バッカスのささやき

ワインとチーズをこよなく愛するシニアのブログです。素晴らしいお酒との出会いと趣味のブルーベリー栽培を中心に日常を綴ります。

モンジャール・ミュニュレ グラン・エシェゾー 2002年 at 伊東

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モンジャール・ミュニュレのグラン・エシェゾー、最近入手が難しくなってしまった2002年ヴィンテージです。9月の連休前半、最近の常宿になりつつある伊東のリゾートホテルにて炭火懐石料理と愉しみました。

2週間前の熱海で飲んだリシュブールに続いての今回のレストラン持ち込みワインは、同じモンジャール・ミュニュレのグラン・エシェゾー2002年です。

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東急ハーヴェストクラブ伊東にある、炭火会席料理の「竹のうち」です。首都圏から気軽に訪れることができるリゾート地を中心に展開している東急ハーベストですが、鉄板焼き料理のレストランは結構あるものの、炭火焼きの会席料理を売りにしているレストランは珍しいかと思います。特に伊豆近海で獲れる魚貝の炭火焼きの美味しさは、特筆ものです。

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▼今回このレストランに持ち込んだワインです。

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モンジャール・ミュニュレ グラン・エシェゾー グラン・クリュ 2002年
[2002]Domaine Mongeard Mugneret Grands-Echezeaux Grand Cru 
 

ヴォーヌ・ロマネ村の名門モンジャール・ミュニュレのグラン・エシェゾーです。
当主は、ヴァンサン・モンジャールですが、通常は、ラベル下部にはドメーヌ名の”モンジャール・ミュニュレ”の表記が入っています。当日、ここのソムリエの田中さんから指摘があり始めて気づきましたが、このワインは、当主の名前”ヴァンサン・ミュニュレ”の名前が表記されています。昔は、このラベルが使われていたのかと思いましたが、必ずしもそうではありません。ネットで調べてみると、他にこのグラン・エシェゾーの2001年も同じラベル、即ち少なくとも2001~2002年のグラン・エシェゾーにはこのヴァンサン・モンジャール名のラベルが使われているようです。他には探せませんでした。
また、このラベルには、ボトルNoが表記されていますが、これも全てのヴィンテージで表記されている訳ではないようです。フラッグシップのリシュブールも同様に、ボトルNoが表記されているヴィンテージと、表記されていないヴィンテージがあるようです。

▼グラン・エシェゾーは、面積9.14haと隣接するエシェゾーの3分の1以下の大きさです。もともと「グラン(大きい)」の名前は、エシェゾーより、大きな畑というのが由来という説があります。これは、名付けた当時は、エシェゾーが、3.55haの小区画のエシェゾー・デュ・ドシュのみだったことが背景にあります。しかし、1937年のAOC制定の際に周辺の区画を組み込んだ為に、面積では逆転されることになります。
一方、グランには、「大きい」の意味以外に「偉大な」の意味があり、格上であり、品質的にも小区画が統合されたエシェゾーに比べ安定していることから、こちらの意味の方が、しっくりするのではないかと思います。
ちなみに、グラン・エシェゾーの最大の所有者はDRC(3.53ha)で、中心部の最良の区画を有しています。それに次ぐのが、モンジャール・ミュニュレで、1.44haを所有しています。

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土壌は、浅い粘土質をベースに、石灰質がエシェゾーよりも若干多く含まれている点で差別化が図られているようです。

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今回のブルゴーニュ赤のグレートヴィンテージの2002年ですが、生産量が少なかったこともあり、今では、バックヴィンテージ、特にグラン・クリュは殆ど市場で見かけることはありません。ブルゴーニュワインに嵌り始めたころに(グラン・クリュは別として)結構2002年ヴィンテージを購入しましたが、今では、ストックは殆どありません。
このワインは幸運にも最近2本入手することができました。

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周辺にはオレンジっぽいレンガ色が入り、中央のガーネットがかったルビー色から綺麗なグラデーションを構成しています。ベリー系の華やかな赤系果実に、ドライフルーツ、シナモン、ムスク、紅茶、スーボワ、マッシュルームの熟成香。酸は比較的豊かで、タンニンは溶け込んでおり滑らか。1時間ほど経て、甘露さも顔を出します。
グレート・ヴィンテージのグラン・エシェゾーとは言え、20年近い年月を経ており、力強さはあまり感じられませんが、綺麗に開いており、一言でいえば華やかでエレガントなグラン・クリュだと思います。

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このワインについては不明ですが、グラン・クリュもほぼ100%除梗のようで、その分、柔らかく果実味が表面に顕れた柔らかいテクスチャーを感じます。

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モンジャール・ミュニュレは、樽へのこだわりが強い造り手で、毎年、自ら木目の細かい良質なオーク材を買い付け、樽の製造会社に、木材を良く乾燥させた後に、あまり内側を焼き過ぎないようにオーダーメイドの注文をしているようです。正直、以前はそれほど興味のあるドメーヌではなかったこともあり、自身では経験していませんが、樽へのこだわり故か、強い樽香がバランスを崩していることもあったようで、特に日本の専門誌における評価は今いちだったようが、2000年以降は、エレガント路線に転向しているようです。ヴィラージュものには、正直今もあまり魅力は感じませんが、少なくとも、2000年以降のグランクリュ、特にエシェゾーやグランエシェゾーは、外れがなく、比較的安価に入手できることもあり、最近のお気に入りになっています。

さて、ここの炭火会席料理ですが、選んだ魚と、選んだ肉をオープンキッチンで炭火で焼いてくれます。食材によって追加料金が発生しますが、ここの炭火焼きは絶品です。

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▼和と洋の竹籠。中央の1品が、「天城鹿のムサカ(ギリシャ風 なすとミートソースのグラタン)」とのこと。先日の熱海でも修善寺の鹿肉がメインとして出てきました。伊豆牛と比較するようなものではありませんが、当地の名産物になっているようです。増えすぎた鹿対策の意味もあるのかもしれませんが....。脂が少なく、淡泊ですが、ソースや調理方法によっては、美味しくいただけます。

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伊豆半島沖のさかな達(種類は、失念)

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▼南京饅頭 鼈甲飴 山葵。ここから赤ワインが合わせられます。

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▼富士山サーモンの柚子味噌炭火焼き

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▼国産フィレ牛肉炭火焼き

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▼季節のフルーツゼリー寄せ ニューサマーオレンジのアイス

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食事とワインを堪能した後、近くの松川遊歩道を散歩しました。 ここでは、竹あかり-イルミロマン・ジャパネスクというライトアップを行っています。

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遊歩道沿いに建つ「東海館」というレトロな老舗旅館が目を引きます。
千と千尋に登場するような旅館のイメージです。

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伊東は、先日訪れた熱海からは、電車で僅か20数分ほどの距離にありますが、観光地としての賑わいは、熱海とは大差をつけられているようです。
良質な温泉に加えて、(熱海と異なり)坂の少ない当地は、周辺の観光と合わせて訪れて、宿泊する価値が十分にあると思います。

(了)