メドック・ポイヤックのの格付けシャトー、ポンテ・カネの1999年ヴィンテージです。リリース時に購入した1本ですが、20年の時を経て、正に飲み頃に入ったという印象です。
シャトー・ポンテ・カネは、2017年9月に訪問しています。
▼格調高いメドックのシャトーの中にあって、シャトー正面にある比較的モダンな外観の建物が印象的でした。
ポンテ・カネは、メドック格付けで初めてビオディナミに転換したシャトーとして知られており、2010年にオーガニック認証(エコセール)、ビオディナミの認証(ビオディヴァン)を取得し、2014年にはドイツのデメテール認証まで取得しています。
▼シャトー訪問時に案内してくれたポンテ・カネの畑です。月の満ち欠けに基づく農作業や肥料へのこだわりから、儀式的なものまで、ちょっと神がかり的なこだわりを色々説明してくれました。
▼シャトー内部です。
▼注目はこれ。卵型のアンフォラ。陶器製の熟成用タンクです。このアンフォラ、ポンテ・カネの畑の土を混ぜて作られているとのこと。同時期に訪問したいくつかのシャトーでもアンフォアラは見かけました、どこもまだ試行的な状況でしたが、このシャトーでは、既に樽に替えてアンフォアらを主流にしていく考えのようです。色々な面で革新的な取り組みを行っているシャトーという印象を受けました。
[1999] Chateau Pontet-Canet , Pauillac
カベルネ・ソーヴィニヨン61%、 メルロー34%、カベルネ・フラン5%のセパージュ。
ちなみにパーカー・ポイントは88点です。
▼20年近く自宅のセラーで保管していたため、ラベルがかなり汚れています。
未だに黒みがかったガーネットだが、写真ほど漆黒という訳ではなく、僅かに透明感もある。カシス、プルーン、ダークチェリーの黒系果実香にリコリス、バニラ、リコリス、シガー、腐葉土の香り。酸は結構柔らかく、甘みを感じるアタック。タンニンも柔らかく滑らかで、全然重くない。美味しい!
(3.8)
▼パルミジャーノ・レッジャーノとゴルゴンゾーラ・ピカンテと。
▼つまみは焼き豚で。持論ですが、焼き鳥は、ブルゴーニュ赤、焼き豚はボルドーが合います。
▼ポトフ風スープと。
最近は、長期熟成させるワインは、外部のレンタルセラーを利用していますが、このワインは、自宅の家庭用ワインセラーで長期保存してきました。殆どの期間が振動のないサイレントカーブでの保存ということもありますが、20年保存でも全く問題なく、素晴らしい熟成ボルドーと味わえるということを証明してくれました。
(了)