秋のニュージーランド旅行。最初の滞在地のテ・アナウからクイーンズタウンに戻り、念願のセントラルオタゴのワイナリー訪問を楽しみました。ピノ・ノワール好きにとって、最近ホットな生産地です。
- ブドウ産地としてのセントラル・オタゴの特徴
- ミシャーズ・ヴィンヤード(Misha's Vineyard)
- ドメーヌ・トンプソン(Domaine Thomson)
- キャリク・ワイナリー(Carrick Winery)
- マウント・ロサ(Mt.Rosa)
- リッポン・ヴィンヤード(Rippon Vineyard)
ブドウ産地としてのセントラル・オタゴの特徴
セントラル・オタゴは、世界最南端のブドウ産地として知られており、冷涼な気候と日較差(一日の寒暖差)の大きさ、痩せた土地から特にピノ・ノワールの産地として、大きな注目を浴びています。
セントラル・オタゴの土壌は、細かい砂から重いシルトローム、そしてシスト(片岩)まで多様です。多くの土壌は氷河期に形成された細かい黄土や沖積堆積物で、水はけの良い礫層の上に位置しています。
ワイン産地は、クイーンズタウンの東側に広がる8つのサブリージョンからなります。
①ギブストン・ヴァレー/Gibbstone Valley 最も標高高く冷涼
②バノックバーン/Bannockburn 盆地で温暖な気候、果実味たっぷりのワイン
③クロムウエル/Cromwell 主に氷河期の堆積物や沖積土、シスト土壌、砂質ロームも
④ロウバーン/Lowburn 砂質中心の土壌
⑤ピサ・レンジ/Pisa Range 川石や砂の堆積土壌、シスト土壌、柔らかいスタイル
⑥ベンディゴ/Bendigo 砂利質の土壌、夏の気候は高温
⑦ワナカ/Wanaka リゾート地として知られており、シストの土壌
⑧アレクサンドラ/Alexandra 最南端のワイン産地、シスト土壌
今回は、現地のワイナリーツアーに参加し、クロムウェル、ピサ・レンジ、バノックバーン、ギブストン・ヴァレーの計4軒のワイナリーをまわりました。翌日に、ツアーとは別にワナカのリッポンを訪れました。
最初の訪問先は、クロムウェル、ダストンレイクの南に位置するミーシャズヴィンヤードです。
ミシャーズ・ヴィンヤード(Misha's Vineyard)
まず、ワイナリーについての情報です。
シンガポールの世界的なIT企業の一線で活躍していたアンディとミーシャのウイルキンソン夫妻が2001年にベンディゴの斜面に畑を入手し、2004年からピノノワールの栽培を開始し、2008年にワインを初リリース。その後、畑を追加購入し、白ワインの生産を加えており、それらのワインは、ジャーナリストに高い評価を得ています。
オーストラリア、日本、中国、シンガポール、香港、さらにノルウェイやスウェーデンなど現在では、世界17か国に輸出しており、日本には、アプレヴ・トレーディング社を通じて輸出しているとのこと。
↓とてもモダンなセラードアで試飲ができました。
↓入口近くの派手な牛のオブジェが目をひきます。
↓リストの中から好みのワインをチェックすることで、そのワインの試飲ができます。
ピノノワール赤は、3種類でした。もちろんこれは外せません。スタンダード、ミドルレンジ、レセルヴというわかりやすい構成です。
Cantata Pinot Noir 2021
スタンダードレベルのピノ・ノワールです。
中程度のルビーだが、熟成からのガーネットの色合いも少し混ざる。ラズベリー、チェリーの赤系果実味主体でにスパイシーなニュアンスが加わる。酸やタンニンは中程度。余韻も中程度。2021年は平均的な年とのこと。
The High Note Pinot 2022
ミドルレンジのピノノワール。フレンチオークで熟成。前銘柄に比べ深みが増すルビーレッド。ブルーベリーやダークチェリー少し黒系果実の混ざる香り、スミレやタイム。そこそこ樽も効いており、ロースト香のアロマに、よりスパイシーさが加わり複雑。果実味を残しながらもドライなテーストで冷涼さを感じるワイン。
Versmo Pinot Noir 2019
レゼルヴクラスということで、レゼルヴの意味合いを尋ねたところ、特に規定はないが、ここでは、クローンの違いということのようです。果実味優先ではなく、反対のセイヴォリーなワインを狙って造られているとのこと。クローンは、エイブルクローン。ニュージーランドの旅行者がロマネ・コンティの畑から枝を盗みエイベル(Able)という税関職員が没収して、自ら栽培したことで知られているクローンです。
クローンを意識してピノ・ノワールのワインを飲むことはあまりないのですが、後述にも登場し、ニュージーランドでは、特にフラッグシップのワインを中心に造り手は、かなり意識しているように思われました。
このワインですが、写真のように深みのあるガーネットの外観をもち、ブラックベリーやダークチェリーの黒系果実やドライハーブにブラックペッパーや焦がした木、わずかにマッシュルームのニュアンスの香り。滑らかながら豊かなタンニン。確かにこれまで飲んだ果実味主体のワインとは一線を画すセイヴォリーな風味は、好みは分かれるとは思いますが、冷涼なブルゴーニュを想起させるワインで気に入り、購入もしました。
The Starlet Sauvignon Blanc 2023
(写真はありませんが)わずかに緑色がかった淡いレモンイエロー。確かにソーヴィニヨン・ブランらしい外観ですが、味わいは、マールボロのソーヴィニヨンブランとはちょっと異なります。レモンやライムの熟した柑橘果実、洋ナシやグアヴァ、フェンネルなとのフレッシュハーブの香りに、品種特有のグリーンノートとミネラル感。ニュージーランドワインを代表するマールボロのソーヴィニヨン・ブランは、青ピーマンは芝生の表現が使われるハーバルな香りが強く、酸もシャープですが、このセントラルオタゴのソーヴィニヨンは、確かにグリーンノートはありますが、柔らかく優しい感じです。酸もマールボロ産に比べると低めです。
Lyric Riesling 2022
Limelight Riesling 2022
リースリング2種。ドライタイプ(Lyric)とオフドライ(Limelight)です。
ドライタイプは、レモン、ライムのしっかりとした柑橘果実と白い花の香り、わずかなぺトロール香。味わいはシャープな酸のアタック、豊かなミネラル、ドライだが余韻に少し甘みを感じる。
オフドライタイプは、残糖28g/lとのことで、ドライタイプの後に飲むと流石に甘さを感じますが、少し慣れると酸と甘みのバランスが取れてきます。はちみつレモン、アニス等の少しスパイシーなニュアンスも。ピリ辛料理やねっとり系のチーズによく合いそう。ちなみに貴腐も、(川があるので、)できないことはないが、リスクが高くチャレンジするところは殆どないとのこと。
Dress Circle Pinot Gris 2022
洋ナシ、白桃の香り。やや甘口だが、ハチミツっぽさはやや控えめ。飲みやすい。
最後は、ゲヴェルツトラミネール2種、ドライタイプと甘口タイプです。
The Gallery Gewürztraminer 2023
残糖12?g/lでやや甘みも感じるが基本的には辛口。バラの花、ライチ、シャスミン、アプリコットの華やかな香り。滑らかな飲み口で、余韻にスパイスを感じる。こちらもピリ辛料理やカレーに合いそう。The Cadenza Late Harvest Gewürztraminer 2024
収穫を2ヶ月遅らせて、水分を抜いて糖度を上げたゲヴァルツトラミネールからの甘口ワイン。ライチ、グアバの強い香りに、リッチな甘さを感じるワイン。フルーティな果実味主体のピノ・ノワールを想像していましたが、上級ワインのクラシカルなブルゴーニュワイン寄りのセイヴォリーな味わいは、ちょっと意外でした。
白ワインも総じて美味しく、なかなか楽しめました。
つづいて、ピサ・レンジにあるドメーヌ・トムソンに向かいました。
ドメーヌ・トンプソン(Domaine Thomson)
丘の上に位置する美しいガーデンをもつセラードアです。
↓眼下のロウバーンに畑が広がります。この畑に限らず、ブドウには鳥よけの網が掛けられています。オーガニック栽培で認証も取得されているようです。
ワイナリー名にDomaineが入るのは、まるでブルゴーニュのようですが、ここのオーナのデヴィッド・ホール・ジョーンズは、セントラルオタゴ以外にブルゴーニュのジュヴレ・シャンベルタンに畑を所有しています。
2000年にロウバーンに14haの畑を取得し、ピノ・ノワールを栽培すると2003年にファースト・ヴィンテージをリリースしています。
トムソン家のファミリーの歴史をしっかりと残すために、あえてドメーヌを冠しているとのこと。
ワイナリーの名前は、セントラル・オタゴで初めて測量士を務めたデヴィッドの高祖父ジョン・ターンブル・トムソン氏に由来しています。
↓ここのワインのラベルには、南半球南緯45度のセントラルオタゴと北半球北緯47度のブルゴーニュを示すユニークなロゴが入っています。右下は測量器でしょうか?↓テースティングルームの中央に掲げられている肖像画がトンプソン氏のようです。
まず、白ワインからテースティング。
Left Bank Chardonnay 2023
青リンゴ、洋ナシ、パイナップルの香り。ミネラルがしっかり感じられ、樽もそこそこ感じられるが、樽熟成はわずか28日とのこと。新樽をある程度使っているようです。
Aspiring Blanc de Noir 2024
この年から造られたピノ・ノワールからのブラン・ド・ノワール。赤ワイン用と同時期に収穫されたブドウを少しスキンコンタクトさせて優しくプレスしたとのこと。スキンコンタクトからそこそこ色がついており、オレンジワインといっても違和感がないかもしれません。樽は全く使っていないか、ほんの僅かとのこと。
クリスプな酸としっかりとしたベリー系果実味は、まさにピノノワールを感じさせます。オレンジピールの余韻。
他のワインとラベルが違いますが、リリースに合わせて地元のアーティストにデザインをお願いしたとのこと。オーストラリアへの輸出も始まっているようですが、このシリーズのピノ・ノワール(後述)がニュージーランドのビジネスクラスに採用されたとのこと。これは、プロモーション上、大きなメリットになるかと思います。Surveyor Thomson Pinot Rose 2024
やや濃いめの鮮やかなローズペタル。シングルクローンのブドウを酸を残すために早めに収穫。皮と4日間のスキンタクトののちプレスし、3分の1を自然酵母で全房発酵、3ヶ月樽+3ヶ月タンクで熟成。結構手の凝った造りのようです。
脂ののったサーモンとよく合うとのこと。
日本の桜をモチーフしたプロモーションビデオを作っているようです。
完全なオーガニックかつビーガンで、卵白(清澄用?)も使用していないとのこと。
Aspiring Single Vineyard Pinot Noir 2023
まず、先ほどのアスピリンシリーズのピノ・ノワール。こちらがNZ航空のビジネスクラスで採用されたワインです。
早飲みできるように果実味主体ですが、しっかりした果実味もあり、幅広い食事に合うことを狙っているようです。
Bourgogne Rouge 2021
こちらは、よりスパイシーで、スモーキーなニュアンスが感じられるワインです。2021年ということもあってか、エレガントで冷涼な、まさにブルゴニューらしいピノです。
所有しているブルゴーニュの畑のブドウを現地のワインメーカに生産委託しており、できたワインを折半して、ワインメーカは別ブランドでブルゴーニュで販売しているとのことでした。Surveyor Thompson Pinot Noir 2022
このワインのメインのシリーズにつけられている銘柄のSurveyor Thomsonは、「測量士トムソン」の意味です。
2022年は暖かい年で収穫量も多かったようです。北向きの2000年に植えられた畑からのブドウを3分の2を全房発酵、22%新樽で熟成。
鮮やかなルビーの外観。ワイルドベリー、レッドチェリーの赤系果実、スミレ、タイムのアロマ。味わいは、豊かな酸のアタックに熟度が感じられる果実味。熟成にも向きそう。美味しい。Moulin à Vent 2021
ここでクリュ・ボジョレーが飲めるとは思いませんでした。
ガメイのジャミーさはあまり感じず、フルーティなワインですが、個人的には、ちょっと好みから外れます。最後にワインを購入。メインのSurveyor Thompsonのピノと思いましたが、せっかくなので試飲できなかったフラッグシップのピノをチョイス。
↓ROWS1-37とROWS76-89という銘柄です。下の写真は、ワイナリーのホームページに掲載されているものです。
名前から、畑の特定の場所(列)で造られたワインと想像できます。
どちらもクローン・セレクションで、1-37は、ディジョン・クローン、76-89は、10/5(テン・バイ・ファイブ)とのこと。迷った挙句、よりレアーな、ROWS76-89 2018を選択。(両方買えば良かったと後で後悔..)
3軒目は、バノックバーンのキャリック・ワイナリーです。
キャリク・ワイナリー(Carrick Winery)
以下、インポータによるワイナリ情報です。
「1994年、スティーブ・グリーン氏とバーバラ氏によって、ダンスタン湖の湖岸にあるバノックバーンにブドウが植えられた。全体の6割強がピノ・ノワールで、他にもピノ・グリ、シャルドネ、リースリング、ソーヴィニョン・ブランなども生産している。2002年にワイナリーとレストランがオープンした。現在では、24haの畑を所有し、2008年に認定機関よりオーガニック認定を受けている。“キャリック”と言う名前は、金鉱山の町とワイナリーの位置する山脈に由来している」
↓高台にあるワイナリーのテラスから眺められる風景です。
↓高い天井のあるセラードアに併設されたレストランでランチをとりながら、テースティングを行いました。
↓レストランの床からガラス越しに熟成庫が見られます。
↓ランチをいただきました。
↓わかりにくいですが、鴨肉です。
Carrick Bannockburn Chardonnay 2022
ワイナリーのエステート・レンジのシャルドネ。
熟した柑橘果実にリンゴ、パイナップル、白桃、アプリコットのストーンフルーツの香り。豊かな酸とミネラル。
シャブリタイプという説明でしたが、リッチな果実味やオークのニュアンスからは、ちょっと違うかなという印象。ただ、樽こってりのワインではなく、モダンなスタイルのシャルドネです。
Bannockburn Pinot Noir Rose 2023
早めに収穫したピノノワールから。5時間のマセラシオン。古樽で熟成。
サーモンピンクの外観。赤いベリー系果実やスイカの香り。フレッシュでドライ(残糖1g/l)な口当たりで高い酸と凝縮フルーツ。夏に最適なロゼ。
Bannockburn Pinot Noir 2021
樹齢27年の複数のクローンのピノノワールから。少し黒みがかったレッド。ラズベリー、レッドチェリー、レッドプラムの赤系果実の香り、タイム等のドライハーブ。味わいのアタックにやや強めの酸とスパイシーなニュアンス、しっかりとしたタンニン。余韻もやや長い。バノックバーンらしい果実味としっかりとした骨格が感じられるワイン。ワインの質だけでなく、絶景を楽しみながらランチをとれる洒落たレストランを備えたワイナリーとして、ここは結構人気が高いようです。
最後のワイナリーは、クイーンズタウンの帰路の途中にあるギブストンのマウント・ローザです。
マウント・ロサ(Mt.Rosa)
もともと牧場経営者兼羊農家だったレイルトン家がギブストン地区の土壌がピノ・ノワールの栽培に向いていることに着目して、2000年初頭に興したワイナリー。2003年がファーストリリース。現在、28haの畑から2万ケースのワインを生産。
↓ブドウの?樹でできた羊のオブジェが迎えてくれます。
↓結構こじんまりとしたセラードアのようですが、中に入ると大勢のお客さんで賑わっていました。クイーンズタウンの街からも近く、地元の人にも人気があるようです。
まずは白からテースティング。
Sauvignon Blanc 2024
ミーシャズヴィンヤードに続く2本目のセントラルオタゴのソーヴィニヨン・ブランですが、やはり、これもマールボロ産とは性格が異なる柔らかな香りと酸のソーヴィニヨンブランです。Pinot Blanc 2024
今回のワイナリーで初めて登場したピノ・ブランです。
この品種を生産しているワイナリーは、セントラル・オタゴでは多くないようです。
(試飲はしていませんが、Carrickにもありました)
熟した柑橘果実やリンゴ、白桃、白い花の香り。フレッシュでジューシーな味わい。
結構ニュートラルな味わいで、和食にも合いそう。
Pinot Gris 2024
ピノ・ブラン同様、若いヴィンテージですが、洋ナシやピノ・グリの特徴であるハチミツの香りが良く出ています。少し甘みを感じる(オフドライ?)ややボリューム感のある果実味で美味しい。
Rose 2024
赤に近いかなり濃い色のロゼ。期間は聞けませんでしたが数日マセラシオンを行っているのではないかと思います。ブラッドオレンジやラベンダーのアロマ。甘みは殆どなくドライながら、厚みも感じられる。適度なタンニンな余韻もあり、赤身の肉料理にも併せられそう。結構、気に入ったので、宿で飲む為に購入しました。Pinot Noir 2019
フレッシュなワインが続きましたが、これは2019年ヴィンテージ。
やや深みのあるルビーレッド。ワイルドベリー、ブルーベリー、スミレ、タイム、リコリス。豊かな酸のアタック、スパイシーさは感じるが、ギブストン・ヴァレーの特徴か、やや軽く果実味主体のチャーミングな味わいのワイン
ワイナリー訪問ツアーに参加した翌日、どうしても行きたかったワナカのリッポン を訪れました。
リッポン・ヴィンヤード(Rippon Vineyard)
リッポン・ヴィンヤードのあるワナカは、クイーンタウンの北、車で1時間ほどの距離にあります。
↓途中にこんな風景が...羊の数が、人間の数より多い国です。
↓ワナカの街の近くにある標高549mのMt.Ironから見るワナカ湖畔です。1時間ほどのトレッキングコースがあり、そこからの景色が絶景です。ワナカは、リゾート地でもあり、街は多くの観光客で賑わっていました。
↓湖畔の黄色く色づいたポプラが綺麗です。
リッポン・ヴィンヤードは、ワナカの街はずれの小高い丘の上にあります。
元フリースタイル・スキーの選手のニック・ミルズ氏がジャン・ジャック・コンフュロンやドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティなどの名門ワイナリーで修業を積んだのち、父が設立した畑とワイナリーを継ぎ、オーナに。ビオディナミ農法を採用し、自然と調和したワイン造りのスタイルを確立し、そのワイン、特にピノ・ノワールは、欧米の評論家から高い評価を受けています。バノックバーンのフェルトン・ロードと並んで、セントラル・オタゴのピノ・ノワールを有名にしたパイオニアです。
↓リッポン・ヴィンヤードのセラードア。車の運転があったので、試飲は控え、ワイン購入を目的に訪れましたが、意外にも日本で購入するよりも高く、結局断念しました。↓ここに来たかったのは、湖を臨むこの畑を見たかったのも理由です。ガイドブックにも載っている光景です。
ブルゴーニュワインが高騰するなかで、さまざまなメディアでブルゴーニュのピノノワールの代替ワイン探す試みがされています、やはりセントラル・オタゴのピノは、その筆頭候補であることを今回のワイナリー訪問で実感しました。ブルゴーニュに比べると遥かに歴史は浅いですが、冷涼な気候や多様な土壌の性質を生かした栽培やクローン選別のこだわりなど、最近の高い評価の理由の片鱗を知ることができました。
ツアーガイドによると、リッポンとフェルトンロードへの訪問を希望する人が多いようですが、日本で話題になるワイナリー以外にも多くの個性的で素晴らしいワイン生産者が存在していることを認識できたのも大きな収穫でした。今後、あまりメディアの評価にとらわれず、自身の好みにあったセントラル・オタゴのワインを探してみたいと思います。
了