Bon Vin , Bon Sake , Bon Fromage

ブルゴーニュワインとチーズをこよなく愛するシニアのブログです。素晴らしいお酒とチーズの出会いを中心に日常を綴ります。

2020年8月に飲んだワイン

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2020年8月の家飲みワインをまとめてのUPです。暑い日が続くので、重いワインは控えています。特に印象的だったのが、ファルネーゼのファンティー二・コレクションの白、ブレンドの妙が楽しめる面白いワインでした。

コヴィデス  モリ・デ ・フォク ブリュット
Covides Molí de Foc  Cava Brut Rose NV


信濃屋の人気No1スパークリングワインのロゼ版。カタルーニャ地方の土着品種のトレパット種100%から造られるカヴァ・ロゼ。

▼マグロ赤身とイカカルパッチョに合わせて。

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赤に近い、鮮やかなローズカラー。ストロベリーの甘い香りを想像したが、クランベリーの酸味の強いベリー系やシトラスの柑橘系果実の香り、ミネラル感。溌溂とした酸。ほんのりとホワイトペッパー。きりっとした辛口。信濃屋の直輸入ワイン。

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ファンティーニ コレクション ヴィノ ビアンコ 2018年
[2018] Fantini Collection Vino Bianco(Falnese)

生産地域にこだわらず、アペラシオンのルールにしばられずに美味しいワインを造りたいと思いから生まれたワインとのこと。ソーヴィニヨン ブラン、トラミナー、ペコリーノ、ココッチオーラの4品種の混醸。

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輝きのあるクリームイエロー。グレープフルーツ等の柑橘系果実(主にソーヴィニヨン・ブランから?)、洋ナシ(ペコリーノ等から?)、ピーチ、パイナップルの黄色いフルーツ。伸びやかな酸、心地よい苦みの余韻。様々な果実の香りやテイストが複雑に絡み合い、なかなか面白いワイン。お奨めです。
オリーブオイルとペッパーをかけたブラーターチーズとよく合います。

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キューン リースリング アルザス 2018年
[2018]  Kuehn Riesling Alsace

信濃屋の直輸入ワイン。「現地フランスの名だたる有名レストランでもメニューにリストアップされている伝統的な生産者」という謳い文句。

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アメリカンアルチザンチーズの「フラッグシップ」という熟成チェダーとともに。

クリームイエロー。シトラス、グレープフルーツの柑橘系果実に青リンゴ、僅かに甘いピーチの香りも。ミネラル(但しそれほど強くはない)、リースリング特有のペトロ香は弱いが僅かに鉱物的な香り。すっきりとした酸。余韻に心地よい苦みが広がる。様々な果実感はあるが、ボリュームのあるものではなく、やや軽い。

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スポルトレッティ  ヴィッラ・フィデリア・ロッソ 2015年
[2016] Sportletti Villa Fidelia Rosso

ウンブリア州スポルトレッティ社のフラッグシップワイン。ジェームズサックリングが「ウンブリアのサッシカイア」と絶賛し、神の雫にも取り上げられたワインです。メルロー主体でカベルネ・ソーヴィニヨンカベルネ・フランブレンドというボルドースタイルのワイン。スタンダードラインのアッシジロッソとともにデイリーワインとして時々思い出したように飲んでいるワインです。

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濃いダークチェリーレッド。カシスやダークチェリーの黒系果実。ロースト、コーヒー、なめし皮、シガー、リコリス。アタックは酸よりも甘み。タンニンも甘く溶け込んでいる。2日目は、少しグリーンノートも顕れます。ブレンドしたフランが顔を出してきている?
以前は、もっと粘性の高い濃厚なワインという印象ですが、少しエレガントになっているような気がします。ただ、2015年の特徴か?結構甘さを感じるヴィッラ・フィデリアでした。スタンダードのアッシジ・ロッソ含めてお奨めです。

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ブドゥレアスカ ヴァイン・イン・フレーム フェテアスカ・レガラ 2018年
[2018] Budureasca Vine in Flames Fetească Regală

ルーマニアのBudureasca (ブドゥレアスカ)という生産者のワインです。少し前に、シャルドネがリアルワインガイド誌の旨安ワインとして取り上げられ、同誌の表紙を飾っています。今回は、ルーマニアの土着品種のフェテスカ・ レガラ100%(ステンレスタンク4か月熟成)の白ワインです。

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淡いクリームイエロー。リースリングのような鉱物香がある。シトラスジャスミン、洋ナシ、白い花の香。石っぽいミネラル香。やや強めのきりっとした酸を感じる。温度が上がると、酸は徐々に丸くなり、フローラルな香りと蜂蜜のニュアンスも。
1Kちょっとの価格帯ながら、シャルドネとともにそこそこコスパ高いデイリーワイン。

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ヴィノーブル・カネ ピクプール・ド・ピネ 2019年
[2019] Vignobles Canet Picpoul De Pinet

南仏ラングドック&ルーション地方の土着品種ピクプール種のワインです。
「ピクプール」は「舌を刺す」の意味です。

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淡いクリームイエロー。シトラスやグレープフルーツの柑橘系果実の香り。味わいはマスカットのテースト。品種名どおり、溌溂としたシャープな酸。明らかに魚介類に合わせるべきワイン。合わせる食材を考えると面白いワインです。

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エスカルゴとはちょっと合いません。やはりこのエスカルゴバターには、樽熟のブル後ニューのシャルドネです。ちなみに、ピクプール・ド・ピネは、生牡蛎との相性が抜群と言われています。

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ドメーヌ・ベルトラン・アンブロワーズ ボーヌ 1級 レ・チュヴィラン 2016年
[2016] Domaine Bertrand Ambroise Beaune 1erCru Les Tuvilains 


最近評価の高いベルトラン・アンブロワーズの2016年の1級ワイン。 レ・チュヴィランという1級畑はあまり馴染みがありませんが、ジョルジュ・ノエラや最近ブレークしつつあるドニ・キャレ、そして最近リリースしたクロワ等の所有者がいるようです。

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黒っぽく深みのあるラズベリーレッド。熟したブラックベリー、ブルーベリーの黒系果実。やや強めのロースト香。コーヒー、なめし皮、ハーブやリコリスのスパイス。酸豊かで、甘みのあるタンニン。一言でいえば、濃厚でオーキーなワイン。最近はエレガントになったアンブロワーズといわれるが、これは、昔のスタイルを思い出させる。凝縮した果実味と豊富な酸とタンニン。それなりに熟成のポテンシャルがありそう。開けるのが早すぎた感はありますが、それほど閉じているとも感じられない、今飲んでも外交的なワイン。ホテルの部屋飲みですが、ちょっと勿体なかったか?

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▼こんな場所の畑のようです。ボーヌ1級の中では、低い標高に位置しています。

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ドメーヌ・ピヨ・メルキュレ・1erCru・アン・サズネー  2016年
[2016]Domaine Pillot Mercurey 1erCru En Saznay

コート・シャロネーズのメルキュレの家族経営による小規模ドメーヌ。昨年末に初めてここのブルゴーニュ・レジオナルと村名のメルキュレを飲んでいます(→こちら)
当時メルキュレがやや閉じ気味だったので、このワインを開けるのを止めています。

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やや淡いラズベリーレッド。フランボワーズやラズベリーの赤系果実の香り、スミレやドライハーブ、ペッパー。味わいは、果実味が主体で、タンニンは既に丸くなっている。果実の濃縮感や複雑さには欠けるが、これはこれでチャーミングなワイン。

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似たような名前の作り手がいますが、これは信濃屋の直輸入ワインのようです。

▼ハーブのソーセージによく合います。

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ドメーヌ・デ・クロワ サヴィニー・レ・ボーヌ・1級・レ・プイエ[2012] 
[2012] Domaine des Croix Savigny Lès Beaune 1er Cru Les Peuillets 

ブルゴーニュライジングスター、ダヴィッド・クロワ。1級を中心に、最近2012年ヴィンテージを飲み始めましたが、この作り手のワイン、意外にも開くのに時間がかかるような印象を持っていましたが、そろそろ飲み時に入ってきているようです。

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濃くもなく、薄くもない中庸なラズベリーレッド。ラズベリーアメリカンチェリーの赤系果実。オークからのバニラ香。ドライハーブ、シナモンやブラックペッパー。やや冷涼感があり、甘く濃厚なワインとは一線を画す。派手さはないけど、クラシックなブルゴーニューとも違い、洗練された印象のワイン。安心して飲める造り手です。但し、早飲みは避けた方が良いかも。

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最後は、

シャトー・ピュイグロ・ロゼ 2019年
[2019] Chateau Puygueraud Rose

ポムロールのカルトワイン”ル・パン”のオーナーである、デュポン家がコート・ド・フランAOCで造るワイン。5月にフランソワ・ティエンポンの パン・デ・デューン ロゼというワインを飲んで、非常に気に入ったのですが、これもやはりデュポン家が手掛けたロゼワインです。パン・デ・デューン ロゼがカベルネフラン・カベソー・メルロー各1/3のセパージュであるのに対して、こちらは、カベルネフラン65%にメルロー35%というセパージュのようです。どちらも一般的なセニエ法でなく直接圧縮法(黒ブドウをプレスして果汁を絞り出す際に皮や種から赤い色素を抽出する方法)で造られたワインで、薄い色合いも、テーストも近いものがあります。赤ワインで有名なシャトー・ピュイグロですが、ロゼは初めて飲みます。

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淡いサーモンピンク。シトラスの柑橘系果実にストロベリーや洋梨の香り。ミネラル感も。さわやかな果実味とフレッシュな酸が印象的な辛口ワイン。いろいろな料理に合わせられそうですが、和食との相性も面白そうな印象。

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<了>