最近飲んだブルゴーニュワインから(2025年11月)

2025年11月の家飲みブルゴーニュワインから。
ド・クールセル、ミシェル・ノエラ、ジョブロ、ギュファン・エナン、ドミニク・ローラン、トロ・ボー、そして、カジュアルなブルゴーニュ・レジョナルです。特にギュファン・エナンのプィイ・フュッセは印象的な1本でした。

目次

ドメーヌと畑について

ポマールに本拠地を置く16世紀に設立されたドメーヌです。現在は、アンリオ家(ボランジェやシャンソンなどのオーナー)の傘下にあります。日本では、メディアでの露出が多いとは言えないドメーヌですが、ポマール・プルミエ・クリュ・レ・リュジアンの2018年がLa Revue du vin de France2021でロマネ・コンティの2017年などとともに100点満点を獲得したことで、ちょっと話題になりました(購入しました)
レ・ヴォーミュリアンというのは、あまり聞きなれない畑ですが、ポマール西側の少し標高の高いところに位置する粘土質の村名格畑のようです。殆ど見かけなかったので知りませんでしたが、この畑、ムルソーの名手コシュ・デュリも畑を所有しているようです。

テースティングノート

縁にややレンガが混ざるやや濃いガーネットの外観。赤系果実にブルーベリーやブラックチェリーのやや黒系寄りの果実が混ざる香り。リコリスや樽からのバニラやクローブ、ナツメグのベーキングスパイス、ロースト香がやや強め。味わいは、中程度の酸、2015年ヴィンテージらしい凝縮した果実味を感じるが、やや収斂性をともなうタンニンも多く、後味に苦みを伴う。ミディアム(+)ボディ。時間と共に林床やタバコの香りと味わいには甘みも。
香りは開いていますが、タンニンが和らぐのは、もう少し先のようで、村名格とはいえ、どちらかと言えば長期熟成型(ヴァン・ド・ガルド)なワインのように思います。

(3.3)

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ドメーヌと畑について

ヴォーヌ・ロマネに本拠地を置く19世紀設立の家族経営のドメーヌです。
国道(D974 )からヴォーヌ・ロマネ村の中心に向かう道沿い建つ少し洒落たデザインのドメーヌです。
現在は、ミシェル・ノエラの息子のアラン・ノエラと娘のソフィー・ノエラ、アランの甥のセバスチャン・ノエラを中心にドメーヌを運用しています。
名門ノエラ・ファミリー(アラン・ユドロ・ノエラ、セシル・トランブレイ、ギスレーヌ・バルト等々)の中で以前は日本ではほとんど見かけることのなかったミシェル・ノエラですが、6代目ソフィーが、運営に参加後、輸出に力を入れるようになったようです。

テースティングノート

中程度のラズベリーレッド。香りは良く開いており、ラズベリーやレッドチェリーの赤系果実、スミレやローズペタル、セージ、リコリス、クローブのスパイス香が混ざる。味わいのアタックは中~やや高めの酸。良く熟したピュアな果実の甘みが感じられた後、すぐにやや多めながら滑らかなタンニンが口中に広がる。僅かに苦みを伴う余韻はやや長い。2日目は、初めは、ややタンニンが優勢だが、果実の甘みと適度な酸と調和しており、バランスは悪くない。過去に飲んだ2018年ほど熱量は高くなく、果実味主体の美味しいブルゴーニュ・レジョナル。

日本のワイン評価誌では、あまり取り上げられてませんが、良い造り手だと思います。2018年はプルミエ・クリュのレ・ボーモンやレ・スショが1万円台で購入できましたが、最新ヴィンテージでは、3万円に近づいてしまったようです。レジョナルも5千円前後で決して安いとは言えませんが、十分に試す価値のあるワインだと思います。

(3.3)

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ドメーヌについて

コート・シャロネーズのジブリー地区内に1級畑を中心に約14haの畑を所有するジヴリーのトップ・ドメーヌ。1級畑は、1級畑はセリエ・オー・モワンヌ、セルヴォワジーヌ、クロ・マロル(グラン・マロル)、ボワ・シュヴォー、アン・ヴォーを所有。現在は、DRC等で研修を積んだジュリエット・ジョブロ氏が中心にドメーヌを運営。
ジヴリでは珍しいほど高い新樽率で醸造を行っており、濃密さと力強さを備えたスタイルが特徴。

テースティングノート

艶のある濃いめのダークチェリーレッドに近い外観。抜栓直後から香りは良く開いており、ワイルドベリー、ブラックベリー、ダークチェリー、ブラックプラムの黒系寄りの果実香、スミレ、リコリス、セージ、バニラー。味わいのアタックにはやや高め(実際は凝縮した果実味の影響で中程度に感じられる)の酸、肉付きが良く熟度の高い果実味が口中に広がる。きめ細かく滑らかなタンニン。2018年ヴィンテージらしいリッチな果実味だが、決してジャミーではなく、甘さが抑えられている印象。新樽比率が高いようだが、濃厚な果実味のおかげて、決してオーキーには感じない。
時間と共に林床や下草の香りが加わり複雑に。美味しい。

(3.4)

ここのジヴリーは、プルミエ・クリュのセリエ・オー・モワンヌを何度か飲んでいますが、毎回期待を裏切らない美味しさです。マイナーなアペラシオンゆえ、あまり注目されていませんが、個人的には大好きなブルゴーニュワインのひとつです。加えて、プルミエ・クリュでも5~6千円前後という価格は魅力的です。下手なコート・ドールのプルミエ・クリュに比べても、非常にコストパフォーマンスが高いと思います。お奨めです👍

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ドメーヌと畑について

言わずもがな、マコンのトップドメーヌです。1980年代にベルギーよりブルゴーニュへ移住したジャン・マリー・ギュファンにより設立されたドメーヌで、安ワインのイメージがあったマコンを高品質なワインを生み出す産地として、世界中に知らしめた立役者で、ロバート・パーカー氏からも5つ星評価を得ています。
ワインの価格もマコンらしからぬ(笑)ところがありますが、常にセラーには何かしらをキープしており、厚みのあるブルゴーニュ・シャルドネを飲みたくなったら開けています。ダニエル・バローほど気安くは開けられませんが….

ヴェルジッソン村のアン・クルー畑の最上部でクロになっている特別区画のブドウのみで造られた。ブドウの樹齢は60年以上の古樹。ギュファン・エナンのワインには、プルミエ・ジュ(Premiers Jus)という銘柄を見かけますがこれは、「1番搾りの果汁のみを使用したキュヴェ」という意味のようです。

テースティングノート

僅かに熟成が感じられる淡いゴールド。粘性が感じられる(Alc14 %)。完熟したリンゴや洋梨、白桃にビワや熟したパイナップルの黄色い果実、バニラ、ナッツ、バター、ホワイトペッパー、岩石を感じるミネラル(チョーク)も。味わいは、酸はやや高い酸のアタックに、少しとろみが感じられるオイリーで厚みのあるか果実味。僅かにフェノールの苦みを感じる余韻は長い。これは素晴らしい👍

(3.6)

このワインは、鶏肉のクリーム煮と合わせました。2日目に合わせた牡蠣フライも相性はバッチリでした。

飲んだ後で調べて分かったのですが、このワイン、ワインアドヴォケート97点とのこと。生産量は3樽で、飲み頃は2027~2050年!だそうです。ちょっと早く飲みすぎたと後悔…
ちなみに、Wine-searcherを見ると、このキュヴェは、2016年と2017年のみリリースされているようで、今は、7万円以上に値がついていました(調べたら、5年前に約9,500円で購入していました)

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ドメーヌと畑について

1989年からネゴシアン業を始め、2006年には、所有した畑で息子と共にドメーヌを立ち上げています。過去は、「新樽200%」の魔術師と呼ばれていましたが、最近は、ご多分に漏れず、エレガントな近代的なワイン造りに変わっているようです。
ヴォーヌ・ロマネ・レ(オー)・レニョの畑は、ロマネ・コンティに接するラ・ロマネ(現在はリジェ・ベレール家が単独所有)の上部に広がっており、所有しているドメーヌは、ティボー・リジェ・ベレール、アルヌー・ラショー、シルヴァン・カティアール、アンリ・フェリティグ、オーディフレッドが良く知られていますが、このワインは、ドミニク・ローランの従業員(カーヴ責任者)の所有で、年間生産量は僅か2樽です。ドミニク・ローラン、アンリ・フェリティグ、オーディフレッドのレ・レニョは、2016年ヴィンテージあたりまでは、1万円台で買えましたが、現在は3万円台まで騰がってしまっています。

余談ですが、生産者によって、畑名の冠詞にLesとAuxの2通りが使われています。Lesは複数名詞につく英語のTheで、複数の区画・複数の地形要素を表し、一方のAux(à + les” の縮約)はその場所に属する位置を示しています。ティボー・リジェ・ベレール、アルヌー・ラショー、シルヴァン・カティアールは、”Les Reignots”、アンリ・フェリティグ、オーディフレッドは、”Aux Reignots”の表記が使われています。ドミニク・ローランは、最近のヴィンテージでは、”Aux Reignots”の表記になっておいますが、2015年までは、”Les Reignots”の表記でした。なぜ変更したのかは不明ですが…
↓ちなみに、畑にある標識は”LES REIGNOTS”です。

テースティングノート

ドミニク・ローランの特別なキュヴェに使用されている重量瓶です。
艶のある中程度のガーネット。香りは良く開いており、ラズベリー、レッドチェリー(グリオット)、スミレやローズ。オークからのバニラ、トースト香に、乳製品やリコリスのスパイス香。味わいは、(2013年らしい?)高い酸のアタック、軽くはないが、やや冷涼さを感じる果実味は、ピュアながらややオークからのスパイス感が勝っている印象。タンニンは、きめ細かくそこそここなれている。
ここまでは、初日の印象ですが、2日目に果実の甘みがより感じられるようになり、下草や林床のニュアンスのブーケが加わりより複雑に。

(初日は3.3、2日目は3.5)

正直、5年前に飲んだ素晴らしく印象的だった2011年に比べると、何か足りないような気がしました。複雑さ?、熟成感?、旨味? 閉じている訳ではないですが、ベストな飲み頃は、もう少し先だったような気がします。

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ドメーヌと畑について

サヴィニー・レ・ボーヌに本拠を置く造り手では、シモン・ビーズと並んで特に日本で人気のあるドメーヌだと思います。このドメーヌは、昨年11月に訪れましたが、当主のナタリーさんの人柄とピュアでエレガントなワインがとても印象的でした。2022年や2023年も村名格からグランクリュまで、色々と購入しましたが、今飲むのはちょっと早いと思い、2021年の村名畑を開けてみました。

テースティングノート

かなり淡いラズベリーレッドの外観。赤スグリ、クランベリー、ラズベリーの典型的な赤系果実の華やかな香りにスミレ、紫蘇梅。味わいは、やや高い酸のアタック、香り同様、赤い果実や梅紫蘇のピュアな果実味が口中に広がる。タンニンは中程度で既に滑らか。

(3.1)

2021年ヴィンテージのブル赤らしい薄旨系の印象ですが、食事と共に飲み進んでいくと、正直、ちょっと薄さが気になり、若干の物足りなさが感じられます。最近の濃いブル赤に慣れてしまっているのかもしれませんが、例年のトロ・ボーらしい凝縮感とプラスの旨味が欲しいところです。

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最後は、デイリーワインとして購入した超安価なブルゴーニュ赤のセットワインです。あまり、この手のセットワインは興味がないのですが、掘り出し物を探してみたいと思いで、今回購入してみました。大阪のネットショップ、ヴェリタスさんの「ブルゴーニュ有名蔵!すべて激ウマ赤5本セット」という12,400円(税・送料込)という、今時、凄く安価なブルゴーニュセットワインです。ちなみに「有名蔵」とありますが、いずれも、全く知りませんでした笑。
このショップからは、ブルゴーニュワインを中心に何回か購入していますが、インポータが経営しているようで、直輸入のワインが結構安く購入できます(特にヴィオロ・ギュイユマールのワインはお奨めです)

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左から
・2022 オリヴィエ・ワルテル ブルゴーニュ・エピヌイユ・ピノ・ノワール
・2022 ドメーヌ・ラクール ブルゴーニュ・ルージュ・ピノ・ノワール
・2020 ドメーヌ・ヴォアリック ブルゴーニュ・ルージュ・ピノ・ノワール
・2021 ドメーヌ・デュ・ボールガール ブルゴーニュ・ピノ・ノワール・ヴィエイ・アン・フュ・ド・シェーヌ
・2019 エマニュエル・ダンプ ブルゴーニュ・ピノ・ノワール・シュヴァリエ・デオン・ダンプ・フレール

この中で、特に印象に残ったワインついて書きたいと思います。ちなみに取り上げなかったワインも特に品質的な問題があった訳でもありませんが、現時点では果実味とオークのアンバランスが感じられたり、僅かな雑味があったり、個人的には価格相応かなと感じたワインです(少し時間を置けば、美味しくなるかなと思われるワインも含まれています)

ドメーヌについて

ブルゴーニュ最北の地、シャブリから更に北東にあるエピュヌイユのワインです。エピュヌイユのワインは日本では目にする機会が少ないかと思います。
25歳でドメーヌを立ち上げた造り手で、「出来るだけ手を加えず自然に作る」ことを重視し、ビオディナミによる栽培を実践し、熟成にはトロンセ産の最高級オーク樽を使用しているとのこと。シャブリの造り手でもあるようです。

テースティングノート

やや淡いラズベリーレッドの外観。クランベリー、ラズべり、レッドチェリーの赤い果実、スミレ、若いワインですが、果実一辺倒ではなく、既に下草や林床のような熟成香も僅かに感じられやや複雑な香りも。味わいは高めの酸、ピュアで2022年らしい果実の甘みも感じるが、北の産地らしい冷涼さも持ち合わせている。オーク香は弱く、果実味とのバランスが取れているところが気に入った点。2日目は香りはやや控えめになるが、果実味は健全。デイリー赤としてはコスパは高い。

(3.0)

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ドメーヌについて

以下、インポータによるドメーヌ紹介です。
「2000 年に認められたブルゴーニュの新しい AOC コート・デュ・クショワ。ボーヌ市から僅か 30分、コート・ド・ボーヌとコート・シャロネーズの間にあるコート・デュ・クショワの中心地、サン・セルナン・デュ・プラン村に1989 年設立した家族経営の小規模ドメーヌ。ラクール家は、この地で 1622年からワイン作りに携わっていた家系で、ファブリス・ラクール氏は、父親とともに 2017 年にドメーヌを引き継ぎブドウ栽培と醸造学の研究を続けています。」

テースティングノート

淡いラズベリーレッドの外観。ラズバリー。レッドチェリーの赤系果実やスミレ、ローズペタル。果実香に加えて、前出のオリヴィエ・ワルテル同様、少しアーシーな熟成香も感じられる。味わいは、2022年ヴィンテージらしい甘やかな果実味が感じられるが、高めの酸と中程度のきめ細かなタンニンとバランスがとれている。流石に複雑さは期待できないが、カジュアルに楽しめるブルゴーニュ・レジョナル。個人的な感想ですが、今回のセットの中では1番気に入ったワイン。

(3.1)

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この記事を書いた人

1958年東京生まれです。
昨年、仕事をリタイアして大好きなブルゴーニュワインとグルメや旅行を楽しんでいます。
主な資格(Foods&Drinks):
JSA ワインエキスパートエクセレンス(2022)
JSA SAKE Dioploma(2018)
WSET Level3(2025)
CPA チーズプロフェッショナル(2017)
SSI 唎酒師(2018)
日本テキーラ協会 テキーラマエストロ(2017)

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