Bon Vin , Bon Sake , Bon Fromage

ブルゴーニュワインとチーズをこよなく愛するシニアのブログです。素晴らしいお酒とチーズの出会いを中心に日常を綴ります。

オーストラリア旅行2022~タスマニア編①

2022年10月末から11月1週までオーストラリアを訪れました。メインの行き先は、タスマニアアデレードです。新型コロナの懸念で、長らく控えていた海外旅行を久しぶりに満喫することができました。今回の旅行の目的は、タスマニアの観光と南オーストラリア州アデレード近辺のワイナリー巡りです。

最初の滞在地タスマニアホバートには、成田からメルボルンを経由し、ジェットスターの国内線で移動しました。成田-メルボルンは約12時間、メルボルン-ホバートへは1時間20分ほどですが、乗り継ぎ待ち時間もあり、計19時間近く掛かりました。

予約していたレンタカーを空港でピックアップ。
地方空港ということもあり、レンタカーの駐車場は空港のすぐ前にあります。オーストラリアは、日本車のシェアが非常に高いですが、最近のレンタカーの最安は韓国車のようです。とりあえず、日本車最安のスズキのSwiftを選びましたが、インド製でした。

カーナビはついていませんが、iphoneと連動したAirPlayが使えます。アデレードで借りたレンタカーも同じだったので、オーストラリアでは一般的なのかもしれません。

とりあえず、予約していたホテルに荷物を預け、午後は市内観光といきたいところですが、いきなりホバートが一望できる標高1270mのウェリントン山へ。

途中のビューポイントからはこんな風景が続きます。

↓頂上からは、こんな眺望が楽しめます。

市内から山道(制限速度はほとんどが110km/h!)を40分ほど登ったところにありますが、素晴らしい眺望で一見の価値はあります。但し、天気次第です。

ホバートでの滞在は、Bay View Villasという市街地から離れた高台に位置するアパートメントタイプの宿泊施設です。

最近は、外食は高いので、ホテルタイプよりもキッチン付きのこのタイプの施設を好んで選んで自炊しています。こちらも3口のコンロに電子レンジ、それなりの冷蔵庫がついた本格的なコンドミニアムです。

フロントの女性の対応も非常にフレンドリーですが、何よりもここからの眺望がすばらしい。テラスからは、ホバートの町が一望できます。

夜景もなかなかです。

夕食は市内のスーパーで調達。滞在中は、ColesかWoolworthsを利用していました。オーストラリアの2大スーパのようです。

今回、オーストラリアを訪れたタイミングは、円安のピーク(1豪ドル100円)。心配しましたが、魚介類や農産物、肉類は、さすがに日本より安いです。ただ、あとで触れますが、外食すると全く印象は変わります。

海外のスーパで必ずチェックするチーズ売り場です。ヨーロッパやアメリカ同様にかなりの種類のチーズが並んでいます。切り売りもありますが、こちらは、工場製のチーズ売り場です。EmborgやCastelloなど、日本にスーパでも見かけるインターナショナルブランドのチーズが並んでいますが、左側にあるタスマニア産チーズに目が行きました。地元産のカマンベールタイプを購入しました。250gで6.5$(約650円)ですから、日本での同種のチーズの半額程度です。

オーストラリアはチーズ生産国としては世界15位程度ですが、実は日本の国別とチーズ輸入量は1位で、オーストラリア産チーズの50%以上が日本に輸出されています。あまり日本のチーズ売り場で見かけないのは、業務用やプロセスチーズに加工される割合が高い為(アメリカ産チーズも同様)かと思います。

タスマニアといえば、タスマニアビーフですが、こちらでは、オーストラリアン・ビーフとして販売されており、「タスマニアビーフ」をいう表記は見かけませんでした。多分タスマニアの牛肉とは思われますが...。お値段は、日本の半分から3分の1程度てしょうか。

オーストラリアらしいのがカンガルーの肉です。こちらは、24$(2400円)と牛肉の倍以上の価格です。

ちなみに、スーパーマーケットにはアルコール類は一切置いていません。ワインっぽいボトルも見かけますが、よく見るとノン・アルコールです。お酒はすべてリカーショップで買うことになります。

この日は、遅くまで空いているホテルに近いリカーショップで、現地産のリースリングピノノワール(20$台だったと思います)を近くの酒屋で購入しました。

左下がスーパで購入したタスマニア産のカマンベールです。ちなみにブリータイプもありました。
まあ、普通に美味しいです。

シュリンプ炒めとあわせてタスマニアリースリング。NINTH ISLANDというワインです。全く知りませんですが、後で調べたら日本にも輸出されているようです。2021年産で、さわやかな白い花と柑橘系の香りに溌溂とした酸、フレッシュでエレガントな白ワインです。

タスマニアビーフ(と思います)。まあまあ柔らかいですが、正直イオンのタスマニアビーフのほうが美味しいです(笑)

↓TamarRidge(テイマー・リッジ)というワイナリのピノノワールワインです。名前が示すとおり、タスマニアで最も有名なワイン産地、Tamar Valleyのワインです。日本に輸入されているかは不明です。少なくとも見たことはありません。

2021年産で、いかにも若々しさが感じられます。コールド・マセレーション(低温浸漬)を行っているワインのようですが、それほど色調は濃くなく、ラズベリーやサワーチェリーっぽい赤い果実の心地よい香り。味わいにはニューワールドっぽい甘みを伴う豊かな果実味が感じられ、タンニンは円やか。するする飲める赤ワインです。

オーストラリアワインをよく飲む方はご存じかと思いますが、裏ラベルにStandard Drinksという表示がみられることがあります。グラスの中に7.7という数字が書かれていますが、これは、容量とアルコール度数から計算される飲酒量を表すもので、1日平均で男性は4スタンダード・ドリンク、女性は2スタンダードドリングが適正飲量とされています。
容量(リットル)XAlc度数(%)X0.789で計算されます。すなわち、このワインは、男性だと0.52本が適正ということになります。日本のワインラベルにこのような表記はありませんが、厚生労働省の指標は、1日平均純アルコール量20g程度(2ドリンク)とされています。この違いは人種差なのかもしれませんが、自分の飲酒量はいずれも超えてしまっているのが怖いです(笑)

翌日の目的地は、タスマニア東部海岸に位置するフレシネ国立公園です。
ホバートから車で2.5時間ほどの美しい海岸線が売りの観光スポットです。

国立公園の入り口近くの街、コールズベイです。

 Geographeというレストランバーで昼食です。

魚介のアラビータ。ピリ辛で美味しいです。

ここから車で数分の所にフレシネ国立公園のビジターセンターがあります。

この国立公園の目玉が、ワイングラスベイです。
湾の形状が、ワイングラスに似ているのがこの名前の由来になっているようです。
この湾が陸地に接する部分には、綺麗な白砂のビーチが広がっているようですが、車で行くことはできず、駐車場から山道をひたすら歩くことになります。
展望台(Wineglass Bay Lookout)までは3km、徒歩で1時間半、海岸までは6km、徒歩2.5時間とあります。

ルックアウトに向かう途中には、こんな、赤茶色い大きな岩が見られます。オーストラリアといえばエアーズロックが有名ですが、同じように鉄分を含んでいると思われる赤っぽい岩がここでも見られます。
この遊歩道ですが、結構急なところもあり、思ったよりきつい山道です。1時間半とのことですが、それ以上にかかった気がします。

↓ルックアウトからのワイングラスベイはこんな感じに見えます。

ワイングラスの形状と言われればそう見えるかもしれませんが、残念ながら手前が山に隠れておりはっきりわかりません。

↓上空からは、こんな風に見えるようです。確かにワイングラスに見えます。


出展:Google Map

さらに3km(1時間)ほど歩くとビーチにたどり着くようですが、帰りがまた登りになることから、断念しました。

来た道を駐車場まで戻りますが、さすがに下りは楽です。ホバートへの帰途は、行きの海沿いの道ではなく内陸の道路を使いました。フレシネ国立公園のほぼ西にRoss Villageという小さな街があります。ホバートの北120kmのところにあります。

ここは、宮崎駿の映画「魔女の宅急便」の舞台となったと言われるパン屋があります
17時には閉店ということで、制限速度の110kmで車を飛ばして向かいましたが、残念ながら週末営業のようで、当日は月曜、店はクローズしていました。

ちょうど店からは、大きな犬を連れて散歩に向かう女性が出てきました。店の主のようです。映画の舞台説に関しては、ジブリは否定しているようですが、イメージ的には、間違いないかと思います。パン屋の横がInnになっています。ここの2階がキキの部屋だったようです。

Rossはこじんまりとした街ですが、美しい自然に溶け込んでおり、ノスタルチックな趣が感じられます。

↓水面に木が生えており、ちょっと奇妙な光景ですが、最近大雨が降ったみたいで、小川が増水しているようです。

町の中心部にはこんな戦争のモニュメントがあります。

すでに17時を回っており、じっくりとホバートの帰路を急ぎます。

本来は、タスマニア北部にあるホバートと並ぶもう一つの都市、ローンセストン(Launceston)を目指したかったのですが、ワイングラスベイに時間を費やしすぎたので、断念。とはいえ、北海道を少し小さくしたような大きさの島なので、もともと無謀?な計画だったかもしれません。

島内の移動はやはりレンタカーがベストですが、地方のガソリンスタンドは少なく、うっかりするとガス欠に見舞われかねません。早めの給油が不可欠のようです。

↓今回、周った場所になります。

地図出典元:旅行のとも、ZenTech

時間の関係もあり、立ち寄れませんでしたが、今回の往路であるホバートからフレシネ国立公園の間には、ワイナリーがいくつか並んでいました。この東海岸タスマニアのワイン産地のひとつのようです。

<了>~タスマニア編②につづく