Bon Vin , Bon Sake , Bon Fromage

ブルゴーニュワインとチーズをこよなく愛するシニアのブログです。素晴らしいお酒とチーズの出会いを中心に日常を綴ります。

ドアなしヘリコプターで愉しむハワイ島火山ツアー

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4度目のハワイ島はキラウエア火山噴火のあと2018年9月に訪れました。2012年に初めて体験したドアなしヘリコプターによる火山見学に6年ぶりに再トライです。今回の旅行は、2018年のキラウエア火山が起こる前に予約していました。9月にはすでに噴火は完全に沈静化していましたが、火山を見るツアーは地上・海上とも全て中止となっており、唯一上空からの見学が許される唯一の手段でした。残念ながら溶岩が流れる様子は既に見られませんでしたが、2018年の体験を含めて綴りたいと思います。

 6年前にキラウエア火山を上空から見たいと思い立ち、現地ツアーを探していたところ、ドアなしのヘリコプターによるツアーが目に留まりました。ハワイのヘリコプターツアーはコナ空港、ワイコロナ発とヒロ空港発がありますが、キラウエア火山については、コナ空港発が最も便利になります。すなわちツアー料金が最も割安です。ドアなしに興味を持ったのは、窓越しでない写真撮影ができると思ったことによるものです。

このツアーは、ハワイ島に拠点をもつパラダイス・ヘリコプターズという会社が行っているものです。ヒロ空港発で火山の噴火口上空まで真っすぐ飛び、その後、滝のある森林を上空から見学させてくれ、ヒロ空港に戻るというコースで、一人約300$(窓際の席は+50$)でした。安くはありませんが、コナ発だと500$を超えますので、ヒロ発は比較的割安です。ちなみにパラダイス・ヘリコプターズの同ツアーには、同じ機体で通常のドアありタイプもあり、こちらは50$ほど安いです。ドアなしは、保険料が高額になるということでしょうか?

なお宿泊していたのは、前回も今回もコナに近いワイコロアでしたが、レンタカーで移動しました。2012年当時は、ワイコロアからヒロへの移動は、北部を海沿いに回る(国道19号線)で2時間以上を要していましたが、2013年に西部から東部へ横断する近道である「サドル・ロード」が完全舗装化され、「ダニエル・K・イノウエ・ハイウェイ」となり、30分以上短縮されるようになりました。

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なお、当初は9月12日を予約していましたが、当時珍しく台風が近くを通過した為、風が強いとのことで、キャンセルとなり、翌日に再予約することになりました。

ヒロ国際空港の駐車場に車を止めて、空港内にあるカウンタの向かいます。

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出発時間が近くなると、まず、カウンタの後ろにある部屋で、簡単な講習を受けます。搭乗上の注意や無線の使い方などの説明です。説明は英語ですが、日本語でかかれたガイドシートを渡されました。

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ドアなしヘリの場合、外気にダイレクトに接することになるので、それなりの防寒着が必要になりますが、カウンターで借りることも可能です。

出発時間近くになると滑走路にある離着陸場に案内されます。

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このようにドアが簡単に外れるようで、ドアなし/ドアありで脱着しているようです。

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機体は5人乗りで、前に操縦士含めて3名、後ろに2名になります。前回も今回も前の座席でした。

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係員が、座席に誘導してくれて、シートベルトとヘッドセットを装着してくれます。2012年に初めて乗った時は、2点式のシートベルトで、なんとJALのマークが入っていました。JALのお古だったようです。今回の機体は、4点式にものになっていました。後で触れますが、ドアなしのヘリは、文字通りドアがないので、シートベルトが命綱になります。その意味で、前回は、相当な恐怖を感じました(笑)

準備が整うと、いよいよ離陸です。ドアが無い分、騒音は相当なものです。あっという間に地面との距離が離れていきます。

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2回目とはいえ、前席の3人掛け外側の席のスリルは相当なものです。ついつい機体上部についているグリップを握りしめることになりますが、そうするとカメラの操作が片手になってしまいます。カメラを少しでも機体から外に出すと、風圧が凄く、カメラを後ろに持っていかれそうになります。ということで撮影はすごく難しく、撮った写真の6~7割は少なからずブレています。手振補正などは殆ど利かないようです。明るいレンズで、極力シャッタースピードをあげる必要があります。 f:id:turque1991:20190810091213j:plain

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時に雲の中を飛ぶこともあり、少し濡れても大丈夫な防寒性のある服装が必要です。 

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緑から一変、徐々に溶岩跡が見えてきます。

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前回(2012年)は、溶岩の見られるプウオオ(Puʻu ʻŌʻō)火口付近を飛行しました。プウオオは、1983年以来35年に渡って活動してきた火口ですが、どうやら今回の噴火の終息とともに活動が終わりを迎えたようです。今回、元のプウオオ火口跡は分かりませんでした。

ちなみに下の写真は2012年に飛行した際に撮影したプウオオ(Puʻu ʻŌʻō)火口です。

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はっきりと溶岩がみられ上空も熱気を感じました。

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今回(2018年9月)見られたのは、下のレイラニエステイト内の「亀裂8」という火口(?)です。噴煙が僅かに上がっているようですが、溶岩は見えませんでした。

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2018年9月時点で噴火は沈静化しており、今回の飛行では、溶岩が流れた跡のみを上空から見ることになりました。海に向かって溶岩が流れ出た足跡をはっきり見ることができました。

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周辺には住宅地がみられます。当然ながら、被災し飲み込まれてしまった家屋もあったと思います。

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今回、最も印象的だった光景です。あとからGoogle Mapで特定できました。レイラニエステイトにある「プナ地熱ベンチャー」という地熱発電所のようです。溶岩に飲み込まれる寸前に幸い流れが止まったようですが、2018年5月に閉鎖されたようです。

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溶岩跡付近をひととおり飛行すると海岸沿いに向かいます。溶岩が海に流れ込んだ跡を見ることができます。

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もっとも恐怖を感じるのが、ヘリが右旋回する時です。真下が海になり体が持っていかれそうになります。シートベルと掴みグリップが頼りです。2012年は、火口付近の溶岩の写真撮影を考慮して、火口付近で機体を傾けてくれましたが、恐怖以外の何物でもありません(笑)。さすがに写真を落ち着いて撮るどころではありませんでした。

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所々、白煙が上がっていますが、期待した溶岩は見えませんでした。

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フライトの後半は、滝のある森林地帯の上空飛行です。

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以下は2012年撮影のものです。

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ヘリはやがてヒロの街に戻っていきます。

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今回も2012年もこのホテルに1泊しました。

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ヒロ空港の離着陸場に戻ります。正面の窓越しなので、映り込みがあります。

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最後にパイロットと記念撮影です。

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以上、45分ほどのフライトですが、このヘリツアーは結構楽しめます。普通のドアありのヘリでも良いですが、スリルを楽しみたい、あるいは上空から窓越しでない写真を撮りたいという方には、ドアなしヘリツアーを是非お勧めします。冒頭に書いたように、宿泊地に選びがちの西海岸からは、車でそこそこかかりますが、火山を上空から楽しみたいのであれば、200$/人台から楽しめるこのヒロ発のヘリツアーをお奨めします。少し高くはなりますが、車では行けない森の中に着陸するツアーもあります。

パラダイス・ヘリコプター
https://paradisecopters.com

日本からの予約 
https://www.hawaii-optionaltour.com/hawaii/1419
https://www.veltra.com/jp/hawaii/big_island/a/114140

 

<了>