2025年1月に飲んだワイン~その2です。
マルキダンジュールヴィーユは、飲み頃とオールドの2本。クリスタルムの上級キュヴェは力強さが印象的なピノノワールでした。また、最近よりエレガントになったユドロ・バイエ、2021年と2022年を飲み比べました。
マルキ・ダンジェルヴィーユ・1er・ヴォルネイ・フレミエ 2017
[2017] Dom. Marquis d'Angerville Volnay Fremiet
中程度のガーネット。中心はまだ黒みがかっているが、香りは、ラズベリー、アメリカンチェリーのやや赤系寄りの果実、スミレや薔薇の華やかな香り。リコリス、ココナッツ、ナツメグ等、オークからのスパイシーさも。
味わいは、すごく厚みを感じるほどではないが、旨味がギュッと凝縮した果実味が感じられ、酸とタンニンと下支えをしており絶妙なバランスを保っている印象。
力強さより旨味や柔らかい果実味と適度な複雑性が魅力的なワイン。
このフルミエは、2018年ヴィンテージを気に入り、相当数買い込みました。濃縮度からいえば、2018年が上ですが、エレガントさは同様です。
(3.5)
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ドメーヌ・シャルヴァン コート・デュ・ローヌ ロゼ 2022
[2022] Dom. Charvin Côtes du Rhône Rosé
輝きのあるオレンジの色調。ラズベリーやオレンジピール、フレッシュハーブと豊かなミネラルのニュアンス。味わいのアタックに心地よい酸とほのかな赤系果実からの甘味、後味に柔らなタンニンからの僅かなオレンジピールの苦み。けっして厚みがあるわけではなく、むしろ軽くも感じますが、とても心地良い口当たりで、するすると飲めています。特にランチに合わせると最高のロゼ。
デイリーでよく飲むギガルのコート・ロティに比べると少し高い(3K円弱)ですが、ちょっと魅力的なロゼでした。機会があればリピートしたいと思います。
(3.1)
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クリスタルム ボナ・ファイド ピノ・ノワール 2020
[2020] Crystallum Bona Fide Pinot Noir
南アフリカの注目のピノ・ノワール銘醸地、ウオーカーベイのへメル・アン・アード地方のワイナリー、クリスタルムの上級ワインです。
中程度のガーネット。
ラズベリー、ブラックチェリー、ブラックプラムのやや黒系寄りの赤黒果実。薔薇、ナツメグ、クローブ。バニラ、トースト、土、皮革。オーク香がやや強め。。
味わいのアタックは高めの酸、厚みのある果実味を感じるが、タンニンはやや多めで、スパイシーでアーシーな味わい。
実は、このワイナリーのスタンダードキュヴェのピーター・マックスと間違って開けてしまいました。本来は、もう少し熟成させたかったワイン。
色の割に結構骨格のあるピノノワールで、ブルゴーニュとはちょっと異なるが、ポテンシャルを感じます。
(3.4)
ルイ・ジャド コルトン・プージェ グラン・クリュ 2015
[2015] Louis Jadot Corton Pougets Grand Cru
ホテルでの部屋食と合わせて飲んだワイン。
まだ中心が黒みがかったガーネット。ブルーベリー、アメリカンチェリーの果実、カモミールやリコリス、ナツメグのスパイスにドライハーブの少し冷涼感も感じる染みわたる香り。味わいは、アタックにやや高い酸、タンニンは豊かだが、このヴィンテージの特徴か、ややふくよかな甘みも感じられる。飲み頃の美味しいグランクリュ。
(3.3)
メゾン・ルロワ コトー・ブルギニョン ブラン 2017
[2017] Maison Leroy Côteaux Bourguignons Blanc
やや濃いめのレモンイエロー。レモン、ライム等の完熟果実に洋ナシや青リンゴ、パイナップル。心地よいミネラルと乳製品の香り。味わいは、中程度の酸、緑黄色果実、甘味は抑えられており、酸と果実味のバランスが絶妙。適度な酸と柔らかな果実味は万人向け。
メゾン・ルロワとしては、おそらくもっとも安価なブルゴーニュワインで、ウメムラさんの特売で5.5K円ほどで購入しましたが、市場価格は、すでに10K円前後になっているようです。ブルゴーニュAOCが3K円で普通に購入できた時代が懐かしいです。
確かに美味しいですが、現状の価格を考えると、コスパ的には微妙?
(3.1)
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ユドロ・バイエ ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ニュイ 2021/2022
[2021/2022] Hudelot Baillet Bourgogne Hautes Côtes de Nuits Rouge
昨年2度飲んだ2021年のオート・コート・ド・ニュイが非常に印象的だったので、更にリピートして(3度目!)、最新ヴィンテージの2022年と飲み比べました。
写真でもはっきり判るとおり、あきらかに色調が違います。ソムリエ協会的な表現で言えば、典型的なラズベリーレッドとダークチェリーレッドに近い色合い、WSET的に表現すれば、淡いルビーとやや濃いルビーでしょうか。
2021年
香りはよく開いており、ラズベリー、レッドチェリー、梅紫蘇、スミレ、抜栓直後は少し青っぽい香りも感じたが、時間が経つと無くなり、赤系果実とともに心地よい冷涼感を伴うハーブのニュアンス、さらにスーボアや紅茶の複雑な香りも。
味わいは、アタックに強めの酸。タンニンは中程度できめ細かく、滑らか。冷涼さを感じる、まさしく、エレガントなブルゴーニュ。
(3.2)
2022年
こちらも開いていますが、香りに明らかな甘さが加わります。ラズベリー、ブラックベリー、アメリカンチェリーの少し黒系にも寄った赤系果実の香り。樽香は控えめだが、僅かに皮革やクローブも。味わいは、酸がそこそこあるが、熟度の高い果実味の甘味もあり、それほど強く感じない。タンニンはこちらもシルキーで滑らか。
(3.2)
初日は2021年のエレガントな香りに惹かれましたが、2日目は、酸と豊かな果実味のバランスという点で、2022年の良さが顕れました。
最近は、ちょっと離れていたユドロ・バイエのワインでしたが、2021年ヴィンテージを経験して、このクラスからとても美味しくなっていることを実感しました。久々に購入した、シャンボール・ミュジニーのレ・クラも飲むのが楽しみです。
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マルキ・ダンジェルヴィーユ ポマール コンブ・ドゥシュ 2008
[2008] Dom. Marquis d'Angerville Pommard Combes Dessus
2018年ヴィンテージから嵌ったマルキ・ダンジェルヴィーユですが、これはバックヴィンテージとして最近入手したものです。
縁にオレンジ色が入る熟成を感じさせやや淡いガーネットの外観。
ラズベリーにレッドチェリー、乾燥させたクランベリーの赤系果実やドライハーブの香り。ダージリンや僅かに林床やキノコの熟成香が混ざる。
味わいは、ドライで、2008年らしい高い酸、シルキーなタンニンは中程度。同じワインを数ヶ月前にも飲んでいますが、僅かに果実味は後退してるような印象。綺麗な熟成を感じさせるしみじみと美味しく飲めるワインですが、飲み頃で言えばピークの後半かなという印象。
(3.3)
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アルフレッド・グラシアン キュヴェ パラディ ブリュット 2015
[2015] Alfred Gratien Cuvée Paradis Brut
アルフレッド・グラシアンは、木製発酵・木樽熟成にこだわるエペルネに拠を置くメゾンです。昨年、ランスを訪ずれた際に訪問の候補に挙げたメゾンのひとつでしたが、残念ながら、日曜日は休業で、訪問は実現しませんでした。
メゾンのプレステージ・シャンパンで、シャルドネ65% , ピノ・ノワール35%。
細かな持続的な泡。レモン、ライムの柑橘果実に青リンゴ、桃、蜂蜜、クリーム、ブリオッシュ、(樽熟由来の?)ココナッツやナッツの香りも。すっきりとした酸のアタック、中盤から余韻にかけて、ふっくらとした熟した果実味。煮詰めたリンゴのような甘味と僅かな塩味と苦みを伴うやや長い余韻。
複雑で、美味しいですが、個人的には、もう少しドライの方が好みです。
(3.4)
了