2018年9月に6年ぶり4回目のハワイ島旅行を楽しみました。The Big Island of Hawaii と呼ばれるハワイ州最大の面積を持つこの島の最大の魅力は、色々な気候帯が造り出す多様な自然ですが、リゾート地としての魅力も満載で、都会の喧騒や混雑したビーチから隔離されたひとときを過ごすことができます。
ハワイ島の素晴らしい自然の魅力については、下記の記事をご覧ください。
https://www.wine-and-cheese.net/entry/2018/10/15/012616
https://www.wine-and-cheese.net/entry/2018/10/15/000000
この記事では、宿泊地として選ばれるリゾートタウンとその周辺の観光スポットについて、書いてみたいと思います。
ハワイ島には、2つの国際空港があります、そのひとつが、東海岸にあるハワイ島最大の町で、日系人が作った町と言われるヒロ(Hiro)にあるヒロ国際空港、もうひとつが、西海岸にあるコナ・コーヒーで有名なカイルア・コナ(Kailua-Kona)郊外にあるコナ空港です。
日本から直行便(JALとハワイアン航空)が出ているのは、コナ空港の方で、多くの日本人が訪れています。
まず、コナ空港からアプローチが容易な西海岸のリゾートです。
コハラ・コースト(サウス・コハラ)
コナ空港の北部にかけての海岸沿いは、コハラ・コースト(サウス・コハラ)と呼ばれ、大手資本による巨大なリゾートホテルが立ち並び、世界有数のリゾート地を形成しています。コハラ・コーストには、南から順に、「ワイコロア・ビーチ・リゾート」「マウナ・ラ二・リゾート」「マウナ・ケア・リゾート」の3大リゾートエリアがあります。
まずは、ハワイ島宿泊の中心地、ワイコロア・ビーチ・リゾートからご紹介したいと思います。
ワイコロア(Waikoloa)ビーチリゾート
コナ空港から国道19号線を車で30分ほど北上し、ビーチへ向かう道路を左折した先にヒルトンの経営する巨大なリゾート施設ヒルトン・ワイコロア・ビレッジがあります。これに併設される形で、ヒルトン・グランド・バケーションズ・クラブの3つのタイムシェアのコンドミニアムがあります(2018年に新たにホテルの一部が4つ目のコンドミニアムとして売り出されています)。ビーチに向かって左側に位置するホテルは、1240室もの客室をもつメガ・リゾートホテルで、多くのプール、ラグーン、ドルフィンと触れ合えるアクティビティ、スパなどを有し、さながら、一大テーマパークのような感じです。
ホテル内外にオリエンタルな像や装飾品が数多く見られます。
巨大なホテル内の移動には、トラム(電車)かボートを利用します。
2006年の最初の旅行は、このホテルと後述のコナ・コーストのシェラトンホテルに宿泊しました。子供が小さかったため、ほぼここのリゾート施設だけで楽しむことができました。
リゾート地の中には、2つのショッピングモールがあります。元からあるキングスショップスと10年ほど前にできたクイーンズ・マーケットプレイスです。
ビーチに向かって右側にタイムシェアのコンドミニアムが立ち並んでいます。
ハワイ島の滞在はもっぱらコハラ・スイーツの隣にあるキングス・ランドを利用しています。
このコンドミアムから見えるのは一面、溶岩の大地とゴルフ場です。海は見えません。ゴルフ好きには、たまらない環境だと思いますが、そうでなくても、観光地っぽい喧騒もなく、美しい芝生や神秘的な星空を眺めながら食べる食事は最高です。人数に応じて1ベットルームから3ベットルームまで選ぶことができます。
各棟ごとにバーベキューグリルがあります。
専用のプールもあります。ホテルのプールの喧騒は全くありません。
キッチンには大型冷蔵庫、オーブンから炊飯器まで揃っています。
外で芝生や星空を眺めながら食事をすることもできます。食材の調達は、クイーンズ・マーケットプレイス内にあるABCストア系の大きなスーパ「アイランド・グルメ・マーケット」が最も便利ですが、ヒルトン・ワイコロア・ビレッジから車で15分ほどの内陸部にあるワイコロア・ビレッジ(こちらが本当のワイコロアの町になります)にある、ハワイ島のローカルスーパー、「KTAストア」は、地元の食材が安く手に入ります。日本食の品揃えも豊富です。
ワイコロアから車で現地食材を買い出しに行けるお奨めのスポットに、コナ空港の近くの「ビッグアイランド・アバロニ」というアワビ養殖場があります。ハワイの海洋深層水でアワビを養殖しており、一般客に販売もしています。日本語も大丈夫です。ちょっとわかりにくいですが、19号線から大きな研究所を目印に海側に向かって暫く進むと見つけることができます。
やや小ぶりですが、意外に柔らかく美味です。
コンドミニアムのテラスには、食事を狙って、こんな可愛らしい訪問者もやってきます(2012年)
2018年には、猫はほとんど見かけず、替わりにこんな訪問者が。ハワイ島の州鳥であるハワイアン・グースです。
こんなカラフルな訪問者も。
ここでは、週に一度、フラダンスショーが開催されています。なかなか見応えがあります。お客さん参加型のコーナーもあります。
▼リゾート施設の周辺には、こんなトレイルもあり溶岩台地の散策を楽しめます。
晴天の多い西岸に位置するこの地は、毎日夕陽を楽しむことができます。
彼方にマウナケア山頂の望遠鏡が見えます。
マウナ・ラ二(Mauna Lani)リゾート
ワイコロアの北東、車で10分ほどのところにあるリゾート地です。マウナ・ラ二は「天国に手が届く丘」という意味をもち、ハワイ王族が精神を癒やしに訪れたスポットでもあると言われています。中心は、「マウナ ラニ べイ ホテル アンド バンガローズ」という5つ星の高級ホテルです。以前は、東急リゾートが所有していましたが、2017年にアメリカの不動産会社に売却されています。
ここの近くに、ハワイ島で最も有名なのスピリチュアル(パワー)スポットがあります。昔は養魚池であった「フィッシュポンド」や「シェルターケーブ(洞窟)」です。
シャルター・ケーブについては、こちらの記事の最後で紹介しています。
https://www.wine-and-cheese.net/entry/2018/10/15/012616
▼全く波のない水面に映り込む逆さ椰子の木(?)です。
マウナ・ケア(Mauna Kea)リゾート
コハラコーストをさらに北上したところにあるのが、マウナ・ケア(Mauna Kea)リゾートです。ザ・ウエスティンハプナビーチリゾートホテルとマウナケアビーチホテルの2つのホテルがあるエリアのことを言います。どちらも日本のプリンス・ホテルの所有ですが、ハプナビーチリゾートホテルは、2018年にウエスティンホテルのブランドになっています。
▼三日月形のマウナ・ケア・ビーチです。
以上、コハラ・コーストを代表するリゾート地をご紹介しました。
コナ・コースト(ノース・コナ)
次に、コナ空港から南下した海沿いの一帯、コナ・コースト(ノース・コナ)です。
コハラ・コーストは巨大な高級リゾートホテルが並んでいますが、こちらは、大小様々なホテルが、カイルア・コナを中心に立ち並んでいます。
カイルア・コナは、コナ空港から車で15分ほど南下した所にあるハワイ島の商業・観光の中心地です。
ケアウホウ・ベイ(Keauhou Bay)
ヒルトンと並ぶ大手ホテルチェーン、シェラトンのリゾートホテル「シェラトン コナ リゾート&スパ アット ケアウホウ ベイ」はカイルア・コナをさらに15分ほど南下した所にあります。
リゾート規模としては、ヒルトンのワイコロア・ビレッジが圧巻ですが、ここの最大の特徴が、夜にマンタを見れることができるスポットがホテルの敷地内にあることです。通常はダイビング等で見ることのできるマンタですが、このスポットは、ホテルから見ることができます。写真も撮りましたが、残念ながら手振れが多く、掲載は控えます。
カイルア・コナ(Kailua-Kona)
カイルア・コナの街は、東海岸にあるハワイ島最大の都市ヒロとは異なり、ノスタルジックな感じは全くなく、洗練された観光都市であり、商業都市でもあるという感じです。海岸沿いには、ホテルやお洒落な店舗が立ちならび、街中の車で行くと、ターゲットやエース・ハードウェア等のホームセンターや巨大なKTAスーパー等があります。
日本でもお馴染みのババ・ガンプは、海に面したところにあります。
海を見ながら、シュリンプを味わうのはなかなかムードがあります。
こんなオブジェの置かれたベンチもあります。
ワインショップがあります。地元のワイン(マカデミアン・ナッツのワインもあります)を含めワールドワイドな品揃えですが、やはり米国産が中心です。価格は、決して安いとは言えません。
カイルア・コナから直ぐに行ける観光スポットをいくつかご紹介したいと思います。
コーヒー園
コナと言えば、何といってもコナ・コーヒーです。生産量が少なく、上品な酸味が特徴のコナ・コーヒは他のコーヒ品種に比べて、非常に高価です。日本にあるコーヒチェーン店も品種を意識したメニューが見られますが、コナ・コーヒを販売しているのは見たことがありません。
カイルア・コナの中心部から山側にコーヒー園が広がっていますが、特に美しいコーヒー園が、日本でお馴染みのコーヒーチェーン店ドトールのコーヒー農園です。
小高い山の中腹に位置する「ドトール・マウカメドウズ・コーヒー・ファーム」です。
ここは、予約無しに園内を見学することができます。入り口には門がありますが、インターフォンで見学したい旨伝えると、門を開けてくれます。
園内の美しさと眼下に見える真っ青な海の見える絶景スポットでもあります。
このコーヒ園は、数年前に沢尻エリカが結婚式を上げた場所としても有名です。以前は、お金を出して園内にコーヒーの木の苗を植樹することもできましたが、2012年に訪問した際は行っていませんでした。
園内のショップで、ここのコーヒを試飲したうえ、購入することができます。
ドトール・マウカメドウズ・コーヒー・ファームの近くに、UCC上島珈琲のコーヒー園がありますが、こちらは、ショップと焙煎しているところが見学できるのみです。
ちなみに、最近、コナ・コーヒ以上に人気が高いのが、カウ・コーヒーです。
こちらは、コナ・コーストではなく、ハワイ島南部のカウ地区になります。コナコーヒほどの酸味はなくマイルドでフルーティな風味がカウ・コーヒーの特徴です。
カウ・コーヒー・ミル(Ka'u Coffee Mill)です。事務所のように見えますが、中はショップで、試飲して、豆を購入することができます。Tシャツとかも販売しています。
コナからアプローチしやすい、観光スポットをもうひとつ。
プウホヌア・オ・ホナウナウ(Pu'uhonua O Hōnaunau )国立歴史公園
プウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園はカイルア・コナから車で40分ほど南下したところにある海に面した国立公園で、ハワイ伝統のカプ(禁忌を意味するハワイ語で神聖な力に対する畏怖から生まれた絶対的な戒律)が18世紀前半に廃止されるまで300年間、カプを破った人たち、戦争中に戦争に参加しない女性や老人や子供たち、戦争に敗れた人たちでも、ここに逃げ込めば許される、駆け込み寺の役割をしていた場所です。1961年に国立公園に指定されています。
▼海に向かってこんなティキ像が2体並んでいます。
藁葺き屋根の小屋や小舟の展示があります。
以下、おまけです。
カイルア・コナとプウホヌア・オ・ホナウナウ国立歴史公園の間(少しカイル・コナ寄り)にある、「てしま食堂」です。日系二世の手島静子さんが営んでした日本食専門の食堂です。以前BS放送で静子さんとこの食堂が紹介されており、そこで知って、2012年に訪れていますが、静子さんは翌年、106歳で亡くなっています。
中はこんな感じで、昭和レトロを感じさせる日本の食堂の雰囲気です。写真はありませんが、煮物や焼き物、生キャベツ、ごはん、みそ汁、といったまさに日本の定食でした。現在もお孫さんら手島ファミリーで経営が続いているようです。
店内には、ショップが併設され、Tシャツ等も販売されていました。
東海岸のヒロ(Hiro)ならまだしも、リゾートホテルやお洒落なショップの並ぶコナ・コーストの先にこのようなレストラン(食堂?)があったのは驚きです。
カイルア・コナから車で30分かからない場所なので、レンタカーでなくても、タクシーでも十分行くことができます。西岸のリゾートホテルに何日か宿泊して、普通の和食が食べたくなったら、是非出かけてみることをお奨めします。
以上、ハワイ島の西岸地区のリゾート地と近隣の観光スポットをご紹介しました。東岸地区についても、別途ご紹介したいと思います。
<了>