7月に飲んだワイン

2020年7月に飲んだワインをまとめてUPします。相変わらず、デイリー含めブルゴーニュが多いですが、2015、2016年も下位クラスは飲み頃に入ったという印象です。

目次

コントラット社については、こちらの記事参照
https://wine-and-cheese.net//2020-07-28-193519/

「フォー イングランド」は1920年代に英国に向けて造っていたことに由来する銘柄。当時流通していたシャンパーニュでさえドサージュした味わいが多い中、コントラット社のロゼスプマンテはピノ・ネロ(ピノ・ノワール)主体にドサージュせずにボトリングした当時では非常に珍しい極辛口のスプマンテとして一躍人気を博したとのこと。

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淡い黄金色で、微かにピンクがかっているが、あまりロゼっぽくない色合い。レモン、ライムの柑橘系の香り、フレッシュな酸とミネラル。少しイーストっぽい香りも。同じミレジマートのノン・ドゼを数週間後に飲みましたが、ミレッジマートが、辛口ながらもそこそこ果実の甘さを感じたのに対し、こちらは完全な辛口の印象。冷蔵庫でちょっと冷やしすぎた影響があるのかもしれません。

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先月も飲んでいました。2017年は、まだこれしか飲んでいませんが、安定した美味しさのブルゴーニュ・レジョナルです。だいたい同じショップで購入していますが、珍しいことに、このワインに関しては、2016年をピークに徐々に値段が下がっています。ただし、グラン・クリュに関しては、そうでもないようです。

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やや濃い目のラズベリーレッド。赤黒系ベリーの香り。味わいは酸、タンニンのバランスもよく、熟した果実の凝縮感とスパイス感が心地よい。相変わらずの美味しさ。

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最近は毎年数本飲みますが、ヴィンテージによらず安定しています。

▼久々にポートワインダービー。チェダーチーズにポートワインを流し込んだイギリスのチーズです。この手のフルーティな赤ワインによく合います。

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プルモー・プリセ村のドメーヌ、ベルトラン・アンブロワーズ。評価の高かった2016年の村名です。2016年は、これまでは、レジョナルを飲んだのみなので、初めての村名になります。

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少し紫色も残す相変わらず濃い色調!、まあ、レジョナルでも結構濃いので、予想できたことですが。カシス、ブラックベリーの黒系の果実の香りと牡丹の花。なめし皮、コーヒー、ドライハーブ、黒胡椒、土っぽい香りも。しっかりとした酸。やや粉っぽいタンニンは甘みを伴う。少し時間をおいて下草の香りも。最近流行りの薄旨ワインとは対極にありますが、これはこれで美味しい。

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南仏ランクドッグ・ルーションのワイン。知らなかったワイナリーですが、調べてみるとオーナーのひとりは、シャトー・シサックの当主とのこと。ドメーヌは、マス・ド・ドマ・ガサックがあるアニアンヌ村で、テロワール的には、最良のようです。

単独品種のワインも造っているようですが、このワインは、メルロー、カリニャン、シラー、カベルネ・ソーヴィニヨン、ムールヴェードルの5品種混醸のようです。

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グラスの底が見えない黒紫の色調のダークチェリーレッド。カシス、ブラックベリーの黒系果実のコンポート。バニラ、カカオ、シナモン、リコリス。色調からかなりパワフルなワインと思われたが、味わいは、意外に滑らかで引っ掛かりがない。ふくよかな酸、オークと濃縮果実味のバランスがとれている。カリニャンとメルローの割合を感じるが、少しグリーンペッパーを感じるカベソーがアクセントになっている感じ。熟成のポテンシャルもありそう。

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ボルドー品種と南仏品種の良いとこどりのコスパ高いワインです。お奨めです。

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オーストラリア ニュー・サウス・ウェールズ州の家族経営のワイナリー、ローガン・ウイマーラーのオレンジワイン。割とお気に入りで、何回かリピートしています(信濃屋にて購入)

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僅かにオレンジがかった淡い麦わら色。リンゴ、ピーチ、和梨、ミネラル。酸は尖っておらず優しいが、薄いわけではなく適度な果実味と旨味が感じられるワイン。僅かに苦味を伴う余韻。

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決してインパクトのあるワインではありませんが、酸や果実味が突出せず、飲み疲れないワイン。オレンジワイン特有の旨味もあり、和食を含めて、幅広い料理に合わせやすいことが、このワインの美点です。

このピノ・グリのオレンジワイン一押しですが、ピノノワールやアップル・ツリーのメルローもお奨めです。

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1885年創業のヴォルネィのドメーヌです。昔からラベルはよく見ていましたが、過去飲んだのは1度だけ、しかも銘柄は覚えていません。

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まだ紫がかったラズベリーレッド。アメリカンチェリー、ラズベリー、ドライハーブ、黒胡椒。酸は伸びやか、凝縮した果実の酸に対して甘味はあまり感じず、ややスパイシー。オークはそれほど強くない。何となく、やや閉じた印象。レジョナルとはいえ、開けるのが少し早かったかも。

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ブログでは、あまり取り上げていませんが、お気に入りのジュヴレ・シャンベルタンのドメーヌです。割と濃いめの抽出ですが、決してオーキーでなく、ジュヴレ・シャンベルタンらしい骨格のあるワインを産出する造り手です。個人的には、セラファンやデュガ・ファミリーにも通じるところがあると思っています。

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中庸なルビーカラー。ラズベリー、アメリカンチェリーの赤系果実。ドライハーブ、薔薇、甘草。黒胡椒。豊かな果実感、酸は中庸。柔らかいタンニン。最初は、ややスパイシーにも感じられたが、30分ほど経つと2015年らしい甘味も。さらに時間が経つと腐葉土の香りも感じられ複雑さを増してくる。

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開くのにやや時間がかかりましたが、最後の方は、2015年ヴィンテージのコート・ド・ニュイ・ヴィラージュとしては、昨年シャンボール・ミュジニーのレストランで飲んだエマニュエル・ルジェを彷彿とさせる美味しさでした。

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フラッグシップのシャルム・シャンベルタンも購入しているので、楽しみです。

▼洞窟熟成のグリュイエールチーズ。アミノ酸のシャリシャリ感のある結構濃厚なグリュイエールです。

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▼ダニエル・バローのプィイ・フュッセとアラカルトオードブルと。

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高い名声を得てきたドメーヌ・ド・ラ・モルドレの当主クリストフ・デロルム氏は、2015年に亡くなっており、そのニュースを聞いて、それ以降のヴィンテージの赤は買っていませんが、ロゼだけは今も買い続けています。

よく飲むドメーヌ・ド・ラ・モルドレのロゼですが、メインはタヴェルA.O.Cです。タヴェルは、ロゼの中でもお気に入りで、個人的には、ギガルやシャプティエとともにタヴェル御三家だと勝手に思っています。同じ南フランスでも、軽いロゼが飲みたいときには、プロヴァンスを、肉料理にも合わせたいときには、やや濃いめのタヴェルを選択しています。

こちらは、A.O.Cワインではなく、ヴァン・ド・フランス(VDF)です。
グルナッシュ、マルセロン(カベルネソーヴィニヨンとグルナッシュの交配種)、メルロの混醸ですが、ローヌAOCを名乗れないのは、おそらくマルセロンの比率(コート・デュ・ローヌAOCでは、10%までしか認められない)ではないかと思います。

「ラ・ルミーズ」とはヤマシギ(ラベルの絵)が毎年、決まって生息する場所とのこと。

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タヴェルに比べて、明るいサーモンピンク。フランボワーズ、サワーチェリー、シトラスのフルーティな香り。赤い花やハーブ、甘みの伴う酸は伸びやかで、余韻にスパイスとわずかな苦みを伴う。やや甘味は強いですが、豊かな酸がバランスを保っている感じです。

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▼(左)巨大な餃子。有名店(名前失念)のテイクアウト。中華には、濃いめのロゼを合わせたくなります。(右)ゴーヤの苦味とロゼの甘味で補完的な相性があります。

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ニュイ・サン・ジョルジュに続いて、今月2本目の2016年ベルトラン・アンブロワーズの村名ワイン。

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濃いめの色調のラズベリーレッド。ブラックベリー、ブルーベリーの黒青系ベリーの果実香。牡丹、甘草、ロースト、なめし皮、僅かなメントール、ヨード(ミネラル)香。酸は豊かで伸びやか、タンニンは意外に柔らかいが、若干単調なところも。

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▼ブル赤と相性抜群な焼き鳥と。

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1965年にシャンボール・ミュジニーに設立されたドメーヌです。現在は、前当主アンリ・フェレティグから、子供のジルベール & クリスティーヌに引き継がれています。ラベル上も現当主の前が印刷されていますが、ドメーヌ名はそのままのようです。
以前は、ほとんど見かけることがありませんでしたが、5年前くらいから盛んにメディアに取り上げられるようになりました。

▼ドメーヌは、1級畑レ・フスロットに隣接したところにあります。カーヴの表札も、アンリ・フェレティグのままです(2019年時点)

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中程度のルビーカラー。ラズベリーやアメリカンチェリーの赤系果実、スミレ、ドライハーブ。果実味、酸、タンニンのバランスが絶妙に取れており美味しい。ヴィンテージの恩恵もあるかと思いますが、レジョナルにしてはなかなか優秀なワインだと思います。

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2016年から買い始めていますが、1級畑はまだ封印しています。楽しみな造り手のひとつです。

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2か月前に引き続き飲んだ、ジャン・フルニエのマルサネ・ロンジュロワです。シルヴァン・パタイユやルネ・ブーヴィエ等何人かが所有していますが、ジャン・フルニエが最大(約5ha)の所有者のようです。クロ・デュ・ロワ、エシェゾーとともにマルサネで評価の高い畑です。

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濃いめのガーネット。カシス、ブルーベリー、ブラックベリーの黒系ベリー果実。牡丹、オーク、なめし皮、コーヒー。結構濃密でパワフルなマルサネ。シルヴァン・パタイユと比べても濃いかと思います。ただ極端にタニックという訳ではなく、果実の凝縮した濃さという感じです。

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▼この濃厚ブルゴーニュには、ステーキで。

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ヴォーヌ・ロマネのアンヌ・グロが南仏のミネルヴォワで造るワイン。ヴォーヌ・ロマネと同じ標高220mのモンタール・ノワールという丘にドメーヌを構えているようです。あまり無いオレンジ色のエチケットが目立ちます。

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結構濃い紫蘇色。カシス、完熟プルーン、高い酸と少し粉っぽいタンニンが感じられるが、果実の凝縮感は素晴らしい。

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リリース以来、結構飲んでいるアンヌ・グロ&ジャン・ポール・トロですが、割と閉じ気味のワインも多い本家ドメーヌ・アンヌ・グロのワインに比べると、早くから飲める親しみやすいワインです。南仏らしいパワフルなワインですが、野暮ったさはなく、洗練された飲み口を気に入っています。

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(了)
 
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この記事を書いた人

1958年東京生まれです。
昨年、仕事をリタイアして大好きなブルゴーニュワインとグルメや旅行を楽しんでいます。
主な資格(Foods&Drinks):
JSA ワインエキスパートエクセレンス
JSA SAKE Dioploma
WSET Level3
CPA チーズプロフェッショナル
唎酒師

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