Bon Vin , Bon Sake , Bon Fromage

ブルゴーニュワインとチーズをこよなく愛するシニアのブログです。素晴らしいお酒とチーズの出会いを中心に日常を綴ります。

エレガント ガルナッチャ! ラ ブルーハ・デ・ロサス [2018] コマンド・G

スペイン中央部のグレドス山脈周辺エリアを牽引するダニエル・ゴメス・ヒメネス・ランディが、フェルナンド・ガルシアと一緒に経営するワイナリー、コマンドGのラ・ブルーハ・デ・ロサスの2018年です。ジェームス・サックリンの"TOP 100 WINES OF SPAIN 2020"の見事1位に輝いたワインです。

コマンドGのGは、ガルナッチャのGになります。醸造哲学やワインの好みの一致で意気投合した、醸造家ダニエル・ゴメス・ランディとフェルナンド・ガルシアのふたりが共同出資して DO ビノス・デ・マドリッドに2008年に設立したワイナリーです。

計 15 ヘクタールの自社畑は、グレドス山脈で最も険しい地形と厳しい自然条件を持つ地域にあり、3 つの渓谷地帯に分類できます。畑の殆どは、ロサス・デ・プエルト・レアル村にあり、ここで収穫されたブドウがコマンドGのヴィラージュワイン「ラ・ブルハ・デ・ロサス」にブレンドされます。

シエラ・デ・グレドス(Sierra de Gredos)は、一昨年、ソムリエ協会の基本技術フォロアップセミナーで取り上げられており、コマンドGとそのワインも紹介されています。たしか、エクセレンスの試験にも出題されていたと思います。
2022年度版の教本にも初めて掲載されていますが、「この呼称のD.O.獲得を狙ってはいるが、3つの州にまたがるため政治的理由から実現は難しい」とあります。

ラ・ブルーハ・デ・ロサス [2018] コマンド・G
La Bruja de Rozas 2018 COMANDO G
D.O. Vinos de Madrid

以下、テクニカル情報です。

ワイナリー所在地:スペイン内陸部カスティーリャ・イ・レオン州シエラ・デ・グレドス(DO ビノス・デ・マドリッド
栽培:有機ビオディナミ栽培 畑面積:計 15ha 畑の標高:900-1200m 樹齢:60-90 年 収穫:手摘み 発酵:100%ホールバンチ、長期間
のマセラシオン、木桶を使い天然酵母で自然発酵 熟成:使い古した小樽、ドゥミ・ミュイ、フードルまで様々なサイズの樽を使用。アルコール度数14.5度

澄んだ淡いラズベリーレッド。粘性は高い(14.5度)。抜栓後からラズベリーアセロラやサワーチェリーの赤系果実や赤い花が華やかに香る。酸は豊かで、淡い色調のワインながら凝縮した果実味やアルコールからのボリュームを感じるが、熱量は高くなく、むしろ冷涼な印象。心地よい甘み、シナモンやミルクティ。タンニンはきめ細かく円やか。驚くほどエレガントなガルナッチャからのワイン。

(4.0)

素晴らしい芳香、豊かだが尖っていない酸、薄いけど熟した果実からのほのかな甘みとシルキーなタンニン、心地よいミネラル感。これは、自身の好みにドンピシャなワインです。ブラインドで飲めば、ほぼ間違いなくピノ・ノワールと答えます。ガルナッチャ(グルナッシュ)のイメージが覆るワインです。

↓久々に板橋常盤台の行列ができる焼鳥屋「稲毛屋」さんの鴨の焼き鳥(手前の2本)です。ブルゴーニュ赤にはベストマッチです。もちろんこのワインとの相性も最高です。

今回のラ・ブルーハ・デ・ロサスは、ブルゴーニュでいう村名ワインにあたります。冒頭の写真の左が、同時に購入したロサス・1er Cru [2018] コマンド・G(8.8K円)で、ブルゴーニュでいうプルミエ・クリュに相当します。

2回目のリピートで、今後もリピートありかと思いますが、日本ではインポータが限られる(板橋の和泉屋さんとミレジムのみ?)ためか、5K円前後という価格は、海外に比べてやや高い(Wine-searcherでは平均3.6K)のが気になります。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

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