ドメーヌ・フランソワ・ラマルシュのヴォーヌ・ロマネ・1erCru・ラ・クロワ・ラモー。ラベルデザインが一新された2011年ヴィンテージです。グラン・クリュのロマネ・サンヴィヴァンに接する1級畑です。
ラ・クロワ・ラモーは、0.6haと小さな1級畑で、その約3分の1の0.21haをラマルシュ家が所有しています。他にジャック・カシューとクードレ・ビゾーがほぼ均等に所有しています。この畑は、ロマネ・サン・ヴィヴァンに囲まれ、食い込むような形で存在しており、80年代に特級への昇格が申請されたようですが、実現していません。最近また、特級昇格が噂されているようです。昇格したら、サン・ヴィヴァン並みの価格になってしまうのでしょうか?
▼ヴォーヌ・ロマネ村の住宅地近くに位置しており、名前どおり十字架(Croix)が目印になっています。ちなみに道路を隔てて隣は墓地になっています。ボルドーの畑ではよく見られる(病気をいち早く検知する)薔薇の花が植えられていましたが、ブルゴーニュでは珍しい光景です。
ドメーヌ・フランソワ・ラマルシュ ヴォーヌ・ロマネ・1erCru・ラ・クロワ・ラモー 2011年
[2011] Francois Lamarche Vosne Romanee 1er Cru La Croix Rameau
東向きの粘土石灰質土壌で平均樹齢はおよそ40年。生産量は、年間900本。
艶のある中程度の濃さのラズベリーレッド。ラズベリーやチェリーの赤系果実の香りに、スミレ、薔薇、ドライハーブの華やかな香り。バニラやペッパー、シナモンのスパイス。やや冷涼さを感じる。アタックにやや強めの酸を感じ、タンニンは中庸で柔らかい。そこそこ複雑さはあるが、力強さはあまり感じない。どちらかといえばしなやかで、エレガント系のプルミエ・クリュ。時間とともに更なる華やかさや熟成のブーケを期待したが、一瞬腐葉土香も感じられたものの、それほど伸びはない。良いワインだと思うが、2011年というヴィンテージの限界か?飲み頃が、3~4年先なのか?
(3.2)
▼コンテ18M、ボーフォール・エテ、ガレ・ド・ラ・ロワール。ガレ・ド・ラ・ロワールは、ウオッシュタイプとしては、穏やかなので、中口の赤ワインでもワインを圧倒しません。とは言え、やはり、繊細なワインには勝ってしまうようです。
▼油淋鶏ですが、濃口醤油のたれなので、繊細なワインとの相性は微妙なところ。
このワインは、生産量が多くないこともありますが、最近人気も高いようで、ラマルシュの新ヴィンテージのリリースとともに、マルコンソールとともに瞬売します。ちなみに、ラマルシュのワインは、この2本以外には、ブルゴーニュとオー・コート・ド・ニュイといったレジョナルが早く無くなる傾向があります。1万円台の比較的手頃?なプルミエクリュとグランクリュが最後まで在庫が残るというのがここ数年のパタンのようです。
<了>