入手しにくくなりつつあるワインです。
ピュリ二―・モンラッシェやサン・トーバン寄りに位置する1級畑のレ・ヴェルジェは、やや標高が高いため、表土は浅く、すぐに岩盤にあたる土壌で、シャサーニュ・モンラッシェでもとりわけ白向きの畑と言われています。
レ・ヴェルジェは、コラン・ファミリーの所有でも知られていますが、過去、ミシェル・ニーロン以外にギィ・アミヨ等を含め、飲んだ印象としては、ミネラリーながら、意外に外向的で、比較的早くからも楽しめるワインではと個人的には、感じています。
ドメーヌ・ミシェル・ニーロン シャサーニュ・モンラッシェ 1級 レ・ヴェルジェ 2014年
Domaine MIchel Niellon [2014] Chassagne Montrachet 1erCru Les Vergers
飲み頃まで少し時間のかかるシャサーニュ・モンラッシェやピュリニー。モンラッシェのプルミエ・クリュも2014年ヴィンテージがようやく飲み頃に入ってきたようです。
輝きのあるクリームイエロー。開栓後から、まず石灰からの豊かなミネラル香。熟した柑橘系の果実、白い花、バニラ。時間が経ち温度が上がるに従い、黄リンゴやカリン的な黄色いフルーツ香も。味わいは、アタックに少しエッジを感じるシャープな酸を感じると、徐々に酸も柔らかくなり、しなやかな感じになり、蜂蜜の甘露さも顕れてきます。2017年ヴィンテージの外交的な特徴もあり、今飲んで美味しいシャサーニュだと思います。
(3.7)
▼濃縮した果実感にオークからのクリーミーなテーストからローストビーフ、揚げ物にも合います。
▼やはり、これとの相性が抜群でした。鯛のアクアパッツアです。
軽いシェーヴル(サント・モール・ド・トーレーヌ)もフォンティーナ ヴァッレ ダオスタやコンテといった旨味の強いチーズとの相性も悪くありません。
ミシェル・ニーロンの白ワインは、一言でいえば、「豊かなミネラルと洗練された酸」という表現がぴったりかと思います。手頃な価格とは言えませんが、価格に見合った品質であることは間違いないと思います。
<了>