バッカスのささやき

ワインとチーズをこよなく愛するシニアのブログです。素晴らしいお酒との出会いと趣味のブルーベリー栽培を中心に日常を綴ります。

伊達セブンと澤屋まつもと~個性的なチーズとのペアリングを試す

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”美酒なないろに輝いて”をキャッチフレーズとする宮城の7つの蔵の合作「伊達セブン」と澤屋まつもと「守破離 山田錦」という香り華やかな日本酒に個性的なチーズを合わせてみました。

 まず、伊達セブン(DATE SEVEN)の説明から。

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この日本酒は、宮城県の異なる個性をもつ7つの蔵(仙台の勝山酒造、石巻市の墨廼江酒造、大崎市の新澤醸造店、加美町の山和酒造店、栗原市の萩野酒造、大崎市の寒梅酒造、美里町の川敬商店)が工程を分担して、造り出した日本酒で、2014年に初めてリリースされました。2010年に秋田の酒蔵で結成されたNEXT5(新政酒造、秋田醸造、福禄寿酒造、栗林酒造店、山本の5つの蔵)にインスパイアされているようです。
毎年リーダが変わり、今年は墨廼江酒造とのこと。

宮城の酒造好適米大崎市産の「蔵の華」を30%!まで精米し、7つの蔵の仕込み水で醸した純米大吟醸です。酵母は、既存のものに手を加えたオリジナルのようです。
生産本数は不明ですが、大きな酒販店には出ないようで、このボトルも、五本木の「ますもと」さんで予約販売(3000円)でした。

色はクリスタル。爽やかな上品な米の香りとメロンや白い花の香りを感じます。甘みもありますが、基本的にはやや辛口で、魚介類に合いそうです。中盤からやや苦みが口中に広がります。ラベルをよく見ると原酒のようで、高いアルコールからくる苦みかとも思いましたが、アルコール度数は16度とそれほど高くはありません。爽やかな香りながら、比較的、力強い純米大吟醸で、魚貝類を中心に合わせられる料理の幅は広いのではないかと思います。

フランス・ロワールのシェーブル(山羊製)チーズ、ヴァランセと合わせみました。

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食用灰とカビだらけの外皮は個性的ですが、爽やかな酸味を感じる風味と柔らかいながらも目の詰まったテクスチャを持つお気に入りのシェーヴルです。
甘みが強い日本酒と、さっぱりしたシェーヴルはあまり合わないと感じることもありますが、このやや辛口ながら、甘苦みのある日本酒とのペアリングについては、互いに、風味を打ち消すことなく、相性としては悪くはないと思います。

つづいて、京都の澤屋まつもとの「守破離 山田錦」です。

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微発泡しており、抜栓の瞬間少し大きな音がします。まず炊きたての米の香りが広がります。続いてグレープフルーツっぽい柑橘系の香り。しっかりとした酸味と旨味、メロンのような甘みも感じ、アフターには少し苦みが混じりますが、苦みは伊達7ほどではありません。こちらも、魚貝を含め、色々な料理に合わせられそうです。

こちらにあわせたチーズは、「マニゴディーン」というフランス・サヴォア地方で造られるウォッシュチーズで、夏のモン・ドールと呼ばれています。冬季限定でフランスとスイスで造られるモン・ドールと似た製法で造られるチーズのようです。周りがエピセアの樹皮で覆われています。モンドール同様、室温では、トロトロに溶けていきます。オレンジ色の外皮もモン・ドールそっくりですが、ややこちらの方が皮は厚いです。100g 890円ほどの価格なので、それほど高価ではありませんが、食べられない外皮がやや厚い為、コスパはあまり高くないかもしれません。

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一般に繊細な日本酒と個性の強いウオッシュは合いません。ただ、このウオッシュは、塩味も弱く(モン・ドールよりも弱い)、マイルドな味わいの為、試しに合わせてみました。
結果は、ベストマッチとは言えませんが、微発泡の刺激や酸味、甘みがウオッシュのコクと微妙に合うように感じました。悪くはありません。ただ人によって評価は分かれそうです。

最後に、もうひとつ個性的なチーズを。

「フルム ダンベール オ ヴァン モワルー」は、ブルーチーズのフルムダンベールを甘口ワインに漬け込んで2ヶ月ほど熟成させたブルーチーズです。
ブルーチーズのシャープさ(塩味)と漬け込んだワインの甘さの両方感じるチーズです。フルム・ダンベールはもともと、ブルーチーズとしては、マイルドな方ですが、ワインに漬け込むことで新たな甘露の風味を生み出しています。

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強い個性をもつブルーチーズはウォッシュとともに、白ワインや日本酒には合わせずらいのですが、このチーズは、伊達7も守破離も意外に相性は悪くありません。

日本酒と甘口白ワインという組み合わせになってしまいますが、日本酒の甘みが割と同調します。ブルーの塩味もアクセントになり、意外なマッチング効果を生み出します。

日本酒とチーズ、なかなか奥が深いです...

(終)