メゾン・ルイ・ラトゥール モンタニー・1er・”ラ・グランド・ロシュ” 2017年

コート・シャロネーズ地区の白に特化したアペラシオン、モンタニーのプルミエ・クリュ、”ラ・グランド・ロシュ”です。造り手は、ボーヌの白ワインの名手、ルイ・ラトゥールです。久々に飲むルイ・ラトゥールです。

モンタニーAOCについて

モンタニーは、白ワイン産地としては、コート・シャロネーズで最大、畑の総面積は、338haにも及び、これはコート・ド・ボーヌのシャサーニュ・モンラッシェとほぼ同じです。ただ、シャサーニュ・モンラッシェは、赤ワインも結構造られており、白ワインだけを比較すると、ほぼムルソーと同じ規模になります。にも拘わらず、あまり目にすることはなく、日本では、間違いなくマイナーなアぺラシオンかと思いますが、以前ボーヌに滞在した際には、スーパーマーケットで結構見かけました。地元で消費される白ワインとしてはポピュラーな存在のようです。

メゾン・ルイ・ラトゥール モンタニィ・プルミエ・クリュ ラ・グランド・ロシュ 2017年
[2017] Louis Latour Montagny 1er Cru “La Grande Roche” 

白ワインの魔術師とも称されるだけあって、ルイ・ラトゥールの白ワインは、高い評価を受けていますが、個人的には、高価なワインよりも、低価格のアルディッシュ・シャルドネやノーマル・シャブリの長年のファンです。白に比べると赤はあまり興味をそそられませんが、最も安価なブルゴーニュ・ピノ・ノアールは、気軽に飲めるチャーミングな赤として、お気に入りで、2k円程度であればつい手が出てしまいます。反面、高価なコルトン赤やロマネ・サン=ヴィヴァンに正直あまり良い印象は持っていません。

このモンタニーのプルミエ・クリュですが、”ラ・グランド・ロシュ”と表記されています。モンタニーには49のプルミエ・クリュのクリマがありますが、その中には見当たりません。おそらくメゾンで付けたくキュヴェ名ではないかと思います。

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 セラーから出して直ぐに飲んだので、15℃~16℃くらいでのスタートです。
少し緑がかった輝きのある黄金色。温度が比較的高かったこともあり、最初から華やかな果実香。第一印象は、パイナップルやパッションフルーツ等の完熟した黄色いフルーツ。続いて、洋梨やピーチ、蜂蜜の甘い香りにミネラル感と僅かにナッツも。味わいも、どちらかと言えば、酸は控えめで、甘みがやや強い。余韻に少しオレンジピールの苦みも感じる。冷涼なコート・ド・ボーヌのシャルドネとは異なり、マコンやプイィ・フッセに近い華やかで甘みのある果実味。若いこともあり、複雑性はそれほどでなく、粘性もあまり強くないものの、するする飲めてしまう印象で、これはこれで美味しい。
2日目に渡って飲んだが、2日目は、冷蔵庫でギンギンに冷やして。すると、前日の甘味は感じられず、一転してシャープなブルゴーニュ・シャルドネの印象だが、華やかさが影を潜め少し単調気味感じられたのは、冷やし過ぎのせいか?

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▼真鯛のアヒージョと。タイの甘味と、この(常温での)ワインの甘味とミネラル感が抜群の相性でした。

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 このワイン、3K円ほどで購入(なんと箱入りでした)したものですがが、アルデッシュのシャルドネやノーマルシャブリとも共通したルイ・ラトゥールのカジュアル白のコストパフォーマンスの高さを感じさせてくれる1本かと思います。やはり、ここの白はハズレがないです。

<了>

楽天市場でルイ・ラトゥールのモンタニーを探す

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この記事を書いた人

1958年東京生まれです。
昨年、仕事をリタイアして大好きなブルゴーニュワインとグルメや旅行を楽しんでいます。
主な資格(Foods&Drinks):
JSA ワインエキスパートエクセレンス
JSA SAKE Dioploma
WSET Level3
CPA チーズプロフェッショナル
唎酒師

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