シャブリ古酒と秋の味覚 松茸を味わう

秋の味覚 松茸とスモークサーモンをド―ヴィサのシャブリ特級レ・プリューズ2005年と味わいました。同日に飲んだニュイ・サンジョルジュ1級ヴォ―クランと合わせて書きたいと思います。

香りを味わうマツタケに強い香りのお酒は合わないかと容易に想像できます。本来ならば日本酒と合わせたかったのですが、あいにく適当なストックがなく、選んだのが、シャブリの古酒です。古酒といってもシャブリの名手ド―ヴィサのグランクリュで、良年2005年なので、むしろ飲み頃と言った方が良いかもしれません。畑はレ・プリューズ、しばらく前に2014年を飲んでいます。

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石灰質の南向きの畑で、シャブリの特級畑の中では、女性的なワインを生みだすと言われています。

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色は濃いめのレモンイエロ―、黄金色に近い色調です。柑橘系果実の香りはやや弱いですが、石灰からのミネラル香は強く感じられます。マッシュルームやヘーゼルナッツ、アーモンド、白胡椒、トーストと熟成香が沸き上がり、非常に複雑性を感じる香りです。口に含むとしっかりとした酸を感じます。先日飲んだ2014年よりも酸はしっかりしているように思います。敢えて、キノコの香りを狙って古酒を選び、それは正解でしたが、酸は意外に強いものでした。一般的に樽を使用しないシャブリAOCはフレッシュな酸が特徴ですが、しっかり樽熟を経たグラン・クリュは、コート・ドールのプルミエ・クリュやグラン・クリュの白と同様、樽熟成により、酸は比較的円やかになる傾向がありますが、このワインは結構、酸がしっかり残っています。

(3.8)

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スモークサーモンは問題なく相性が良いです。燻製と古酒の組み合わせは、大抵の場合OKです。
焼いた松茸ですが、ワインととの相性を考え、少しレモンをかけました。アメリカ産の松茸ですが、やはり香りは素晴らしいです。酸の味覚がやや強めなので、ワインを口中に含むとアフターにかけては酸が少し支配的になりますが、香りで愉しむ松茸には、あまりネガティブなイメージにはなりません。それほど深く考えなくても、とにかく、美味しいどおしの食材の組み合わせでした!

連休の初日だったので、赤もそれなりのワインも開けました。

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2005年のドミニク・ローランのニュイ・サンジョルジュ1級のレ・ヴォークラン( Les Vaucrains)です。
ドミニク・ローランのワインは、1990年代後半のヴィンテージからかなり飲んでいます。当初は新樽200%と言われる新樽をバンバン使うネゴシアンとして世の中に出たイメージがありますが、最近は、濃いものの、決して過剰な樽香ではなく、豊かな果実味を感じ取れるワインに変化していることを感じています。以前に見られた品質のバラツキも少なくなったように思います。何よりも魅力は価格です。

この黒いラベルですが、創業当初からぶどうを購入している信頼できる生産者の銘柄には、彼らへの敬意と友情の証として今でも創業当初のこの黒ラベルを使用しています。

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かなり濃いガーネットの色調です。底が見えません。ラズベリー、アメリカンチェリー等の赤系果実とカシスやブラックベリー、プラム等の黒系果実が混ざります。バラや牡丹の花、ドライハーブ、甘草やグローブ等のスパイス香、このテロワールの特徴を表した土っぽさ、熟成を感じさせる下草や腐葉土、味わいも外観から想像できるとおり、凝縮した果実味が中心で、甘く溶け込んだタンニンを感じます。好み的には割とド真ん中なワインです。ヴィンテージのアドバンテージもあるのでしょうか?

▼フルム・ダンベールに甘口の白ワインを練りこんだチーズ、フルム・ダンベール ヴァンモワール・ロドルフというブルーチーズに合わせてみました。もともと濃厚なブルーチーズをさらに濃厚にした味わいですが、濃いヴォ―クランも負けません。

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ドミニク・ローランのワインは、過去(1990年代)は結構ばらつきがありましたが、最近は安定しているように感じています。日本のワイン評価誌ではあまり取り上げられない(というより、殆ど無視)ドミニク・ローランですが、最近の品質と価格を考えるとコスパ的には悪くない選択だと思います。

白赤、どちらも素晴らしいワインで、贅沢な家呑みでした。

<了>

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この記事を書いた人

1958年東京生まれです。
昨年、仕事をリタイアして大好きなブルゴーニュワインとグルメや旅行を楽しんでいます。
主な資格(Foods&Drinks):
JSA ワインエキスパートエクセレンス
JSA SAKE Dioploma
WSET Level3
CPA チーズプロフェッショナル
唎酒師

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