ジュヴレ・シャンベルタンのドメーヌ・クロード・デュガのネゴシアン部門、ラ・ジブリオットのフラッグシップ、シャルム・シャンベルタンの2010年ヴィンテージです。
ラ・ジブリオットは、クロード・デュガの監督のもと、息子のベルトランと娘のレティシア、ジャンヌが経営に携わっており、ファースト・ヴィンテージは2002年になります。ブルゴーニュ、ジュヴレ・シャンベルタン、ジュブレ・シャンベルタン・プルミエ・クリュ、そして、このシャルム・シャンベルタンの4種のAOCワインに絞り込んでおり、生産量も多くありません。一般的なネゴシアンとは異なり、ジュヴレ・シャンベルタンのワインに特化したネゴシアンです。
番外ですが、オスピス・ド・ボーヌのマジ・シャンベルタン2005年は、これまで飲んだ中で、最高のオスピスでした(→こちら)。
ラ・ジブリオット シャルム・シャンベルタン 2010年
[2010] La Gibryottes Charmes-Chambertin Grand Cru
やや黒みがかったラズベリーレッド。艶と深みのある綺麗な色調。
カシスやブルーベリー、アメリカンチェリーの赤黒果実の香りと同時に樽熟からのバニラ、ロースト香。更に、薔薇や牡丹、ドライフラワーのフローラルな香りや、土っぽい香り、黒胡椒、スーボワ、紅茶の熟成ブーケも。酸は伸びやかだが、過剰ではなく、柔らかい。タンニンは僅かに収斂性を感じるもののそれほど気にならない。しっかりとした骨格をもちながら華やかな香り、そして旨味を感じさせるバランスの取れた印象のワイン。あと、3年程寝かすとタンニンが完全に溶け込みベストか?
(3.8)
▼アラカルトのつまみと。
▼フランスのウオッシュタイプのルクロンです。マイルド過ぎて少しもの足りなさを感じますが、軽口~中重口の幅広い赤ワインに合うと思います。
やはり、意識して味わうと、樽香をそれなりに感じ、抽出も強い酒質はクロード・デュガのワインと近さを感じさせる印象です。但し、デュガの同じヴィンテージのシャルム・ジャンベルタンと比べると、明確に柔らかいと思います。
樽香に負けない凝縮した果実味や骨格を持ち、少し柔らかさを感じるフローラルさと大地香が共存している上質なシャルム・シャンベルタンでした。
プティ・デュガを感じさせるラ・ジブリオット、お奨めです。
<了>