バッカスのささやき

ワインとチーズをこよなく愛するシニアのブログです。素晴らしいお酒との出会いと趣味のブルーベリー栽培を中心に日常を綴ります。

ジャック・プリウール・シャンベルタン 1999年

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ムルソーに本拠を置く名門ドメーヌ、ジャック・プリウールは、9つもの名立たるグランクリュに畑を所有しています。そのなかの一つ、シャンベルタンの1999年ヴィンテージをフランスのシャラン鴨のトマト煮と味わいました。

ドメーヌ・ ジャック・プリウールは、18世紀にジャック・プリウール氏によってムルソーに設立されたドメーヌです。ジャック・プリウール氏は、1934年創設の「ブルゴーニュ利き酒騎士団(シュヴァリエ・ド・タストヴァン)」の創立メンバーの一人で、ブルゴーニュワインを世界に広めるのに貢献た人物です。
にも拘わらず、1980年代まで、そのワインはあまり高い評価を得てませんで。しかし1988年にボジョレー(ムーラン・ナヴァン)出身のラブリュイエール氏一族とネゴシアンで有名なアントナント・ロデ社の共同経営となり、ブドウ栽培にビオロジックを取り入れ、さらに醸造家のナディーヌ・ギュブラン女史が加わり、テロワールやブドウの熟成度に拘ったワイン造りに取り組み、その結果、1990年以降は、その品質が飛躍的に向上しました。(確かに1980年代のジャック・プリウールを目にしたことはありません)

モンラッシェ、シャンベルタン、シャンベルタン・クロ・ド・ベーゼ、ミュジニーをはじめとして、9つものグランクリュの畑を所有している凄いドメーヌでもあります。

ドメーヌ・ジャック・プリウールは、シャンベルタンに0.83haの畑を所有していますが、これは、アルマンルソー、トラぺ、カミュロシニョール・トラぺに次いで6番目になります。

▼ドメーヌのシャンベルタンは、(面積や位置は、正確ではありませんが、)下図の4箇所(青)に分散して所有しているようです。樹齢60年と25年のブドウが植えらており、後者は、ジュヴレ・シャンベルタン・プルミエ・クリュにデグラッセされているようです。

ちなみにクローズ・ド・べーズに面する小区画とグラン・クリュ街道の間に存在する区画は、ルロワの区画のようです(ルロワのシャンベルタンは50万円!を超えています)

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グラン・クリュ街道(Rue des Grand Cru)の左右に広がるグラン・クリュの畑は圧巻です。

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▼これは、隣のシャンベルタン・クロ・ド・べーズです。ジャック・プリウールの刻まれた、石柱が、上記マップの黄色★印の位置にあります(シャンベルタンの畑にもあったような気がします)。

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ドメーヌ・ジャック・プリウール シャンベルタン 1999年
Domaine Jacques Prieur [1999] Chambertin

 

ガーネットがかった艶のある濃いめのルビーカラー。縁に僅かなレンガ色はは混ざるが、20年の熟成が感じられないほど、濃い色調。

スグリ、カシス、ブルーベリー、ブラックベリー、ダークチェリーの黒系果実。直ぐに下草、なめし皮、紅茶、腐葉土や獣香的な熟成アロマが感じられる。ドライハーブ、ローズヒップ、バニラ、ロースト香、黒胡椒。タンニンは完全に溶け込んでいるが、弱い訳ではない。鉄っぽい鉱物的な香りも感じられる。

20年経った今、完全に飲み頃に入っているが、濃厚な色合いとしっかりとした骨格から、少なくとも未だ10年以上、熟成しそう。

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今回シャンベルタンと合わせた、シャラン鴨のトマト煮込みです。

▼フランス産のシャラン鴨です。300gほどあります。

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▼フライパンで焼いたシャラン鴨に玉葱、さらに(ラタティーユ風に)パブリカ、なすを加えて赤ワイン(シャンベルタンではありません)で煮込みます。

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▼ホールトマトとハーブを加えて1時間近く煮込みます。

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▼シャラン鴨のトマト煮込みの出来上がりです。
当たり前ですが、相性は最高です。f:id:turque1991:20200610233129j:plain

もはや、なかなか飲む機会のない1990年代のシャンベルタンですが、20年以上の熟成を感じさせない色合いや力強さは、流石にシャンベルタンのテロワールから生まれたワインを感じさせる素晴らしいものでした。

(了)