那須のフレンチと愉しむシャブリGCとアンヌ・グロGC古酒

4月の週末、那須のレストランにて、身内でエクセレンスの合格をささやかに祝ってもらいました。フレンチのコース料理と合わせたのは、ドメーヌからハンドキャリーしたジュリアン・ブロカールのシャブリ・プリューズ・グランクリュ2017年とアンヌ・グロのクロ・ヴージョ1999年です。

目次

東急ハーヴェストクラブ那須内のレストラン「光彩」です。フレンチと和洋折衷のコース料理が楽しまめます。

津軽フェアのイベントが開催さてており、ねぶたのミニチュアの展示やねぶた表現師によるアート作品作成の実演が行われていました。

レストランでは、津軽のワインも提供されていたようですが、今回もお気に入りのブルゴーニュワイン白と赤を持ち込ませてもらい、フレンチのコースとたのしみました。

ジュリアン・ブロカールのシャブリ・グランクリュ・レ・プリューズ2017とアンヌ・グロのクロ・ヴージョの1999です。

まず。シャブリGCから。

ドメーヌとシャブリ・レ・プリューズGCについて

このワインは、シャブリの街中にあったジャン-マルク・ブロカールのセラードアで購入しました。

ジャン-マルク・ブロカールは、ジュリアン・ブロカールの父親で、シャブリの有名な生産者ですが、個人的には、ジャン-マルクのワインよりも息子のジュリアンのワインに惹かれており、ここを訪れた際にも、ジュリアンのワインのみを試飲し、今回のGCプリューズも試飲して気に入り、購入しています。

レ・プリューズの畑は、セラン川の右岸のグランクリュの畑が集中する斜面上部の北西部にあります。レ・クロ等の畑とは向きが少し異なるので、はっきり区別することができます。ヴァンサン・ドゥーヴィサ所有でも知られていますが、意外と小さな畑です。

密閉式の卵型コンクリートタンク3/4とバリック1/4使用して、澱と一緒に14ヵ月熟成。新樽は未使用(インポータのデータより)

テースティングメモ

輝きのあるレモンイエロー。抜栓直後の香は、レモンやライムの柑橘系の果実香。シャブリの特徴のキンメリジャン土壌の石灰からの強いミネラルがくっきりと感じられる。フレッシュハーブに、バニラ、僅かなナッツ香。味わいのアタックは、シャブリらしい豊かな酸が感じられるが、直ぐに熟度を感じる柑橘系や青リンゴ、洋ナシの果実の味わいが広がり、後半にオレンジピールの心地よい苦みの余韻。
1時間半ほど経ち、温度が上がると黄色いストーンフルーツの香りやアカシアの花の香りも。果実味が強くなるが、酸も最後までしっかり残っている。最後は、甘みを伴うバタースコッチの味わいも顕れるが、グランクリュながらも、樽の使用が抑えられているせいか、オーキーさは感じられない。
今飲んでも素晴らしいが、数年寝かせると更に素晴らしくなる予感。

(3.9)

↓魚介類のグリル。
フレンチで、まさかのホタルイカです笑。あん肝と並んで、果実味の強いワインには絶対合わない食材のイメージがありますが、これは、臭みはほとんど感じられず、このワインとの相性も悪くはありません。

↓鯛のポワレと菜の花ソースです。オイリーなソースが、コクと複雑を感じるシャブリのGCと良く合います。

アンヌ・グロのクロ・ヴージョについて

ブルゴーニュのグランクリュとしては、最大の面積を誇り、80あまりの所有者が存在するクロ・ヴージョですが、アンヌ・グロが所有するのは、北部(斜面上部)のル・グラン・モーペルテュイという優良な区画です。

アンヌ・グロのクロ・ヴージョは、過去に、1998年、2002年、2005年、2009年を飲んでいますが、特に1998年(→こちら)と2002年(→こちら)は特に印象的でした。ここのオールドヴィンテージが特に気に入っており、1999年ヴィンテージを見つけた時に飛びつきました。現在のラベルとは異なります。

テースティングメモ

コルクが脆くなっていたようで、ソムリエさんが抜栓中に途中で折れてしまったため、デキャンタに移してくれました。

写真のとおり、深みと艶のあるラズベリーレッド。縁にレンガ色も混ざりますが、未だ若々しい色調。香りは十分に開いていますが、若干薬品っぽい、フェノレを思わせる香りを僅かに最初に感じるが、少し時間を置くと、ラズベリー、ブルーベリーやダークチェリーの赤黒系果実の香りが優勢に。シナモン、甘草、リコリスの甘苦スパイスやオリエンタルスパイスやアニスの香り、心地よいオーク香や、僅かに紅茶やマッシュルームの熟成香も。
味わいは、よく熟した赤い果実味に豊かな酸、滑らかできめの細かいタンニンからの僅かな苦みが味わいを引き締めており、余韻はやや長い。僅かなフェノレを感じる香りがマイナスだが、味付きは素晴らしく、驚くほど若々しさが感じられるクロ・ヴージョ。

(3.9)

↓地元のとちぎ霜降高原牛フィレ肉のソテー。
少し小さいですが(笑)、油っぽさがなく、旨味が凝縮した柔らかな肉で、ブルゴーニュ古酒との相性は抜群でした。

春を感じる緑を添えたフレンチとブルゴーニュ白赤は最高のペアリングでした。

ジュリアン・ブロカールのワインは、ラヴノーに続いてドゥーヴィサも手を出しにくい価格となっているシャブリの中で、比較的価格は抑えられており、最近は、ドロワンとともにお気に入りです。
アンヌ・グロも信じられないほど高騰するヴォーヌ・ロマネの他の生産者のワインと比べると、まだ良心的な価格です。ただ、本領を発揮するには、ちょっと時間のかかるワインのような気がします。

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この記事を書いた人

1958年東京生まれです。
昨年、仕事をリタイアして大好きなブルゴーニュワインとグルメや旅行を楽しんでいます。
主な資格(Foods&Drinks):
JSA ワインエキスパートエクセレンス
JSA SAKE Dioploma
WSET Level3
CPA チーズプロフェッショナル
唎酒師

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