バッカスのささやき

ワインとチーズをこよなく愛するシニアのブログです。素晴らしいお酒との出会いと趣味のブルーベリー栽培を中心に日常を綴ります。

南イタリア&シチリア島 晩冬の旅~シチリア編

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1月28日~2月6日の10日間南イタリアの旅です。とりあえず観光が目的ですが、地元のワインとイタリアンを愉しむ旅行でもあります。今回の旅行の一番の目的地シチリア島です。古代遺跡だけでなく、シチリアの素晴らしい自然や料理、そしてワインを愉しむことができました。

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イタリア最大の島シチリア島は、地中海のほぼ中央にあります。この島は、古代からその肥沃な土地をめぐって、様々な民族が征服を繰り返してきました。古代ギリシャから古代ローマと経て、アラブ人、ノルマン人、ビザンツ帝国と、その後最終的にイタリアに統一されるまで、数々の王朝の支配下に置かれました。このいわば文明の十字路であった土地には、それぞれが時代ごとに独自の文化を残していきました。今回も各所でこれらの様々な民族が残した建築物や建築様式を見ることができました。

1月29日夜8時にナポリを発ったフェリーは、翌日6時半にシチリア島の首都パルレモに到着しました。

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パルレモでは、古代より、数々の異なる民族が入れ替わり、それらの民族が残した文化の融合が見られます。これらの建築様式を持つ建物が、2015年に「アラブ・ノルマン様式のパレルモと、チェファル、モンレアーレの大聖堂」として世界遺産に登録されています。モンレアーレの大聖堂です。

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大聖堂の内部です。まず、豪華絢爛のビザンツ風モザイクで描かれた父なるイエスキリストに圧倒されます。

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壁面を装飾するモザイクは、それぞれ聖書の物語が描かれています。日本人にも馴染みのある場面が多く見られます。「ノアの箱舟」「アダムとイブ」、「バベルの塔」などです。

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聖母マリア様の祭壇です。

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イタリアの最大の劇場であるマッシモ劇場です。パレルモのシンボルともいうべき存在感のある外観が特徴です。映画「ゴッドファーザーPartⅢ」のロケに使われたことでも有名です。ラスト近くでマイケルの娘が撃たれるシーンで出てくるのが、この階段です。ここでのオペラ鑑賞も観光客に人気があり、平日の昼間であれば、当日でも窓口でチケットを買えるようで、当日もツアーで一緒だった何人かが鑑賞したようです。

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 土産物展のディスプレイです。3本足の奇妙なオブジェですが、シチリアの3つの岬を表したものとのこと。記念に買おうかとも考えましたが、ちょっと不気味なので止めときました(笑)

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 阪急交通社のツアーには、シチリア初日にオプションでアグリジェントへのツアーを選択することができました。特に意識することなくこのオプショナルツアーを選んだのですが、これが大正解でした。

アグリジェントは、シチリア島の南部に位置し、パルレモからバスで2時間ほど掛かります。当日は、あいにくの悪天候で、道中も何回か強い雨に遭遇しました。まずはアグリジェントの街中にあるレストランで昼食です。

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このレストランでオーダーしたワインです。このレストランで一番のお奨めを聞いたところこのワインを紹介されました。Diodrosという地元アグリジェントのワインとのこと。シチリア島を訪れて最初に飲んだワインですが、このワインがツアーをとおして最も印象に残ったワインになりました。シチリアの代表的な黒ブドウであるネーロ・ダヴォラに10%ほどのネレッロ・マスカレーゼとネレッロ・カプチーノという品種をブレンドしています。

https://openingabottle.com/vineyards-story-diodoros-agrigento/

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いかにもシチリア南部の太陽のもとで育ったブドウから造られたワインで、グラスの底が見えない程のかなり濃い色調です。黒系果実の香り、肉、なめし皮、黒胡椒、コーヒーを感じさせます。濃いだけではなく優雅さも兼ね備えたワインで、タンニンは果実味の裏に隠れています。気に入ったこのワインを何とか入手しようとその後、シチリア南イタリアのワインショップを見て回りましたが見つけることができませんでした。残念ながら日本にも入ってきていないようです。ちなみに価格は、25€でした。決して高いワインではありません。

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前菜は、名物?のライスコロッケです。中には、ライスが詰まっています。

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メインは豚肉のソテー?この赤ワインに良く合います。

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レストランを出るとなんと雨が上がって、太陽が顔を覗かせていました。

アグリジェントは、古代ギリシアの植民都市アクラガスに起源を持ち、当時の遺跡が現在も数多く残っています。ここの「神殿の谷」は「アグリジェントの考古学地域」として、ユネスコ世界遺産文化遺産)に登録されています。

バスを降りて暫く緩やかな坂道を上ると小高い丘にギリシア神殿が現れてきます。

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高台まで上ると、遠くに、海が望めます。

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このようなギリシア神殿が雨上がりの青空に映えます。

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 神殿のある地域からアグリジェントの街を望みます。手前の花はアーモンドの樹とのことです。

f:id:turque1991:20190630013104j:plain晴れたものの、再び雨が降ったり不安定な天気のなかで、珍しいダブルレインボーが見られました。

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山羊が放牧されています。カプラ・ジルジェンターナというシチリア固有種の山羊のようです。シチリアといえば羊乳のチーズです。山羊のチーズも造られているようです(残念ながらスーパー等では見つけられませんでした)。

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2時間弱のアグリジェント遺跡見学でしたが、大雨の後の晴れ間に素晴らしい虹も見ることができました。悪天候のせいもあり、前日のボンペイとは異なり、他の観光客が殆どおらず、それが、一層の神秘感を浮きだたせました。首都パルレモからは、往復4時間以上かかりましたが、シチリアを訪れた際には、絶対には外せないスポットだと思います。

シチリアの初日は、パルレモの海岸沿いのホテルに宿泊です。朝焼けが綺麗です。

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シチリア2日目です。パレルモを出発して、ピアッツァアルメリーナに向かいます。

ピアッツァアルメリーナカザーレの古代ローマ時代の別荘は1997年世界遺産に登録されています。ローマ帝政末期カザーレの豪勢で広大なシチリア貴族が3~4世紀頃に所有した別荘と言われています。この別荘は、床一面に質の高い装飾モザイクが繰り広げられており、見るだけで古代ローマ時代の生活が生き生きとよみがえり、他に類のない素晴らしい遺跡と言われています。 

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モザイク画には兵士や男性を描いたものだけでなく、下のようにビキニの女性が遊ぶ場面や子供が遊ぶ姿を描いたものがあります。

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中央がこのモザイク画の作者のようです。

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昼食は名物の牛肉巻きです。

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ハウスワインは赤白ともにイマイチでした。

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このレストランでは、手作りオリーブも販売していました。5€くらいだったと思います。

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次に陶器の生産地として有名な世界遺産のカンタジローネに向かいます。

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坂が凄い街なので、このような電動トレインで移動します。

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アートでお洒落な街並みです。
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マヨルカ焼きタイルを使った大階段(スカーラ)が有名です。142段あるそうです。

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途中から見るとこんな感じです。   

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町中にある休憩施設?です。

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至る所でモザイク画が目に入ってくるので目が慣れてきてしましたが、やはり素晴らしいものです。

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ここで売られているのがシチリアカンノーリというお菓子です。

パリパリの筒状の生地の中に羊乳から造られるリコッタチーズを詰めたお菓子です。高速道路のサービスエリアでも販売されており、シチリアではポピュラーなペストリーのようです。クリームのようなしつこさはなくなく、食べやすい印象です。

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2日目は、イオニア海から標高200メートルの位置する高級リゾート地「タオルミーナ」に泊まります。当日の夕食とワインです。

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シチリアDOCのカタッラット(Catarratto)です。主にシチリアで栽培されている品種ですが、遺伝子的には、北イタリアのソアーヴェで有名なガルガーネガ種と近いということが最近分かったようです。華やかな果実味と白い花、辛口で爽やかな酒質は、確かにソアーヴェと共通の要素があるように感じます。

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タオルミーナの街は高台にあり、美しいイオニア海そして富士山級の活火山、「エトナ山」が一望できます。

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街の構造は単純で中心のウンベルト通り1本の道にたくさんのスーベニアショップやレストランが並んでいます。

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街の外れにある、円形競技場です。遠くにエトナ山やイオニア海を臨めます。

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美しい夕焼けです。

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夜は、タオルミーナの街中のレストランでシーフードを味わいます。

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ウニのスパゲッティです。悪くわありませんが、残念ながら、トマトソースが強すぎてウニの風味をあまり感じません。

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FIRRIATOという造り手のエトナ・ビアンコ(DOC)です。

綺麗な麦わら色で、豊かな果実味と酸味のバランスが取れています。軽くはありませんが、この手の魚介料理との相性は最高です。カッリカンテ(Carricante)とカタッラット(Catarratto)の混醸ですが、カッリカンテの方が多いようです。後で知りましたが、日本にも輸入されているようです。

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夜のタルオミーナを歩きます。

ワイン、様々な形のパスタ。

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レモンリキュール(レモンチェロ)、ジャム、フルーツやピスタチオ(シチリアの名物で、最高級品です)入りのチョコレートです。

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アーモンド、ピスタッチオ、レモンチェロがお土産の定番のようです。

シチリア最後は、シラク―サです。

シラク―サはギリシア人の植民市として紀元前5世紀に建設された都市で、紀元前211年のローマの属州になり、その後、ローマ帝国ビザンツ帝国イスラーム勢力、ノルマン人などの支配を受けながら、独自の文化を形成しています。あの太宰治の「走れメロス」の舞台になったことで有名です。2005年には市内および周辺の歴史的建造物や遺跡が「シラクサパンターリカの岩壁墓地遺跡」の名で世界遺産に登録されています。

まず、ネアポリス考古学公園です。

ここは、ギリシア劇場とディオニュシオスの耳」と呼ばれる巨大な石切り場が有名です。

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考古学公園からシラク―サの街中に向かいます。

ドゥオモ広場です。バロック様式宮殿が並んでいます。f:id:turque1991:20190705002152j:plain

シラクーサは、地中海の中心に位置する港市として繁栄した街でもあります。f:id:turque1991:20190705002345j:plain

水面の輝きが印象的です。

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シチリア2泊後、メッシーナからフェリーでカラブリア州のヴィラサンジョバンニに向かいます。

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3泊4日のシチリアの旅でしたが、初日のアグリジェント、素晴らしく風光明媚なタオミナールとなかなか楽しめました。今回は、行けなかったシチリア西部やスカーラ・ディ・トゥルキ、エガディ諸島等見どころは、まだ色々と見どころはあるようですが、何よりも美味しいシチリアワインとシーフードです。リピートした観光地のひとつと実感しました。

(続く)