Bon Vin , Bon Sake , Bon Fromage

ブルゴーニュワインとチーズをこよなく愛するシニアのブログです。素晴らしいお酒とチーズの出会いを中心に日常を綴ります。

チリのハイコスパ・リースリングワイン2種飲み比べ

我が家定番のデイリーリースリングのチリハイコスパワインです。同じ産地(ビオ・ビオ・ヴァレー)、同じヴィンテージのノヴァス・ステラー・セレクションとコノスルのリースリング・レゼルバ・エスペシャル・ヴァレー・コレクションを飲み比べてみました。

まず、共通の産地、ビオ・ビオ・ヴァレーについて触れたいと思います。
国土の南北が4,274kmにも及ぶチリですが、ブドウの栽培地だけでも南北1,400kmにも及びます。その中で南部に位置するD.O.サウス(D.O.は原産地呼称の意)は、3つのサブリージョンから構成されています。北のD.O. イタタ(Itata)ヴァレーと南のD.O.マジェコ(Malleco)ヴァレーに挟まれているのが、今回のワイン産地D.O.Bio Bioヴァレーです。ビオビオ・ヴァレーの緯度は北半球でいえば、スペインの南部、シェリー酒で有名なへレスあたりやアメリカのモントレーあたりに相当しますが、太平洋を流れるフンボルト寒流で冷やされた海風の影響で、冷涼湿潤の気候条件となります。この気候条件を活かして、近年、シャルドネソーヴィニョン・ブランリースリング、ゲヴュルツ・トラミネール、ピノ・ノワールの栽培が増えている注目の産地になります。        

            (メルシャンのHPより引用)

今回紹介の2本です。どちらも2022年ヴィンテージです。

(右)コノスル リースリング・レゼルバ・エスペシャル・ヴァレー・コレクション
(左)エミリアーナ ノヴァス グラン・レゼルヴァ リースリング

2022 Cono Sur Reserva Especial Valley Collection Riesling

安旨チリワインでお馴染みのコノスルのレゼルヴァ・エスペシャル・ヴァレー・コレクション シリーズのリースリングです。千円を切るヴァラエタルシリーズからシングル・ヴィンヤードまで、いくつかのラインアップがありますが、これは、名前のとおり、各産地(ヴァレー)の個性をよりハッキリ表現したプレミアムシリーズです。

2022 Emiliana Novas Steller Selection Riesling Grand Reserva 

エミリアーナは、チリ最大の有機栽培ワイナリーとして知られており、ブランド名の「ノヴァス」は、新星を意味する「ノヴァ」に由来し、星が誕生する時、エネルギーや光を宇宙に放出することを古代の天文学者が幸運にもこの星の誕生を目撃したことから、自然の行いを辛抱強く観察を続けた事に対する賛辞を意味しているようです。
裏ラベルには、ECOCERTに加え、オーガニックや環境保全、ヴィ―ガン認証のマークが並んでいます。

2つのワインの感想ですが、
まず、当然ながら産地・ヴィンテージ共通ですから、非常に似通っています。
輝きのあるグリーンがかったクリームイエローの外観、マイヤーレモンなどの熟した柑橘果実に白桃、スイカズラやアカシアの花、そして僅かなペトロ香は共通です。
コノスルは、僅かにレモンバームなどのフレッシュハーブ香りがやや強く感じられ、対するノヴァスは、蜜っぽいやや甘い香り。
味わいの溌溂とした酸、熟度を感じる柑橘果実味、苦みを伴う余韻は、共通。海風の影響もあるのか、豊かなミネラル感も。
ノヴァスの方が、僅かに味わいに厚みを感じる。コノスルは、どちらかと言えば、爽快感のあるすっきりとした味わい。
アルコール度数を比べると、コノスルが12%に対してノヴァスは12.5%。

結論的には、どちらもフローラルな香りとフレッシュでクリスピーな酸という典型的なリースリングの特徴がハッキリ表現されたワインで、デイリーワインとしては、非常に優れたワインだと思います。
味わいのボリューム感や甘みに若干の特徴の違いがあるので、敢えて料理との相性で言えば、生の魚介類にはコノスル、鶏肉や豚肉料理には、ノヴァスといった選択もありかと思います。

価格的には、コノスルは1200円程度、ノヴァスも1600円ほどですから、気兼ねなくデイリーに楽しめる美味しいリースリングとしてセラーに常備しておく価値のあるワインだと思います。

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