ドメーヌ・デュガ・ピイのシャルム・シャンベルタン 2007年です。このワインは、4ヶ月ほど前に、スキーで訪れた斑尾で飲んでおり、2度目になります。コロナ自粛の移動制限が解除された翌週、伊東のホテルのレストランに持ち込みました。
▼ジュヴレ・シャンベルタンのお気に入りのドメーヌのひとつである、ベルナール・デュガ・ピイです。
クロード・デュガ同様、ビンテージ問わず、安定した美味しさで、2つのデュガのプルミエ・クリュ以上のワインは、最近、レストランに持ち込んで飲むことも多くなっています。3月にも長野県の斑尾高原ホテルタングラムにクロード・デュガのシャルムとベルナール・デュガ・ピィのシャルムを持ち込んで中華やフレンチと愉しみました。
https://www.wine-and-cheese.net/entry/2020/03/05/010255
あまり意識していなかったのですが、デュガ・ピィのシャルムは、全く同じヴィンテージでした。東急ハーベストクラブ伊東のレストランに持ちこみました。
ドメーヌ・ベルナール・デュガ・ピィ シャルム・シャンベルタン グラン・クリュ 2007年
Domaine Bernard Dugat-py [2007] Charmes Chambertin Grand Cru
ベルナール・デュガ・ピィが所有するグラン・クリュの畑は、このシャルム・シャンベルタン以外に、マゾワイエール・シャンベルタン、マジ・シャンベルタン、そして少量のシャンベルタンと全部で4つのジュヴレ・シャンベルタンの特級畑になります。
マゾワイエール・シャンベルタンは、シャルム・シャンベルタンを名乗ることも可能ですが、デュガ・ピィは、それぞれ単独でリリースしています。デュガ・ピィは、マゾワイエールに入手時期の異なる2つの区画を所有しており、そのうちシャルム・シャンベルタンに隣接する区画のワインは、シャルムに近かったということで、この区画のワインを3分の1シャルム・シャンベルタンに混ぜているそうです。マゾワイエールが堅牢な男性的なワインであるのに対して、シャルムは、女性的な柔らかさをもつグラン・クリュと言われています。
濃い色調のラズベリーレッド(2007年とは思えない濃さ)。縁には熟成を示すレンガ色が見られるが枯れている印象ではない。カシス、プルーン、ダークチェリー、ブルーベリーの完熟した黒系果実の香り。ヨードのミネラル、ドライハーブ、シナモン、黒胡椒、なめし皮、バニラ。スーボワ。伸びやかな酸とシルキーなタンニン。柔らかいが、ジュヴレらしい鉄っぽいテーストも。時間と共に、紅茶や腐葉土、さらに獣香の熟成アロマが出てきて、香りは一層複雑に。まだまだ力強さを残しながら綺麗に熟成したシャルム・シャンベルタン。
(4.1)
▼通常、ここは、バイキングのレストランですが、コロナ対策で、通常のコースメニューに変わっていました。
▼サザエのパイ包みと前菜。
▼静岡県野菜のポタージュ。
▼近海産アクアパッツァ。
これとこのワインを合わせると鉄分が強調されます。
▼静岡牛モモ肉のカツレツ フォンド・ボー・ソース。
▼デザート盛り合わせ
バイキングの代替メニューということもあり、お手頃ディナーでした。
翌日は、炭火会席とポンソのクロ・ド・ラ・ロッシュVV(2006)を愉しみましたが、ヴィンテージ1年違いですが、色調が圧倒的に違います。ポンソは、明るい色調で、華やかでエレガント、これは、これで素晴らしい香りが楽しめる素晴らしいワインでした。やはり、デュガ・ピィのワインは抽出の強さを強く感じるものです。長期熟成を考慮してのことのようですが、同時に酸がしっかりしています。13年というのは、まだ熟成の入り口にあるようです。その意味で、1990年代のデュガ・ピィを試してみたいのですが、もはや、なかなか手に入りそうにもありません。
<了>