最近飲んだブルゴーニュワインから(2026/3)

最近飲んだブルゴーニュの赤から。ドメーヌの廃業により市場で見ることがなくなったエジュラン・ジャイエのグラン・クリュを久しぶりに飲みました。お気に入りのブルーノ・クラヴリエのヴォーヌ・ロマネ、クロード・デュガとミシェル・ラファルジュ2017年の看板キュヴェも安定の美味しさでした。

目次

ワイナリーについて

シャルル・ノエラは、アンリ・ジャイエと並ぶ伝説的なブルゴーニュのドメーヌですが、現在、市場に出回っているシャルル・ノエラは、ネゴシアンのセリエ・デ・ウルシュリーヌがブランド名のみを継承して、販売しているものです(畑は、ルロアやジャン・ジャック・コンフロンなどに売却)。セリエ・デ・ウルシュリーヌブランドの自社ブランドのワインは、ブドウを買い付け、醸造・熟成・瓶詰めを行ったものですが、このシャルル・ノエラブランドは、主に他の生産者からボトル(ブテイユ)買いした古酒を中心に扱っているようです。

テースティングノート

淵がオレンジがかった中程度のガーネットの外観。ドライチェリーやブラックプラムの赤黒果実やフェンネルやセージのドライハーブ、リコリスやシナモンのスパイス、スーボア等の熟成香が綺麗に香る。ヴォーヌ・ロマネに近い畑ですが、ニュイ・サン・ジョルジュらしいアーシーなニュアンスも感じられます。
味わいは、中程度の酸のアタック、タンニンはしっかり感じられるが質感はきめ細かく滑らか。このヴィンテージらしい甘みは抑えられドライな果実味。2日目には少し甘みが増して感じられるが、冷涼でクラシカルはブル赤。10年経過しているが、予想よりも熟成が進んでおり、今がピークという印象。

(3.3)

ちなみに、ここ最近飲んだシャルル・ノエラです。()内は飲んだ時期。
・シャンボール・ミュジニー・レ・アテ 2011年(2026年1月)
→ピークは過ぎている印象だが、良い感じに熟成した古酒、時間とともに旨味増す(アタリ)
・ジュヴレ・シャンベルタン・レ・コルヴェ2014年(2025年10月)
→完全なブショネ(ハズレ)
・ボーヌ・シセルプ2008年(2025年1月)
→ドライアウト気味(ハズレ)
という感じで、結構ばらつきがあります。シャルル・ノエラだからというより、古酒だからというのが正しいかと思います。
総じて、同じヴィンテージの一流のドメーヌものより熟成が進んでいる印象です。価格を考えるとやむを得ませんが、今回のような当たりもあります。ルー・デュモンのクルティエ・セレクションにも言えますが、宝探し的な面白さがあるのが、このブランドの面白さかと思います。今であれば、グレートヴィンテージの2015年あたりが狙い目かもしれません。

↓イタリアで購入したピアーヴェ DOP メッツァーノです。
Mezzanoは60日~180日の中熟成チーズです。6ヶ月以上長期熟成させたVecchioは、グッと旨味が増し、パイナップルの香りが現れますが、これは、それほどでもありません。

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ワイナリーについて

2010年にサヴィニー・レ・ボーヌに設立されたミクロ・ネゴシアンです。当主は、ドイツ出身のギュンターさんと日本人の朋子さん夫婦。自然派の造り手として日本でも人気ががあります。
あまり聞き慣れませんが、レ・チュイヨー(Les Tuyaux)は、ニュイ・サン・ジョルジュ村の北側、ヴォーヌ・ロマネ寄りの村名格の畑です。

ロベール・シュヴィヨン等いくつかの所有者が存在するようですが、ラベルにこの畑名を表記しているワインは目にしたことがありません。このシャントレーヴのワインは買いブドウによるものと思われます。

テースティングノート

やや熟成感も感じられる淡いガーネットの外観。アセロラ、レッドチェリーの赤い果実、ローズヒップ、クローブ等のスパイス香。僅かに火打石のニュアンスの硬質なミネラル。高めの酸のアタック、ヴィンテージの特徴も重なってか、冷涼な印象。中程度ながら、きめ細かいタンニン。高い酸の余韻。
ナチュラルワイン特有の揮発酸が僅かに感じられます。オフフレーバーではなくピュアで透明感を感じさせる香りですが、人によって好みがわかれるかもしれません。

(3.2)

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ワイナリーについて

エジュラン・ジャイエ(Haegelen-Jayer)は、アンリ・ジャイエの姪マドレーヌとアルザス出身のアルフレッド・エジュランが1962年に結婚して設立した、ヴォーヌ・ロマネに本拠を置く小規模ドメーヌです。このエシェゾーとクロ・ド・ヴージョのグラン・クリュを所有し、自然派志向の栽培と洗練された醸造で知られていましたが、後継者に恵まれず、2010年代に廃業しています。畑は、ドミニク・ローランに売却したようです。現在、ドメーヌ・ローラン・ペール・エ・フィスで市場に出ているエシェゾーは、ここの畑と思われる。

テースティングノート

淵に熟成の色合いが入るやや淡いガーネットの外観。ブルーベリー、ドライレーズン、ドライプラムの果実香、ローズペタル、シナモンやリコリスの甘いスパイス香にスーボアや林床、キノコの熟成香が加わり、複雑でうっとりするような香り。中程度の酸のアタックから優しく柔らかい甘みを伴う果実味が広がる。タンニンは液体に溶け込んでおり、きめ細かく滑らか。古酒ながら旨味や出汁のような滋味を感じる味わいは、自然派のワインならではか?
素晴らしい👍👍👍

(4.3)

エジュラン・ジャイエのワインはクロ・ヴージョの2005年を2度ほど飲んでいますが、やはり素晴らしい古酒でした。
ちなみに、アンリ・ジャイエの血筋を引くドメーヌとしては、ジャイエ・ジル(こちらも現在は廃業)が有名ですが、新樽を多用した造りで、クラスを問わずオーキなワインは個人的には、あまり好きにはなれませんが、エジュラン・ジャイエのワインは、それとは対照的です。
廃業から既に10年以上経っているので、今では入手はかなり難しいですが、見つければ即買うべきワインです。

ワイナリーについて

ジュヴレ・シャンベルタン村に拠点を置くトップドメーヌ。フラッグシップは、グリオット・シャンベルタンですが、最近は、手が出せない価格になっています。この村名のジュヴレ・シャンベルタンは、年間数千本の生産量ですが、日本では、比較的入手容易で、価格も暫くは、1万円前半をキープしていましたが、最新のヴィンテージは2万円に近付いてしまったようです。
平均樹齢約50年の複数区画のブドウをアッサンブラージュしていますが、敢えてヴィーニュ・ヴィーニュを名乗っていません。V.V.表記を強調する同じデュガ家のデュガ・ピィとは対照的です。
低収量の収穫量。新樽率50%前後で14~18ヶ月熟成。

テースティングノート

やや黒みがかかった中程度のガーネットの外観。抜栓直後も開いてはいるが、派手な香りではない。ラズベリー、アメリカンチェリーの少し黒系の混ざる赤系果実香、スミレ、ナツメグやリコリスのスパイスにジュブレらしい土や鉄っぽさも。味わいはやや高めの酸、甘みを抑えたドライなテースト、ミディアムボディ、タンニンはそこそこ多いが収斂性はなくきめ細かい。2時間ほどで、紅茶や腐葉土の香りも加わり複雑に。
2017年ヴィンテージらしい外交的というわけでもなく、内向的でもない。適度な緊張感・冷涼感をもつクラシックでバランスの取れたジュヴレ・シャンベルタンという印象。美味しいです。

(3.4)

2000年代前半のクロード・デュガのワインとは異なり、抽出の強さや樽感は感じられません。エレガント路線に変更したのは2000年代後半くらいからのようです。最近のグラン・クリュは未だ飲めていないので、思ったより早くから楽しめるかもしれません。

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ワイナリーについて

以下、インポータ資料より
「ル・ゲレック家は、ジュヴレ・シャンベルタン村に北接するブロション村に1910年より続くぶどう栽培家の家系です。1991年の2代目翁の引退に伴って、畑をジュヴレ・シャンベルタン村の「ドメーヌ・ジャンテ・パンジオ」にフェルマージュ賃貸していましたが、2018年の契約期間満了を機に、フランス国立衛生安全局の農業技師として植物保護の研究に従事していた4代目ミカエル・ル・ゲレックが継承することになりました。
醸造家としての新しい人生を歩むことを決断した彼は、上記「アンリ・マニャン」のシャルルの下で修行した後「ドメーヌ・ピエール・アミオ」で栽培に従事していた元義兄のアルノー・デュクエとともに、「ドメーヌ・ル・ゲレック・デュクエ」を設立し、2019年より自身のワイン造りを開始しました。所有する畑の総面積は3.5ha」

クロ・シャン(Clos Champ)は、ブロション村の中腹、グランクリュ街道の上部に広がる村名格の畑Champの中にあるクロ(石垣)に囲われた区画かと思います。ジュヴレ・シャンベルタンの冷涼な気候をもたらすラヴォーの谷(Combe de Lavaux)の影響を多少なりとも受けるクリマのようです。
ちなみに、ブロション村の畑は、村の南側の畑のみジュヴレ・シャンベルタンAOCを名乗れます。
面積は2.1ha。樹齢約90年のVV。

ステンレスタンクでアルコール発酵後、新樽20%、1~2回使用樽80%でマロラクティック発酵&15ヶ月間熟成。

テースティングノート

艶のあるやや濃いダークチェリーレッドの外観。香りはよく開いており、ブルーベリー、ダークチェリーの黒系寄りの果実香にフェンネルやセージのドライハーブ、ナツメグ、アーシーさもあるが野暮ったくなく清々しさも感じる。
味わいのアタックには高い酸、ドライなテースト、タンニンは中程度で滑らか。凝縮した果実味だが、しっかりとした酸のせいかこのヴィンテージにありがちな過熟感はなく、冷涼でエレガントなワイン。

(3.3)

綺麗な酸が特徴的なジュヴレシャンベルタンで、ナチュラルワイン的な一面も感じます。

↓ちなみに、同じChampの畑の樹齢93年の区画から別キュヴェのワインが、Gevrey Chambertin 93という名前でリリースされています。このワインは2024年の栄光の3日間の大試飲会で初めて目にしました。手書きで93と書かれており、当時は意味が分かりませんでしたが、深みのある味わいの印象的なジュヴレ・シャンベルタンでした。
おそらく2023年が初ヴィンテージなのかと思います。
今後、ちょっと追ってみたいドメーヌです。

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ワイナリーについて

ヴォーヌ・ロマネに拠を置くクラヴリエ家は 18世紀からヴォーヌ=ロマネでブドウ栽培を続ける家系。1987年に現当主のブルーノ氏(元ラグビー選手でフランス代表でもあったようです)がドメーヌを継承して自社瓶詰めを開始。1999年からは、ビオディナミを導入。ヴォーヌ・ロマネを中心に約6.5haの畑を所有。土壌の個性にこだわりを持ち、村名であってもクリマごとに醸造を行っていることで知られています。今回のワインも「レ・メジエール」ではなく、「レ・オー・メジエール」としているところにこだわりが感じられます。
↓ちなみに、レ・オー・メジエールは、道路を隔てて、プルミエ・クリュのレ・スショの真下に位置しています。

テースティングノート

深みのある中心がやや黒みがかったガーネットの外観。香りは、抜栓直後から良く開いており、ブルーベリー、アメリカンチェリー、ブラックプラムの黒系寄りの果実香、ローズペタル、フェンネルやセージ、リコリスやナツメグのヴォーヌロマネらしい甘く華やかな香り。味わいのアタックは、高い酸。タンニンはきめ細かく滑らか。柔らかな果実味にダージリンやスーボアの熟成のニュアンスが混ざる。
華やかな香り、柔らかな果実味、冷涼でエレガントなテーストはまさにヴォーヌ・ロマネのワインに期待する特徴が揃っています。これまで飲んだ同ドメーヌのヴォーヌ・ロマネに比べると、ヴィンテージの特徴なのか、やや酸が高く感じられますが、やはり、このドメーヌのヴォーヌ・ロマネ、美味しい👍👍

(3.6)

あまり、メディアに取り上げられることもなく、過小評価されているような気がしますが、個人的には大のお気に入りドメーヌです。

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ワイナリーについて

ポマール村に位置し、ボーヌ村とポマール村にピノ・ノワールとシャルドネ合わせ3.6ヘクタールほどの自社畑を所有する小規模ドメーヌ。現当主は、1963年のドメーヌを引き継いだミシェル・アルスラン。

テースティングノート

熟成感のある淡いガーネットの外観。香りは弱く、ドライチェリー、ドライセージ、白コショウ。
やや高めの酸のアタック、味わいにあまり複雑さは感じず、ややフラット。タンニンは少なく滑らか。
経験値が少ないので確かではありませんが、低抽出のクラシカルな造り手かと思います。ヴィンテージの限界もあり、果実味が薄れており、残念ながらピークはかなり過ぎているようです。

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ワイナリーについて

19世紀初めヴォルネイ村創業のドメーヌ。1934年にブルゴーニュでいち早く元詰めを始めたドメーヌで、1949年にドメーヌを率いたミシェル・ラファルジュが名声を確立したが、2020年に91歳に亡くなり、現在は、息子のフレデリックが当主。ヴォルネイを中心に優れた1級畑を所有し、特にクロ・ド・シェーヌやモノポールのクロ・デュ・シャトー・デ・デュックが有名。1997年からビオディナミを実践。
村名格のヴォルネイは、無印のスタンダードと今回のヴァンダンジュ・セレクショネの2種類があり、後者は古樹を中心に質の高いブドウを選果したキュヴェです。

テースティングノート

艶のある中程度のガーネットの外観。香りは、2017年らしく良く開いている。レッドカラント、ラズベリー、レッドチェリーの赤系果実、フェンネルのハーブ香、白胡椒、シナモンやリコリスのスパイス、土、スーボアが混ざる複雑な香り。味わいのアタックは中程度の酸、タンニンも中程度で滑らか。時間とともに酸が少し強まるが、柔らかく凝縮した果実の甘みや旨味がありバランスが絶妙。

(3.4)

このドメーヌのプルミエ・クリュは、総じてしっかりした骨格をもち、その分、飲み頃になるまで時間がかかりますが、今回のヴォルネイ・ヴァンダンジュ・セレクショネはヴィンテージの恩恵もあり、結構外交的なワインでした。
最近のヴィンテージは、あまり飲んでいませんが、少し造りが変わったのかもしれません。

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ワイナリーについて

ヴォーヌ・ロマネ村に本拠を置く1968年創業の小規模ドメーヌ。ジャン・ルイ氏は、両親がDRCで合計約40年間働いており、DRCの裏手に住み、子供のころから両親の仕事を見て育ったことから、「DRCで生まれDRCで育ったDRCの息子」と称されています。DRC譲りの全房発酵と、化学肥料を使わない伝統的な栽培が行われています。
ワインのラインナップは少ないですが、人気の1級畑のレ・ボーモンの区画を所有しており、このワインは毎年あっという間に売り切れます。レジョナルや村名(ヴォーヌ・ロマネとニュイ・サン・ジョルジュ)は比較的手ごろな価格で毎年購入しています。

テースティングノート

中程度のガーネットの外観。ラズベリー、レッドチェリーの赤い果実にスミレや薔薇の花のヴォーヌ・ロマネらしい華やな香りが抜栓直後から良く開いている、味わいは、やや高めの酸のアタックから熟した赤い果実味、タンニンはそこそこ多く感じられるがきめ細かい。余韻にも少し苦みを伴うこのタンニンが気になりますが、これは時間が解決してくれると思われます。このヴィンテージらしい冷涼でエレガントなワイン。美味しい。

(3.3)

ヴィンテージを問わず、安定感のある造り手だと思います。手頃な価格のレジョナルもお薦めです。

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<了>

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この記事を書いた人

1958年東京生まれです。
昨年、仕事をリタイアして大好きなブルゴーニュワインとグルメや旅行を楽しんでいます。
主な資格(Foods&Drinks):
JSA ワインエキスパートエクセレンス(2022)
JSA SAKE Dioploma(2018)
WSET Level3(2025)
CPA チーズプロフェッショナル(2017)
SSI 唎酒師(2018)
日本テキーラ協会 テキーラマエストロ(2017)

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