Bon Vin , Bon Sake , Bon Fromage

ブルゴーニュワインとチーズをこよなく愛するシニアのブログです。素晴らしいお酒とチーズの出会いを中心に日常を綴ります。

横浜馬車道の肉バル”ミスターヨーロッパ”でバースディパーティ

横浜関内馬車道の肉バル、魔術師の肉とワイン「ミスターヨーロッパ」です。今回は、昔の会社の同僚6人でのバースティ・パーティで利用させていただきました。こちらのお店、何度かお邪魔していますが、毎回、絶品の肉料理が楽しめます。今回もお気に入りのワインを持ち込ませていただいて、肉の魔術師がサーブする素晴らしい料理を味わいました。

▼欧州旗の青と黄色を基調とした外観です。当日は、外装工事を行っていたようなので、ホームページの写真(じゃなくて油絵?)を使わせてもらいました。

店内はこんな感じです。壁や天井ににヨーロッパのカスタムナンバープレートやコットンマップ等々、目を楽しませてくれる派手なデコレーションです。

肉の魔術師ことオーナーシェフの若林俊夫さんです。とても気さくな方で、昨年ソムリエの資格を取得されています。お客さんに料理に合ったワインを楽しんでもらうように、勉強して取得されたようですが、なんと本人、アルコールはほどんど飲めないとのこと。テースティング試験等は相当苦労されたかと思いますが、凄いことです。

後ろに映っているのは、お土産のレトルト商品です。ビーフストロガノフ、ハンガリービーフシチュー、欧州カレー。特にビーフシチューがお奨めです。

↓最初に特別サービスのアミューズを出してくれました。

ルッコラと生ハムのサラダ。パルメザンチーズにバルサミコ酢がかかっています。

↓横濱ビーフタルタルステーキです。肉の旨味がストレートに感じられます。
4年前にフランスのランス(シャンパニュー地方)で食べたタルタルの味を思いました。

↓これ、フィッシュ&チップス(チップスが隠れて見えにくいですが)です。前回食べて、この店の大のお気に入りになりました。前回は、フライはカットされた白身魚を揚げた(通常の)ものでしたが、今回は丸々1枚でした。

イギリスには行ったことないので本場のものは食べたことがありませんが、カナダやオーストラリアでは、結構ポピュラーでした。ただ、それらに比べて、圧倒的に美味しいフィッシュフライです。厚くなく柔らかな衣とスパイス感が絶妙です。

↓リエット(だっだと思います)。
ここのシャルキュトリーも絶品です。ロゼワインとかに合わせると最高だと思います。

↓記念日プレートです。ローストビーフの中にクリームマカロニ?が包まれています。

↓メインは、この店の代表メニューのチキン・ポーク・ビーフの肉3種盛りです。
最高ランクの和牛、横濱ポーク、地鶏など、それぞれ、こだわりの最高の肉を使っているようです。サシが入っている柔らかいビーフも美味しいですが、お気に入りは、ここのポークです。ピンク色が残っているので、低温調理とわかりますが、柔らかさだけでなく、ポークの甘み・旨味の出方が絶妙です。このポーク、エレガントなブルゴーニュワインに合わせたいですね。粒マスタードも良いですが、塩との相性が抜群です。低温調理は、最近、家でよくトライしていますが、見た目は近くても、なかなか、このような味わいは出せません。素材の違いもあるのでしょうが、おそらく温度や時間などのコツがあるのでしょう(機会があれば、聞き出したいと思います)

こちらのお店のメニューを見るとシンプルな肉料理以外に、シュクメルリ(「松屋」で以前、時期限定で出ていたジョージアの名物料理)やグーラッシュ(ハンガリー起源のシチュー)といった煮込み料理も並んでいます。
ヨーロッパを意識した肉バルといえば、スペイン・イタリア・フランス料理を想像してしまいますが、東ヨーロッパの料理やワインまで幅広くカバーしているのがこの店の特徴かと思います。機会があればこれらもぜひ食べてみたいと思います。

ワインのブログなので、以下は、ワインについて少し書きます。

こちらのお店、持込料を払えば、自由にワインを持ち込ませてくれます。

今回持ち込ませてもらったワインです。
カロン・セギュールの1996年にブルネッロ・ディ・モンタルチーノの2010年、あと写真には写っていませんが、ローヌのシャトー・ヌフ・デ・パブ(ドメーヌ・サン・プレフェール 2016年)の3本を持ち込みました。

↓メインのカロンセギュール1996年です。ダークチェリーの色調は、26年の熟成を経てやや淡くなっていますが、まだ黒紫っぽい深みを残す色相です。カシスやブラックベリーの黒系果実の香りはありますが、ブラックペッパーのスパイス香に、シガーやレザー、マッシュルーム等の熟成香を感じます(特にシガーの香りがやや強め)。味わいも果実味は残っているものの甘みはやや控えめで、どちらかと言えばタイトな印象。収斂性こそありませんが、まだしっかりとしたタンニンが余韻にかけて感じられます。
少し前に、サン・ジュリアンのシャトー・ラグランジュの1996年を飲みましたが、タンニンが完全に溶け込み、柔らかく円やかな味わいの享楽的なワインになっていたのとはちょっと対照的です。
このカロンセギュールのあるサンテステフボルドー左岸の村名AOCで最も北に位置し、堅牢で骨太のワイン産地として知られています。同じ地区の格付けワイン、コス・デストゥルネルやモンローズも飲み頃の判断に苦労します。
お洒落なハートのラベルに反して、男性的なワインです(笑)。この手の古酒を飲み馴れていないこともあるのか、一緒に飲んだ仲間の反応もやや微妙でした。

続けて開けた、ブルネロ・ディ・モンタルチーノ(モンテ・チャッチ・ピッコロミーニ・ダラゴナ2010年)ですが。こちらは、カロンセギュールと同じような色調でしたが、味わいは対照的で、果実味主体で酸も比較的円やか、タンニンも滑らかに溶け込んでおり柔らかさを感じるブルネッロでした。

今回は持ち込みのワインでしたが、こちらのワインのバリエーションなかなか興味深いものがあります。ヨーロッパ各国のワインが主体(アメリカもあった?)で、メルローカベルネ・ソーヴィニヨンのワインがオンリストされていますが、スイス ヌーシャテルのウィユ・ド・ぺルドリ(ピノノワールのロゼ)といった普通のレストランではめったに見かけない珍品?もありました。また、ジョージアのアンバーワインなど、東ヨーロッパのワインも揃えているようです。
↓こちらは、前回、訪れて時に飲んだウクライナのサペラヴィです。

サペラヴィは、土着品種の宝庫のジョージアで最も広く栽培されている黒ブドウですが、これまで数えるほどしか飲んだことがありません。
↓かなり濃い色調で、見るからに力強そうなワインですが、豊かな酸が特徴です。甘みもあり、(これは辛口ワインですが)甘口ワインも有名です。

どちらかと言えば肉好きなので、肉バルにも時々行きますが、たいてい、売りはグリルした赤身のガッツリしたビーフがほとんどです。しかし、ここミスターヨーロッパの肉料理は、それらのスタイルとは一線を画します。こだわりの素材の選択もあるのでしょうが、肉の旨味を引き出す調理法があるのでしょう。「肉の魔術師」を名乗っているのは、伊達ではないと思います。お奨めです!

tabelog.com

mreurope.base.shop