10月の最終週、秋の信州を訪れました。今年10月は、既に2回の山梨へのワイナリーツアーに参加し、今回も塩尻へのワイナリーツアーの某イベントへの参加を予定していましたが、人数が集まらなかったようで、残念ながらイベントは中止になってしまいました。そこで、今回は、長野県八ヶ岳山麓の散策をメインに、最後は山梨の諏訪・塩尻に立ち寄り、晩秋の信州を楽しみました。
八千穂高原「白駒の池」散策
初日に向かったのが、長野県の北八ヶ岳・八千穂高原、標高2,115mに位置する天然湖、白駒池です。

駐車場から池まで遊歩道(木道)が整備されています。

白駒池のまわりの遊歩道は、約1.35kmで、約40分で一周できます。時計周り、反時計回りどちらも可能ですが、右側の反時計回りを選びました。途中に「白駒荘」という通年宿泊可能な山荘があり、オリジナルのTシャツ等も販売していました。
https://yachiho-montblanc.com/
左側には、「青苔荘」という山小屋があります。こちらは、テント場も併設されており、苔の森の観察会等のイベントも開催されているようです。
https://seitaisou.jp/
熊出没の心配もないようで(ドングリ等がない)、特に避暑地として、とても魅力的な観光地だと思います。機会があれば、ぜひ山荘にも泊まってみたいと思います。

周囲の林床には、緑の苔がびっしりと生息しています。
苔の種類は、約485に及ぶとのことですが、代表的なのが「ムツデチョウチンゴケ」と呼ばれる苔のようです。木漏れ日と苔が織りなす風景は、ちょっと神秘的です。



↓白駒池です。針葉樹が多い為か、既にピークを過ぎたのか、期待したような鮮やかな紅葉は、あまり見られませんでしたが、湖面に映りこむ木々や岸辺まで広がる苔越しに見る池は、なかなか見ごたえがありました。


ブルゴニュー古酒と楽しむフレンチ
蓼科東急リゾートにて
この日の宿泊は、蓼科の東急ハーヴェストクラブ・アネックス。東急ホテル蓼科に隣接する会員制リゾートですが、東急ハーヴェストクラブで最も古い施設になります。広大な敷地内には、遊歩道や森林浴を楽しめるエリア、更にアスレチック施設まであり、夏は賑いを見せますが、さすがにこの10月末は、閑散としていましたが、その分閑静な晩秋の雰囲気を味わえました。

夜は、東急ホテル蓼科の中のレストラン「フレグラント」にてフレンチのコースとブルゴーニュワインを楽しみました。
↓前菜の「鮪のサラダ・変わりパン粉がけアンチョビとバルサミコ酢ソース」です。

ラ・クロワザード 東急ハーヴェストクラブ リミテッド・エディション
白ワインは、東急ハーヴェストクラブのオリジナルハウスワイン「ㇻ・クロワザード(La Croisade)」をグラスでいただきました。ラ・クロワザードは、南フランス・ランドックルーション地方のワイナリーです。ここのワインが、東急ハーヴェストのハウスワインに採用されたのは4年ほど前ですが、オリジナルのLa Croisadeは、昔、デイリーワインとして、何回か飲んだことがあります。カジュアルなワインですが、南仏らしい果実味中心のコスパに優れたワインという印象でした。このハウスワインは、ハーヴェストクラブに所属するソムリエがテースティングを繰り返し、最終的に、シャルドネ80%、ヴィオニエ20%のブレンドを採用したようです。
↓右が、オリジナルのLa Croisade(シャルドネ100%)です。

芳醇なシャルドネにアロマチックなヴィオニエのアロマティックな香りが加わっています。幅広い食事に合いそうな万人受けするハウスワインだと思います。
ハウスワインとしては、その後、ボルドースタイル(ソーヴィニヨン・グリ主体)の白とテンプラリーニョ主体の赤ワインが追加されています。和食にあわせるのであれば、こちらのボルドースタイルの方がお奨めかと。

ドメーヌ アンヌ・グロ クロ・ヴージョ 1997年
アンヌ・グロ クロ・ヴージョ 1997年です。2000年以前の昔のラベルです。
この1998年は2度ほど飲んでいますが、綺麗に熟成した非常に印象的なブルゴーニュ古酒でした。

「ニンジンのポタージュ」、「カサゴのポアレ トマトの香草風味」です・

メインのクロ・ヴージョ1997年です。
縁にレンガ色が混ざるやや淡いガーネットの外観。抜栓直後から、華やかかつ妖艶な香りが広がります。ドライチェリーや乾燥させたクランベリー、ドライローズにブル古酒特有のスターアニス(八角)やカルダモン、サンダルウッドなどのオリエンタルスパイスのエキゾティックな香りです。さらに林床や腐葉土のターシャナルアロマが加わります。味わいは、中程度の酸にシルキーなタンニン、綺麗に熟した果実味とのバランスが絶妙です。1998年同様、これも素晴らしいクロ・ヴージョ古酒でした👍👍👍
(4.6)

↓子牛のソテーと
甘苦いエストラゴンソースとの相性もなかなかでした。

デザートでフィニッシュ。

カラマツ池を散策
翌朝は、リゾート敷地内を散策しました。蓼科東急リゾートは、別荘地を含めると東京ドーム140個分にも及び、広大な敷地の中で、森林浴が楽しめます。

↓森林の中には、カラマツ林に囲まれた静かな池が点在しており、このホテルに近い唐松池もその一つで、素晴らしい紅葉も楽しめました。

諏訪・塩尻へ
信州そば処 登美
帰路は、中央道を利用するため、山梨県の諏訪を経由しました。
↓信州に来たら必ず立ち寄るそば処。以前も利用したことのある諏訪湖を見下ろしながら信州そばを楽しめる有名店、「信州そば処 登美」へ。

↓「信州そば処 登美(とみ)」です。立石公園のすぐ上にあり、店内からも諏訪湖の絶景を一望できます。

城戸ワイナリー
昼食後、車で30分ほどの塩尻に立ち寄りました。
冒頭に書いたように、今回中止となった、ワイナリーツアーが予定されていた場所です。
塩尻地区には、日本有数のワイン産地である桔梗ヶ原があります。今回は、時間的にワイナリー訪問の時間もなく、とりあえず黄色く色づいた畑を眺めていたところ、「城戸ワイナリー」を発見。
城戸ワインは、知る人ぞ知る信州で最も入手が難しいプレミアムなワインのひとつです。ここのワインの入手は、年3回の抽選販売に頼らざるを得ませんが、過去何度か申し込んだののの入手はできませんでした。
購入はできなくとも、試飲くらいはできないかという期待で立ち寄りましたが、セラードアはクローズしており、やはり無理でした。

実は、Webで検索した際に、「店頭にてスピードくじでの抽選販売」という記載のあるページを見つけ、それも期待したのですが、これは勘違いで、実際には、ワイナリーで実施されているイベントではなく、卸先のひとつである「アソヴィーニ・喜市(Assovini Kiichi)」という小布施にあるワインショップで実施されいるようです。
https://kiichi.jp/hpgen/HPB/entries/18.html
ワイナリーでは、ちょうど収穫したブドウを除梗・破砕機に投入している最中でした。

桔梗ヶ原全体では、昔からの棚仕立てが圧倒的に多いようですが、こちらに隣接した畑では、垣根仕立てで栽培されていました。

今回は、この秋最後のワイナリー訪問は実現しませんでしたが、2日間天候にも恵まれ、爽やかな秋の信州散策と素晴らしいブルゴーニュ古酒を楽しむことができました。
了

コメント