イタリア マドンナ・ディ・カンピリオのスキー② ~ステイ編

2月13日~22日に北イタリアのマドンナ・ディカンピリオでスキーを楽しみました。前編では、スキーについて書きましたが、この後編(ステイ編)では、同時期に開催されていたカーニバルと食とワインなどについて書きたいと思います。

目次

日本での知名度は、オリンピックが開催されているコルチナ・ダンペッツォに比べて劣るかと思いますが、ここマドンナ・ディ・カンピリオも高級山岳リゾートとして、ヨーロッパ各国から多くの観光客が訪れています。
コルチナが「ドロミテの女王」なら、マドンナは「ブレンタの真珠」と言われています。スキーリゾートとしてだけでなく、歴史やブレンタ・ドロミテの素晴らしい景観から人気のリゾート地です。

街の規模は、昨年訪れたコルチナ・ダンペッツォとほぼ同じかと思います。
カジュアルなショップも並んでいますが、街の中心には、高級リゾートを感じられるLORENZETTI(ロレンツェッティ)という高級アパレルショップが目を惹きました。

コルチナ・ダンペッツォに比べるとちょっと地味ならが、当然教会もあります。

↓コルチナ・ダンペッツォ同様、買い物の中心はやはりココ。COOP(生協)です。

↓今回滞在の4つ星ホテル、「サヴォイア・パレス」です。街の中心近くという絶好のロケーションにあります。

事前には知らなかったのですが、この滞在期間(2月15日~20日)にマドンナ・ディ・カンピリオでは、カーニバルが開催されていました。

19世紀末、“ドロミーティの真珠”と呼ばれていたマドンナ・ディ・カンピリオは、ヨーロッパ貴族の避暑地として人気を集めていました。当時このトレンティーノ地方は、オーストリア=ハンガリー帝国(ハプスブルグ帝国)が支配しており、1889年と1894年にハプスブルク皇帝夫妻(皇帝フランツ・ヨーゼフ1世と皇妃エリザベート)がマドンナ・ディ・カンピリオを訪れています。このカーニバルは、このハプスブルク皇帝夫妻の滞在を再現する歴史イベントとのことで、街中でいくつかの行事が開催されていました。

↓観光案内所のカーニバルのポスターと展示されている当時のヨーロッパ貴族の衣装です。

↓カーニバルイベントは、19世紀風の豪華な衣装をまとった紳士淑女が町を練り歩くパレードから始まります。

↓ハプスブルク皇帝夫妻(に扮した男女)が馬車で登場します。

↓皇帝夫婦の前で舞踏会が始まります。

最後は周りの観光客を巻き込んでのダンスです。

↓気さくに記念撮影にも応じてくれました。

↓こちらは、2月19日に前編で触れた街の中心から徒歩10分ほどのところにあるワールドカップSLのコースで開催されたイベントです。

↓まず、スキーインストラクターによるたいまつ滑走です。

↓続いて、貴族の衣装をまとった男女が斜面を滑り降ります。

↓この日のメインイベント。正装したハプスブルク皇帝夫妻(に扮した男女)が斜面をスキーで滑走したあと、そのまま雪上で2人でワルツを踊りますが、さすがにスキー靴を履いてのダンスは、ちょっとぎこちない笑。

このほか、王室夫妻と宮廷の人々がスキー インストラクターの同伴のもとで営業中のゲレンデ内でコスチューム スキーを楽しむイベントや子供向けのお祭りイベントなどが開催されており、フィナーレは、最終日(2月20日)にホテル内のホールで開催された「Emperor’s Grand Ball」と呼ばれる舞踏会が開催されていました。こちらは、有料ですが、事前予約すれば、誰でも参加できたようです。

(ワインのブログなので)滞在中の食とワインについて触れたいと思います。
イタリアスキーの楽しみは、やはり美食とワインです。ツアーでは、ホテルでの夕食が付きますので、夜の食事は、全てホテルでいただきました。ランチはゲレンデで、ピザ・パスタ・ラザニア・パニーノがメインですが、コルチナでもよく見かけたグーラッシュ(ハンガリー風牛肉煮込み)も北イタリアの定番郷土料理になっているようです。

今回のホテル(サヴォイア・パレス)のコース料理は、ビュッフェスタイルの前菜、プリミ・ピアット(Primi Piatto)又は郷土料理(Piatto tipico del territorio) と セコンディ・ピアット(Secondi Piatto)、デザートビュッフェという内容でした。
プリミ、セコンディも、本格的なイタリアンというよりも、この地方の郷土料理を意識したメニューが多く含まれていました。メニューにも「Typical Trentino Dinner(典型的なトレンティーノ・ディナー)」と書いてありました。いわゆる山岳料理ということもあり、全般的に味付けは日本人には、濃い目に感じられました。

以下、主な料理です。

↓山菜・チコリ・ポルチーニ入りクレープ、トレンティーノ産チーズフォンデュがけ

↓低温調理ピッカーニャ(牛イチボ)西洋わさびソースとマルドン塩で

↓パッケリ(太い筒状パスタ)ズッキーニ・ベーコン・トレンティーノ産チーズ添え

↓低温調理のラム。キッサベル(Kissabel)アップルソース、クルミとミントバターソース

↓シチューとポルチーニポルチーニ茸

↓アルプスミルククリーム、クリスピースペック、トレンティーノグラナダチーズフレークを添えたほうれん草入りシュペッツレ(卵を使った柔らかい卵パスタ)

↓アンガス牛の煮込みテロルデコ赤ワインソースストロー産ポレンタ添え
(「テロルデゴ」はトレンティーノの代表的な赤ワイン、「ポレンタ」はとうもろこし粉を煮て作る北イタリアの伝統的な料理で、コルチナの料理にもしばしば登場していました)

↓鴨胸肉 オレンジ&赤玉ねぎ、ブラックベリージュレ添え

↓テロルデコ赤ワインソース、菊芋とココアパウダーを添えたホロホロ鳥。ホロホロ鳥も北イタリア定番の山岳郷土料理のようです。赤身の旨味がある肉ですが、クセがなくお気に入りの食材です。

↓カワマスのオーブン焼きレモン&柑橘ジェル、ザワークラウト添え。

↓ブラックブレッドワッフルにレンズ豆ちコテチーノ
コテチーノとは、豚肉・背脂・豚の皮(コティカ)を細かく刻み、塩・胡椒・クローブ・ナツメグ・シナモンなどのスパイスを混ぜて腸詰にした大きなソーセージ

↓牛・鶏・仔牛・牛タンのボイル盛合わせ 北イタリア伝統の肉の盛り合わせの茹で料理「ボッリート・ミート」
洋ナシのソースとハーブのグリーンソース
濃い味付けが多い郷土料理の中にあって、これはあっさりした味付けで、特に気に入りました👍👍👍
ソースもくどくなく美味しい。ちなみに、「イタリア風おでん」と説明されているようです。

以下は、食事に合わせたワインです。

↓FERRARIのスパークリングワイン。日本でもよく知られたフェラーリですが、イタリアのスパークリングワインということは知っていても、ここトレンティーノ産というのは、意識していませんでした。

ショップにも様々ななFERRARIがありました。スタンダードのもので20€。日本で4千円前後なので少し安い程度ですが、79€というのもあります。

ゲレンデのレストラン・バーでも、しばしば見かけました。ヴェネト州のコルチナのプロセコと同じように、現地の定番スパークリングワインとなっているようです。

ホテルのレストランでは、CASTEL FIRMIAN(カステル・フィルミアン)という銘柄の品種別のワインがオンリストされていました。
全く聞いたことがありませんでしたが、調べてみると、トレンティーノ=アルト・アディジェ州の大手ワイナリー「メッツァコロナ(Mezzacorona)」が展開する代表的なワインシリーズのようです。
↓ボトルオーダーしたピノ・ネロ、ピノ・グリ、そしてアルト・アディジェの土着黒ブドウのラグレイン(Lagrein)のワインです。
カワマスには、トレンティーノ産のソーヴィニヨン・ブランを合わせました。

ラグレインについては、名前は知ってはいましたが、飲んだ記憶はありません。
紫がかった深みのあるダークチェリーレッドの外観。カシスやブラックベリー黒系の果実、タンニンは豊かですが、意外に滑らかで、収斂性はそれほど感じません。濃いですが、南イタリアの品種とは異なり、どこか冷涼さも感じます。
濃いソースやジビエ、牛肉の煮込み料理との相性が抜群でした👍

↓今回現地で購入し、持ち帰った現地産のワインとリキュールです。

ワインは左の2本、アルト・アディジェのピノ・ネロと土着品種のラグレインの現地産(正確にはトレンティーノ産ではなく、アルト・アディジェ産)のワインです。
ピノ・ネロは、Hofstätter(ホフスタッター)という造り手のBarthenau Vigna S. Urbanoというアルトアディジェ最高峰と称されるピノ・ネロワインです。
ラグレインは、Christian Plattnerという造り手のAnsitz Waldgries(アンジッツ・ヴァルトグリース)Mirellというワインです。
購入してのは、Ballardiniというローカルスーパ内にあるエノテカです。店員の強いお薦めで、ちょっと高価(89€と74€)でしたが、日本ではなかなか入手できないプレミアムワインなので、思い切って購入しました。
どちらも、この地のグレートヴィンテージの2020年のものです。

写真中央は、ちょっと珍しいワイルド・ストロベリー入りのリキュール(Alc21度)。イタリアのスーパーでは、この手の果実やハーブや薬草がそのまま入ったリキュールや蒸留酒が並んでいます。ちなみに昨年のコルチナでは、クミン入りのグラッパを購入しました。
写真右は、ミラノ空港の免税店で購入したレモンチェッタ(Limoncetta)です。レモンチェロの一般名称で知られているイタリアではポピュラーなリキュールです。セールで10€以下だったので、衝動買いです。
ちなみに今回ワインの持ち帰りは、下の写真のようなワイン梱包用のエアパッキンを使用しました。スーツケースの中での破損を防ぐため、通常は衣類等を巻き付けて持ち帰るのですが、これはとても便利なグッツです。ワインに限らず、ビン類の持ち帰りには重宝しそうです。Amazon等で購入できます。

チーズは、昨年のコルチナ・ダンペッツォでも購入して持ち帰りましたが、今回もスーパーで購入し、日本から持参した保冷剤+保冷パックで持ち帰りました。

左上から
・FROMAGGIO ALTA BADIA S/LATT.1/2(アルタ・ヴァディア)6.44€/294g
  →ドロミテのアルタ・バディアで造られたハードチーズです。アルタ・バディアは、昨年ドロミテで訪れた際に滑 

   ったスキー場があるところです。ちょっと懐かしさに、惹かれました。
・TRENTIN GRANA(トレンティン・グラーナ)30ヶ月 12.09€/506g
 →日本でもお馴染のグラナ・パダーノのトレンティーノ版です。
・FROMAGGIO PIAVE DOP MEZZANO(ピアーヴェ DOP メッツァーノ)4.14€/210g
  →ドロミテ山麓で作られる牛乳製セミハードチーズ。メッツァーノは、60日~180日の中熟成チーズですが、
   長期熟成させたものは、パイナップルの香りがします。日本でも結構購入していたチーズです。
・UBRICONE AL VINO LAGREIN(ウブリコーネ・アル・ヴィーノ・ラグレイン)4.91€/170g
  →名前の通りラグレイン赤ワインで熟成させたローカルチーズです。

DOPのピアーヴェ以外は日本での入手は難しいチーズですが、相当の価格では、日本の1/2~1/3の価格です。
間違いなく、現地で購入する価値は充分にあります。滞在地からトランジットを含めた日本の自宅までの所要時間は、20時間程度ですが、セミハードチーズであれば、保冷剤+保冷バックで、充分持ち帰りが可能です。

30年前、海外スキーに熱中した時代は、あくまでスキーが中心であり、ショッピングも板やウェアといったスキーアイテムが中心でしたが、今は、スキーに加えて、日本では経験できない絶景を楽しむとともに、食やお酒が楽しみになっています。興味が広がることで、去年・今年で、改めて、海外スキーの魅力を再発見しています。

”最近、アプレスキー(Après-ski)という言葉を知りました。フランス語で「スキーの後」という意味で、お酒、食事、音楽や文化体験をとおして、ゲレンデの余韻を楽しむヨーロッパ発祥の文化のことを指している言葉のようです。まさに、日本にスキーで訪れる外国人が温泉や居酒屋を楽しむといったのは、まさにこのアプレスキーを求めているのではないかと思います。
ちなみに、マドンナ・ディ・カンピリオのスキーマップ上にも所々に””Après-ski”の文字があります。ゲレンデの中にあるバーやゲレンデ直結の音楽付きテラス、屋外のパーティスポットなどを示しているようです。前編で書いた”Super G Italian Mountain Club – Campiglio”のような音楽付きテラスがゲレンデ内のAprès-skiのスポットようです。

円安もあり、なかなか厳しくなってしまった海外スキーですが、日本のスキーリソートはまた違った魅力があります。体力的には、だんだん厳しくなりつつありますが、まだまだ訪れたいスキー場もあり、生涯スポーツとして末永く楽しめればと思っています。

→【前編】イタリア マドンナ・ディ・カンピリオのスキー① ~スキー編へ

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この記事を書いた人

1958年東京生まれです。
昨年、仕事をリタイアして大好きなブルゴーニュワインとグルメや旅行を楽しんでいます。
主な資格(Foods&Drinks):
JSA ワインエキスパートエクセレンス(2022)
JSA SAKE Dioploma(2018)
WSET Level3(2025)
CPA チーズプロフェッショナル(2017)
SSI 唎酒師(2018)
日本テキーラ協会 テキーラマエストロ(2017)

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