Bon Vin , Bon Sake , Bon Fromage

ブルゴーニュワインとチーズをこよなく愛するシニアのブログです。素晴らしいお酒とチーズの出会いを中心に日常を綴ります。

最近飲んだワインから(2024年2月)

2024年2月に飲んだワインの記録です。
ブルゴーニュは飲み頃ワインがメインです。グレース(中央葡萄酒)の甲州芽ヶ岳とリオハ・ベガのテンプラリーニョ・ブランコが特に印象的でした。

ボデガ・カルバジャル  セテ・セパス  アルバリーニョ  2022
[2022] Bodega Carballal Sete Cepas Albariño

スペインのD.O.リアス・バイシャスのアルバリーニョです。D.O.リアス・バイシャスには5つのサブリージョンがありますが、その中で最も重要で、最も海に面しているバル ・ド ・ サルネス(Val do Salnes)に畑があるようです。セテ・セパス(7 Cepas) という名前は、現在ワイナリーを率いている 7 人の兄弟に敬意を表しています。
お気に入りのアルバリーニョワインのひとつで、過去何回かリピートしています。

輝きのあるストローカラー。完熟した柑橘果実に白桃やアプリコットのストーンフルーツの香り。爽やかでキレのある酸のアタック、果実味からの厚みを感じる味わい。ミネラルのヒントと塩味を感じる余韻が印象的です。

(3.2)
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安定した美味しさで、海鮮料理に良く合います。
牡蛎のアヒージョに合わせました。

アルベール・モロ ボーヌ ブレッサンド プルミエ・クリュ 2005
[2005] Domaine Albert Morot Beaune Bressandes 1er Cru

飲み頃のヴィンテージが、比較的安価で入手ができる良心的なドメーヌのひとつ、アルベール・モローのワイン。ボーヌのなかでも特に長熟と言われている1級畑ブレッサンドです。

縁に熟成が感じられるものの意外に濃い色調のラズベリーレッド。香りは良く開いており、熟したブラックチェリー、ブルーベリーのアロマに、ドライローズ、リコリス、オリエンタルスパイス、スーボアに土っぽい香り。酸はやや円やかでタンニンはしっかり感じられるがきめ細かい。ヴィンテージの恩恵を感じる凝縮した果実味。余韻も長め。重心はやや低めでクラシカルなブルゴーニュワインでした。まだまだ熟成しそう。

(3.3)

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ラ・ジブリオット ジュヴレ・シャンベルタン 2005
[2005] La Gibryotte Gevrey Chambertin

クロード・デュガの息子ベルトランと娘レティシアが立ち上げたネゴシアンです。ファーストヴィンテージは、2002年なので、4年目のヴィンテージということになります。

やや濃いめのラズベリーレッド。抜栓直後の香りはやや控えめ。ラズベリー、ダークチェリー、ブルーベリの赤黒系果実のアロマ。シナモン、リコリス等のスパイス。オークもしっかり感じられ、紅茶や僅かにタバコのブーケも。味わいの酸は中程度で柔らかい甘みとのバランスが取れており、タンニンも円やかで滑らか。少し前に飲んだデュガのジュヴレ・シャンベルタン(ただしプルミエ・クリュ)に比べると遥かに優しい印象。

(3.2)

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中央葡萄酒 グレイス芽ヶ岳 2016

久々の甲州ワイン。ソムリエ協会のチャリティイベントのセットワイン(10本11,000円)の1本です。

輝きのあるレモンイエロー。ライム、和梨レモンバームスイカズラの香り。アタックは優しいが爽やかな酸を感じ、柔らかい果実味とともに口中に広がる。(意外に)まだまだフレッシュで熟成感はあまり感じられない。余韻には心地よい僅かな苦み。

(3.3)

ドメーヌ・レシュノー ニュイ・サン・ジョルジュ 2009
[2009] Domaine Lécheneaut Nuits Saint Georges

お気に入りの造り手、レシュノーの飲み頃村名ワインです。

深みのある中心がやや黒みがかったルビーレッド。縁に熟成の色合いも。
香りは、抜栓してから30分くらい経って開き出し、1時間で全開に。
アメリカンチェリー、プラム、ブルーベリー、セージ、リコリス、冷涼なニュアンスの香り。下草、紅茶(ミルクティー)の熟成香。アタックは、中程度の酸、良く熟した果実味が広がり、きめ細かく滑らかなタンニンが味わいを引き締めている。香り・味わいの奥深さは村名の限界を感じるが、ニュイ・サン・ジョルジュらしい骨格と土っぽいニュアンスは印象的。時間とともにすべての要素が円やかになり、化粧香も顕れてくる。

(3.3)

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ドメーヌ・トラペ マルサネ ルージュ
Domaine Trapet Marsannay Rouge 2020

ジュヴレ・シャンベルタン村の名門、トラぺのマルサネです。すっかり高くなってしまったジュヴレ・シャンベルタンのワインと比べ、まだ割安感があり、2020は3本ほど入手しました。

色調はかなり濃いめでダークチェリーレッドに近い。カシス、ダークチェリー、プラムの熟した黒系果実の香り、牡丹の花、甘草やコーヒー、シダー。味わいは高めの酸、同時に凝縮した果実からの甘み。タンニンは豊かだが滑らかだが、骨格感を感じる。
確かに濃いものの2020年らしい熱量は意外に抑えられており、飲みにくさは感じない。
二日目は、やや甘みが前面に出てきて、その分、酸が抑えられている感じだが、樽香が少し目立つようになる。
今は、未だ各要素が強すぎて、少し落ち着かない印象。ポテンシャルは充分感じられるので、熟成させると面白そう。

(3.2+)

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ドメーヌ・ミッシェル・グロ ニュイ・サン・ジョルジュ プルミエ・クリュ 2017
[2017] Domaine Michel Gros Nuits Saint Georges 1er Cru

レ・ヴィニュロンドとオー・ミュルジェとの2つの一級畑のブドウを使用。

外観はやや濃いめのラズベリーレッド。ラズベリーアメリカンチェリー、ブルーベリーの果実香にスミレ、さらにシナモン、セージ、リコリスのハーブ・スパイスが心地よく香る。味わいには凝縮した赤系果実が感じられ、酸やタンニンは柔らかい。深みには欠けるがバランスが取れており今飲んで美味しいプルミエ・クリュ。ミシェル・グロのワイン、銘柄・ヴィンテージを問わず、ハズレが殆どありません。

(3.2)

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ドメーヌ・ド・モンティーユ ボーヌ プルミエ・クリュ レ・グレーヴ 2015年
[2015] Domaine de Montille Beaune 1er Cru Les Grèves

薄旨の印象があるド・モンティーユのボーヌですが、ヴィンテージの恩恵か、これは未だ未だ若々しく、結構濃いめの色調。ワイルドブルーベリー、チェリーやプラムの少し黒系を感じる果実香、ローズヒップリコリス、スーボア。味わいのアタックにトーンの高い酸、比較的ドライな果実味、タンニンはしっかり感じられ少し収斂性も。時間が経つと化粧香も出てくるが、タンニンの強さは変わらず。
割と早くから飲める印象のド・モンティーユのワインですが、これは、もう少し時間がかかりそうなワインのようです。

(3.1/potential3.3)

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リオハ・ヴェガ テンプラニーリョ・ブランコ 2021
[2021] Rioja Vega Tempranillo Blanco

珍しいテンプラニーリョ・ブランコ100%のワイン。以前、このレゼルヴァを飲みましたが、非常に印象的なワインでした。今回は、同じワインのスタンダード版です。
テンプラニーリョ・ブランコは、1988年に初めてリオハで黒ブドウのテンプラニーリョの樹から突然変異で誕生し、2007年に認可された品種のようです。

外観は輝きのある濃いめのゴールド。熟した柑橘果実にパイナップル、カリンの黄色いフルーツ、アカシア、バニラ、白胡椒、石灰からのミネラル。アタックに豊かな酸、とろみを感じるほど厚みのある果実味。オークのニュアンスも強く複雑な味わい。心地よい苦みの余韻はやや長め。

(3.3)

レゼルバほどではないですが、やはり、くっきりとした酸と果実の厚みが特徴で、やや強めの樽香が加わることで、ブルゴーニュの村名クラスの白ワインを彷彿させてくれます。価格も2千円台前半(レゼルバは5千円弱)と手頃でお奨めです。

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シャトー ・ド・ヴィラール フォンテーヌ  オート ・コート・ド・ニュイ ルージュ ジュヌヴリエール  2009
[2009] Chateau de Villars Fontaine Hautes Cotes de Nuits Rouge Les Genevrieres

オート・コート・ド・ニュイ内のヴィラール・フォンテーヌ村でベルナール・ユドロ氏により1970年に創設されたワイナリー。熟成を経て真価を発揮したワインを消費者と分かち合いたいという気持ちから会員制で一般顧客に販売していたようですが、代替わりして、輸出を始めたようです。ということで、最近、市場で見かけるようになりました。現在は、ビッグヴィンテージの2009年と2010年がメインで出ているようです。

ヴィンテージの割に濃い色調(長熟を目的に抽出を強めにしていると思われます)流石に縁には熟成のレンガの色合いが混ざります。
抜栓直後は、意外にも閉じており、完全に開くのに1時間ほど要しました。ラズベリーやチェリーのチャーミングな赤系果実の香り。ドライハーブにリコリス、紅茶。
味わいは(過剰ではないが)しっかりとした酸とやや主張するタンニンが主導。冷涼さを感じさせるしっとりとしたクラシカルなブルゴーニュの味わい。

(3.1)

最近の暑い気候の影響を受けた甘く濃厚なブル赤とは一線を画す味わいです。御多分に漏れず温暖化の進むブルゴーニュにあって、より冷涼なオート・コートは、今後ますます注目の集まる産地になるかと思います。
このワイン、1年前に4千円を切る価格で購入しています。2009をリピートするとともに2010も購入してみました。いずれ比較してみたいと思います。現在は、5千円を超えているようですが、2009/2010のグレートヴィンテージのドメーヌもののブルゴーニュは、なかなか手に入らないので、十分試す価値はあるかと思います。

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