Bon Vin , Bon Sake , Bon Fromage

ブルゴーニュワインとチーズをこよなく愛するシニアのブログです。素晴らしいお酒とチーズの出会いを中心に日常を綴ります。

斑尾スキー&ディナー2025

スキー+食とワインが、最近の冬の楽しみになっています。今年のスキー旅行、イタリア・ドロミテのツアーを挟んで、1月末と2月末に常宿のある長野県のタングラム斑尾リゾートを訪れました。今年のスキー場は雪に恵まれ、晴天下のもとで、スキーを楽しむとともに、夜は、お気に入りのレストランでの素晴らしいディナーを楽しみました。

長い間、冬のスキーの常宿は、福島県裏磐梯グランデコ東急でしたが、一昨年に外資系企業に売却されてしまったことから、こちらに切り替えました↓。
東京からは、4時間弱の距離ですが、グランデコに比べると、高速道路を降りてからのルートが短く、こちらの方が、アプローチは楽です。今回、2月末(2/28~29)に訪れた斑尾は、晴天でした。数日前までずっと雪が降っていたようで、雪は、量・質ともに上々でした。タングラム斑尾のウリは、これ。野尻湖を見下ろすこの光景です。宿泊地のタングラム斑尾リゾートのスキー場と隣の斑尾高原スキー場は、リフトで結ばれています。
↓斑尾高原スキー場のメインゲレンデですが、平日ということもあり、空いています。
スキーバブルの頃はミーハーなスキー場として知られていた斑尾高原ですが、今は、ご多分にもれず、やたらと外国人の姿が目につきます。機動力的には、古く、いまいちですが、雪質の良さがインバウンド客を呼び込んでいるのかもしれません。↓ちなみにここ斑尾高原は、長野県と新潟県に跨っています。雪質も最高。晴天下のもと、空いたゲレンデをとても気持ちよく滑れました。夜は、お楽しみのディナー&ワインです。
斑尾高原ホテルのレストラン、中華のコースを選択することが多いのですが、この日は中華がお休みということで、フレンチのコースをチョイスしました。月替わりのコースメニューですが、苦手な食材を覚えていただいており、この日も多少アレンジしていただいたようです。
アミューズは、ホタテのジュレです。↓信州サーモンのカダイフ包み。カダイフは、小麦粉とトウモロコシの粉を主成分とした糸状のサクサクした口当たりの生地です。根セロリのヴルーテ、ソースヴェルトを添えて。
ジャガイモではなく、根セロリを使ったスープです。ちょっと苦手なセロリの風味は全くありません。ハーブのアクセントがいい感じです。カサゴポワレ ポワロー葱のフォンデュ、セージ風味のトマトバターソース。↓メインは、鶉のファルス、チーズのクルーと共に。
通常は牛肉のグリル料理等が出てくるところでしょうが、ウズラは意外です。
ファルスの意味は?!それはともかく、淡白な風味かと思いましたが、繊細ながら独特の旨味があり、絶品です。何よりも後述のワインとの相性が抜群でした。
見た目の美しさ、味ともに、素晴らしく、レベルの高いフレンチでした。↓合わせたワインは、これ。
モンジャール・ミュニュレのグラン・エシュゾーの2006年です。縁に少しレンガ色が混ざる明るいガーネットの外観。艶と輝きのあるうっとりするような色合いです。
ラズベリーアメリカンチェリー、ドライクランベリーの赤い果実香、オレンジピール、干しブドウ、ドライフラワーリコリス、シナモンの甘いスパイスの香りに、ミルクティ、森の下草や僅かにマッシュルームが香る官能的な熟成香。
味わいは、中程度の柔らかく綺麗な酸、絹のような滑らかなタンニン、適度な熟度の果実味、すべての要素が突出することなく調和を保っており、まさに球体を感じさせる素晴らしくエレガントなブルゴーニュ。(始まったばかりですが)今年のベスト。

(4.5)

モンジャール・ミュニュレの2006年は、エシュゾーを、グラン・エシュゾーは、2002年を飲んでいますが、その中でも今回のグラン・エシェゾー、バランス的にはベストな印象でした。評論家(特に日本の)受けは決して高くはありませんが、個人的には、ここの2000年代の飲み頃ワインは、当たりが多く、気に入っています。2005年のリシュブールも素晴らしいワインでした。

1月末にも、こちらのレストランを利用しましたが、この時は、中華を選択しました。
ここは、東急ハーヴェストのなかでは唯一?中華のコース料理があります。

豊洲直送 メバチ鮪の中華風お造り↓数種の乾燥キノコとフカヒレの薬膳蒸しスープ↓二種蒸し天心~信州豚の肉焼売 海老の蒸し餃子~鎮江香酢のタレ真鯛の揚が蒸し チリソース掛け↓牛バラ肉と青菜の紅焼煮込み ガーリック風味↓ニラと挽肉のピリ辛汁麺
ジャスミン風味の愛玉ゼリー 爽やかなレモンを添えて↓本日のケーキとフルーツ盛り合わせ今回は、白ワインです。
ちなみに、前回(昨年)は、ここの中華とバローロを合わせました→こちら
↓ガングロフのコンドリュー2020年です。輝きのある淡い黄金色の外観。やや長めのレッグ。洋なし、黄桃、アプリコット、パイナップル、蜜リンゴのアロマ、ヴィオニエ種特有のアロマチックな香りです。
中程度の酸のアタックに、フレッシュ感の残る熟した黄色系の果実味。
これはこれで、素晴らしいワインなのですが..
このワインを選んだのは、味の濃い中華でも負けない濃厚かつ複雑な風味を期待したのですが、思ったよりも、すっきり(あくまで相対的にです)しており、味わいに粘性や妖艶性(?)はあまり感じられません。もう少し熟成させてもよかったかも知れません。

(3.9)

ガングロフのコンドリューを初めて飲んだのは、20年以上前になりますが、これほどにトロミを感じる濃厚で複雑な辛口白ワインがあるのか?という衝撃を受けました。ヴィンテージを覚えていませんが、それなりに熟成の進んだヴィンテージだったと思います。

ヴィオニエは、熟成には向かない品種と言われていますが、最高のコンドリューは別のようです。めっきり高くなってしまったガングロフのコンドリューですが、運よく手に入れば、もう少し熟成させてみたいと思います。

↓ちなみに、このワインのコルク、DIAMコルク(圧縮人工コルク)ですが、何と、DIAM30(30年間有効な圧縮コルク)が使われています。DIAM30コルクは初めて見ましたが、長期熟成を意識しているとも思われます。

今回の料理との相性ですが、乾燥キノコとフカヒレの薬膳スープとは、良く合いました。しかし味の濃いめの料理にはやはり、ワインが負けてしまいます。もっとも、ピリ辛麺は、どんなワインでも難しいかと思います。

中華、フレンチともに、レベルの高さを感じさせてくれる料理の数々でした。ちょっと距離はありますが、次回は、爽やかな季節に訪れてみたいと思います。

最後に、今回も色々とお気遣いいただいた斑尾高原ホテルのレストランのスタッフの皆様に深く感謝したいと思います。

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