マルサネの注目の造り手、ドメーヌ・シルヴァン・パタイユのマルサネ・レ・モンターニュの2012年です。リリース後間もなく飲んだ印象としては、若干閉じ気味でしたが、そろそろ飲み頃のピークでしょうか?
シルヴァン家は、もともとマルサネでワイン造りを行っていましたが、2001年に自身のドメーヌを立ち上げており、現在は、マルサネを中心に12.5haの畑を所有しています。日本では、リアルワインガイド誌で初めて取り上げられて、人気が出たのがこの2012年ヴィンテージからだったと記憶しています。2015年にブルゴーニュを旅した際に、1つ星レストランでグラスワインで提供されていたのを含め、この特徴的な色のラベルをしばしば目にしました。現地での人気も非常に高いようです。
ドメーヌ・シルヴァン・パタイユ マルサネ・ラ・モンターニュ 2012年
[2012] Domaine Sylvain Patailles Marsannay La Montagne
La Monagneの名前が示すように、 山の上の1975年に植えられた粘土石灰質土壌の区画のブドウを使用。樹齢は、37年。
やや黒みがかったラズベリーレッドだが濃いというわけではなく、縁に僅かにオレンジ色が見られる。
抜栓直後から赤黒系果実の芳香。ラズベリー、ブラックベリー、アメリカンチェリー。優しいロースト香。ドライハーブやリコリスやシナモン等の少し甘いスパイス香も。甘みを感じるアタックと中程度で柔らかい酸。タンニンはシルキーで滑らか。僅かな苦みのアクセントを感じる余韻はやや長め。熟成香が強く顕れるのにはもう少し時間がかかりそうだが、現時点で綺麗に熟成したエレガントなワイン。
(3.5)
このシルヴァン・パタイユの少し後に注目され始めたマルサネの造り手として、ジャン・フルニエがいますが、飲み比べると、比較的濃厚で、肉付きの良い特徴を持っているのジャン・フルニエのワインに比べ、シルヴァン・パタイユは、どちらかと言えばエレガントな印象を強く感じます。いずれもお気に入りのマルサネの造り手です。
<了>