2020年12月飲んだワインの記録です。
最近リリースされた2017年ブルゴーニュは、評価が急上昇しているショーヴネ・ショパンとベルナール・アンブロワーズの裾ものです。オーストラリアのオレンジワイン、南アフリカのシェナブランは、なかなか掘り出しのもでした。
ドメーヌ・ショーヴネ・ショパン ブルゴーニュ ピノ・ノワール 2017年
以前は、安いのが取り柄のそれほどパッとしないワインでしたが、一転、2015年ころから評価が急上昇しました。リアルワインガイド誌でも、2016年に引き続き2017年も高い評価を得ているようです。
やや淡いラズベリーレッド。フランボワーズ、クランベリー、ラズベリー、サワーチェリーの赤系果実の香りが最初から全開。スミレ、薔薇。軽やかでフレッシュな甘酸を感じる味わいは、気軽に楽しめて、誰もが美味しいと感じるワインです。ちょっとジュース的ですが、ある意味、直ぐ飲んで美味しいブルゴーニュAOCのお手本のようなワインと思います。2Kに限りなく近いワインとしては、コストパフォーマンスは結構高いです。
(3.0)
ドメーヌ・ショーヴネ・ショパン コート・ド・ニュイ・ヴィラージュ 2017年
最近のジョ―ヴネ・ショパンで最も人気のあるワインかと思います。プレモー・プリセ、コンブランシアン、コルゴロワンの村名区画をアッサンブラージュしたワインです。
チーズは、フランスの馬蹄形の白カビチージの「バカラ」です。前回食べたものは、熟成が進んでおり、アンモニアの香りがやや目立ちましたが、今回のものは賞味期限直前で、そこそこ複雑さも出ており最高の状態でした。白カビチーズの中では結構好みのチーズです。ちなみに切り口がほぼ正方形になる唯一の白カビチーズです。
やや濃いめの艶のあるラズベリーレッド。ラズベリー、アメリカンチェリー、ブルーベリー、ブラックベリーの赤黒系果実。上記のレジョナルのブルゴーニュに比べると色調の濃さもありますが、味付きもしっかりしています。ただ、さすがに若干閉じ気味で、香りはなかなか立ってきませんが、果実味の凝縮感を感じます。短時間で飲んでしまいましたが、おそらく2~3時間放置すれば香りも全開になるかと思います。2017年と若いヴィンテージなので熟成感や複雑性は期待できませんが、果実味だけでも十分楽しめるワインという印象です。
(3.2)
オレリアン・ヴェルデ・ブルゴーニュ ルージュ "アン・リュトゥニエール" 2016年
ニュイ・サンジョルジュの西、アルスナン村に拠を置くオレリアン・ヴェルデのブルゴーニュ・レジオナルです。ヴォーヌロマネ村の国道を挟んで東側にある畑「アン・リュトゥニエール」のブドウから造られるワインです。
明るめのラズベリーレッド。クランベリー、ラズベリー、熟したの赤系果実の中にミネラルを感じます。甘草、ハイビスカス、バニラ、黒胡椒、ドライハーブ、紫蘇。深みはともかく、香りは非常に高いブルゴーニュです。惜しくも高い酸が少しバランスを崩しています。もう少し時間を置けば、酸も落ち着くのかもしれません。
(3.2)
シルヴァン・パタイユ マルサネ・レ・ロンジュロワ 2013年
リアルワインガイド誌で高く評価され日本でも人気のシルヴァン・パタイユですが、現地ブルゴーニュのレストランでもよく見かけました。手頃な価格で若いヴィンテージでも美味しく飲めることで、人気があるようです。
マルサネの中でも比較的早くから飲めるという評価のレ・ロンジュロワです。
▼フルムダンベール(BIO)と合わせました。塩味がマイルドなブルーチーズなので主張し過ぎず、繊細なブルゴーニュ赤でも許容範囲です。
縁に僅かにレンガ色が混ざる、艶のあるやや黒みがかったラズベリーレッド。ラズベリー、ブラックベリー、ブルーベリーの果実香に甘草、シナモンのスパイス。果実味豊かで、酸、タンニンはいずれも柔らかく落ち着いている印象。香りが開いてくるのは、抜栓後1時間くらいしてから。2013年ですが、未だ若々しい印象で熟成香はそれほど感じられません。
(3.3)
ドメーヌ・アルヌー・ラショー ニュイ・サン=ジョルジュ・レ・ポワセ 2013年
プチDRCと呼ばれるヴォーヌ・ロマネ村の名門ロベーヌ・アルヌーのワインは、以前よく飲んでおり、正確なヴィンテージは忘れましたが、1990年代のクロ・ヴージョは非常に印象的なワインでした。ロベールの死後、パスカル・ラショーが後を継ぎアルヌー・ラショーに改称しています。パスカルの息子シャルルが2013年より全ての作業を任されていますが、同時に評価が急激に上がりました。今回は、ニュイ・サン=ジョルジュの村名レ・ポワセを開けました。
抜栓直後は無口ですが、40分ほどで開き始めます。ラズベリー、アメリカンチェリー、ブルーベリー、ニュイ・サンジョルジュらしい土っぽさとスパイス感、ドライハーブ。腐葉土香とまではいきませんが、赤黒系果実のどんどん香りが立ってきます。2013年の村名としては良くできたワインだと思います。
(3.4)
ユベール・ドヴィラー ブラン・ド・ブランブリュット オーガニック
フランスのスパークリング専門メーカのヴァン・ムースです。ブラン・ド・ブランですが、シャルドネではなく、アイレン100%です。アイレンはスペインで最も生産量の多いブドウですが、フランスではちょっと珍しいかと思います。EUのオーガニック認証マークがついています。
シトラス、ライム、青リンゴ、わずかにイースト香も。爽やかな酸味ですが、尖っておらず、軽やかな感じ。ブラン・ド・ブランの辛口ですが、それほどシャープではなく僅かな甘みも感じ、するする飲めてしまいます。1Kほどのスパークリングしては、そこそこ行けると思います。
(3.0)
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チーズは、グッチョとコンテ18Mです。
グッチョは、イタリア・トスカーナ州の羊・牛混乳の白カビチーズです。
非常にマイルドで塩味も殆ど感じません。主張しないので、繊細なスパークリングワインに良く合います。
ローガン ウィマーラ ピノ・グリ 2018年
ローガン・ワインズは、オーストラリアを代表する冷涼な産地、標高500-1000mに位置するニュー・サウス・ウェールズ州の「オレンジ」地区、「マジー」地区で1997年よりワイン造りを行う醸造所です。オーストラリアで新しいトレンドとなっているクールクライメイト(冷涼な気候下で生産されるワイン)のワインの代表格となっています。ウィマーラ“ Weemala ” とは原住民アボリジニの言葉で “ 絶景 ” を意味し、ラベルにはこの畑を訪れる野鳥(メジロの一種のようです)が描かれています。
果皮とともに発酵させることで、オレンジワインを生みだしています。
オレンジがかったクリーム・イエロー。ミネラル、洋梨、青リンゴ、オレンジピール。柔らかいがはっきりとした酸、アフターは少し苦みがともなう。
オレンジ色はやや薄いですが、控えめながら、確かにオレンジを感じさせるワインです。合わせあれる料理は幅が広そうで、和食にも合うワインだと思います。
(3.2)
クルーガー・ファミリー・ワインズ フランシュフック シュナン・ブラン 2019年
南アフリカのステンレスボッシュのトップ生産者である「ステルハイス・ワインズ」の当主の息子、ヨハン・クルーガーが所有するワイナリーです。特にシャルドネに強みを持つ造り手のようですが、ピノノワールも定評があるようです。今回は、シェナブランです。
最初に洋梨、カリンの甘い香りを感じますが、やがて、ライム、グレープフルーツの冷涼な印象が出てきます。そこそこ強いミネラルも。
シェナ・ブランからは、甘口から辛口までのワインが造られますが、これは、結構、辛口に振ったワインです。冷やしすぎたのか、甘みはあまり感じられず、アフターにはやや苦みを感じます。17K円ほどの価格なので、新世界のデイリーワインとしては、少し高めですが、コスパは悪くはありません。
(3.2)
エステ ヴィーニョ・ヴェルデ・ロゼ
ポルトガルのヴィニャオン主体のヴィーニョ・ヴェルデです。ヴィーニョ・ヴェルデとは、緑のワインという意味で、完熟前のブドウで仕立てられる酸味を残したフレッシュなワインです。本国では、ビール代わりに飲まれているようです。
鮮やかなピンクの微発泡ロゼです。ミネラル、青リンゴ、サワーチェリー、酸は思ったより優しい。余韻は短め。海老のから揚げと良く合いました。
どちらかと言えば、ランチ向き。ピザに合わせるのもありかと思います。
(2.8)
ベルトラン・アンブロワーズ ブルゴーニュ ブラン 2017年
ベルトラン・アンブロワーズの最新ヴィンテージの裾ものです。
結構、世間の評価は高いようです。
色は、綺麗なクリームイエロー。ファースト・アタックから塩っ気を感じるほど強いミネラル。甘みのあるリンゴ、アカシア、オレンジピール。このクラスには珍しく僅かにとろみを感じます。酸は柔らかく、アフターにグレープフルーツの皮を感じさせる苦み僅かに感じます。
酸がややダルという評価もある2017年のブルゴーニュ白ですが、ウィークディに飲むワインとしては、コストパフォーマンに優れた1本だと思います。リピートの価値ありです。
(3.3)
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▼これは、チーズ・フォンデュに合わせました。
<了>