フランソワ・ジェルベ クロ・ヴ―ジョ 2005年&ロワールのシェナ・ブラン

ヴォーヌ・ロマネ村の中心部に本拠を置くドメーヌ・フランソワ・ジェルベのクロ・ヴ―ジョ2005年とロワール地方のソミュールのシェナブランです。コロナによる外出自粛要請の出るなかで、持ち帰りの焼きトンと家のみを愉しみました。

 まず、ロワール地方ソミュールのシェナブランです。

目次

ソミュールに近い小さな村モントルイユ・ベレのブドウ畑の中心に 本拠を構える名門ドメーヌで、1927年にジョセフ・ヴェルディエ氏により設立されています。調べてみると現在は、ボルドーの名門タイアングループの傘下にあり相応の生産量があるようです。シャトー・シャス・スプリーンや2級格付けのシャトー・グリュオー・ラローズを傘下に持つグループです。

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輝きのある濃い目のレモンイエロー。
洋ナシ、パイナップル、マルメロといった黄色系果実にシトラスの柑橘果実が混ざった果実香。蜂蜜、バニラ、ミネラルが口中で広がります。適度な酸に活き活きとした果実味と若干のオイリー感も。アフターに僅かな苦みを伴います。華やかなアロマティックな香りが特徴の辛口シェナブランです。15Kを切る価格のシェナブランとしては、そこそこコストパフォーマンスは高いかと思います。
料理は、チーズフォンデュと合わせました。濃厚なチーズとの相性も悪くありません。

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続いて、赤は、ドメーヌ・フランソワ・ジェルベの特級畑クロ・ヴージョです。

フランソワ・ジェルべは女性姉妹により、運営されていたドメーヌですが、2013年に娘のアメリ―・ベルトが当主となり、新たにドメーヌ・ベルト―・ジェルべ(Berthaut-Gerbet)を興して更に高い評価を得ています。ラベルも一新されているので、このフランソワ・ジェルべのラベルのワインも入手しにくくなってくるものと思われます。
ドメーヌの建物は、ヴォーヌ・ロマネ村の中心にあり、ショップを兼ねています。おそらくヴォーヌ・ロマネで唯一のワインショップだと思います。フランソワ・ジェルべとベルト―・ジェルべのワインのほか、ヴォーヌ・ロマネのドメーヌのワインを販売していました。2019年に訪れた時は、フランソワ・ラマルシュやグロ・フレール・エ・スールのワインを売っていました。すぐ隣は、ドメーヌ・ラ・ロマネコンティ(DRC)なので、タイミングが良ければ、何とDRCのワインを購入することもできるようです。

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フランソワ・ジェルべが所有する特級畑クロ・ヴ―ジョの区画ですが、広大なクロ・ヴージョの下部、コート・ドールを貫く国道D974沿いにあります。一般に上部ほど石灰質を含む良質の土壌で、下部については、粘土質が多い土壌と言われています。ただ、フランソワ・ジェルべの畑のひとつ挟んだ国道沿いの畑は、ドメーヌ・ルロワの畑です。

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以下、テースティングメモです。

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艶のあるやや濃いめのガーネット。ブルーベリー、ダークチェリーの果実香にプルーンやイチジクのドライフルーツやドライローズ、シナモン、甘草の甘苦スパイス、バニラやナツメグのやや強めのオーク香。なめし皮、腐葉土、キノコの熟成香も出始めている。きめ細かなタンニンはなめらかに溶け込んでいるが、酸とともにまだまだしっかりしている印象。このヴィンテージらしい凝縮した果実の中にクロ・ヴージョらしい骨格を感じられるワイン。美味しい。

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料理は、近所の焼きトン居酒屋の持ち帰りの焼きトンと愉しみました。
そして、以下のチーズと合わせました。

コンテ(フルミエ熟成)

24ヶ月物を愛宕山のフルミエ本社で追熟したもののようです。2017年6月製造とのことで、約33ヶ月ものでしょうか?18ヶ月や24ヶ月に比べると明らかに黄色が濃くなり、アミノ酸の粒が感じられますよう。コンテの36ヶ月は、パリで購入したことがありますが、濃厚ながら塩味も結構強くなります。このコンテは、意外にもそれ程塩気は強くありません。ベースと思われる24ヶ月ものくらいの塩味で、割合、食べ易いコンテ長熟ものでした。

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濃い風味なので、赤のクロ・ヴージョにも良く合います。ソミュールはそこそこ合いますが、ややワインが負けてしまう感じです。

ナバッボ

イタリアロンバルディア州のウオッシュタイプのチーズです。タレッジの羊乳版という感じです。薄い表皮に、真白い中身。ウオッシュらしい濃厚さはありますが、塩味はそれ程強くは、ありません。タレッジョより柔らかくカットしにくいですが、風味的にはこちらの方が好みです。中口以上の白と重口の赤以外に合うと思います。ソミュールのシェナブランもOKですが、翌日飲んだ少し熟成の進んだダニエル・バローのプィィ・フッセとの相性が抜群でした。

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ファンブリヤー オレンジリキュール(クープ)

マスカルポーネとグランマニエを合わせたクリームをブリチーズの間に挟んだ創作チーズです。軽いチーズですが、割と塩味もしっかりしています。何よりもオレンジキュラソーの風味が特徴的です。

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いかにも白ワインに合いそうなチーズですが、オレンジリキュールの香りがやや強いので、ワインによっては、ワインの果実味と喧嘩する感じを受けるかもしれません。相性的にはスパークリングワインが鉄板かと。

フルム・ダンベール(BIO)

先日食べたロックフォールに比べるとすごくマイルドなブルーチーズに感じます。これはオーガニックですが、通所のフルム・ダンベールも購入したので、後日食べ比べてみたいと思います。

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ブルーチーズと言え比較的やさしいタイプなので、ブルゴーニュの赤でも比較的骨格のしっかりしたクロ・ヴージョはOKでした。

<了>

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この記事を書いた人

1958年東京生まれです。
昨年、仕事をリタイアして大好きなブルゴーニュワインとグルメや旅行を楽しんでいます。
主な資格(Foods&Drinks):
JSA ワインエキスパートエクセレンス
JSA SAKE Dioploma
WSET Level3
CPA チーズプロフェッショナル
唎酒師

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