3月の北海道旅行で購入した北海道産チーズ2種です。共同学舎新得農場のコバンとタカラのチーズ工房タカラのマルタです。北海道の独創的なナチュラルチーズを味わうことができました。
今回購入したのは、札幌市中央区にあるチーズ専門店「チーズの店コンテ」さんです。
小さな店舗ですが、ヨーロッパを中心に世界のチーズに加えて、北海道産のチーズを扱っています。そのなかから2種類を購入しました。
まず、共働学舎新得牧場のコバンです。北海道新得町の共働学舎新得牧場は、長野県の信州共働学舎と北海道小平町の寧楽共同学舎とともにNPO共働学舎を構成しています。直径12cm×5cm、高さ3cmのチーズでおそらくその形状からこの名前がついていると思われます。
肝心なチーズの写真を撮り忘れましたが、綺麗な白カビに覆われた牛乳製チーズです。食べた時期にもよるかもしれませんが、むっちりした触感で風味は非常にシンプルです。悪い意味ではありませんが、ミルキーさ以外に際立った特徴は感じません。癖のなさからナチュラルチーズを食べなれていない万人向けのチーズかと思います。ソーヴィニヨンブラン等のフルーティな白ワインやシャンパン、日本酒であれば吟醸タイプが合うかと思います。
次に、タカラのマルタです。
チーズ工房タカラは、北海道虻田郡喜茂別町にあるチーズ工房で、このチーズは冬季限定商品です。表面が食用木炭で覆われた円柱上のチーズです。チーズ専門店に行かれるチーズ通の方であればご存知かと思いますが、外観は、フランス・ロワール地方のシェ―ブルタイプのチーズ「サント・モール・ド・トゥレーヌ」そっくりです。
サント・モール・ド・トゥレーヌの牛乳製版のように思われましたが、触感はかなり違います。ほぼ白色でかなり密度の高い硬めの触感です。硬いといっても決してハードタイプのチーズではなく、ポロポロと崩れる不思議な触感です。強いて類似なものを探すと色や触感は若いラングルの芯の部分を強く押し固めたような感じです。いずれにせよあまり経験したことにない触感です。
実は後から知ったのですが、このチーズは2018年の「ジャパンチーズアワード2018」(チーズプロフェッショナル協会=CPA主催)で238作品の中からグランプリを獲得したチーズであることを知りました。CPA会員でありながら恥ずかしながら見落としていました。
あっさりしているようにも思えますが、酸も感じ、味わえば味わうほど深みも感じます。ワインも白からフルーティ~少し力強いワインまで幅広く合わせられそうに感じます。いずれにせよ、このような独創的なチーズが北海道で作られていることに驚きを覚えました。
了