Bon Vin , Bon Sake , Bon Fromage

ブルゴーニュワインとチーズをこよなく愛するシニアのブログです。素晴らしいお酒とチーズの出会いを中心に日常を綴ります。

コラヴァンCORAVINを購入しました

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以前から興味のあったコラヴァンを購入しました。コラヴァンは、ワインのコルクを抜かず細いニードル(針)をコルクに差し必要な分だけのワインを注ぐ為のツールです。ニードルによりコルクに空いた穴はコルクの弾性力により塞がれ、減ったワイン分のガスが瓶内に充填されることでワインには一切影響を与えず、そのまま保存・熟成が可能というワイン愛好家にとって夢のようなグッツです。

 どこで購入?

コラヴァンは、大別してモデル1とモデル2があります。モデル2は、金属素材でブラックやシルバーの標準モデル以外にレッドやゴールド等の限定色モデルがありますが、国内正規店価格は6万円台です。モデル1はプラスティック素材の少し大きめの外観で、価格を3万円後半に抑えたものです。機能的には変わりません。デザインにこだわらなければモデル1がお薦めです。上記は正規輸入代理店をとおした価格で、米国からの平行輸入品は、Amazon等でモデル1ならば、2万円台で販売されています。但し、並行輸入品は、国内正規店での保証は受けられません。シンプルな構造なので自然故障は、稀であると判断して、モデル1の並行輸入品を購入しました。Amazonマーケットプレイスで¥27,486円(税送料込)でした。

付属品 

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減ったワイン分を補うガスカートリッジが2本付属しています。正規品は、窒素ガスですが、並行輸入品は、アルゴンガスです。アルゴンガスの方が比重は大きく(1.65)酸化防止に使用するガスとしては理想的ですが、日本では食品衛生法違反となるため長らく認められませんでした。昨年になり、アルゴンガスの使用を認める報告書が厚生省からだされました。近々正規品についもアルゴンガスが付属するかもしれません。

ガス以外の付属品として、ボトルカバーが付属していますが、これは瓶に傷があった場合にガスの圧力で、瓶が破損する場合を考慮し、瓶を入れる為のもののようです。実際にそのような破損が発生するのか疑問ですが、メーカとして安全性を考慮してのもののようです。

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付属の説明書ですが、並行輸入品であり日本語の説明はありません。

フーリエに使用してみて

今回最初のトライアルとしてフーリエのワインを選びましたが、実はこのボトルがコラヴァンとの相性が非常に悪い、即ち、向かないことが分かりました。

フーリエのワインはすべてロウキャップが採用されています。ロウキャップ採用ボトルの抜栓については、別途フーリエワインのインプレッションのブログで触れますが、今回はロウキャップの上から針を刺さず、ロウキャップを取り去ってからコルクに針を刺すようにしました。通常のキャップシール同様、ソムリエナイフで上部のロウを剥がしました。

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ところが、コラヴァンを使用としたときに大きな問題があることが分かりました。

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コラヴァンはワインのボトルの首の部分を挟み込んで固定する仕組みですが、厚みのあるロウキャップが首の部分に残っていると固定した際に針がコルクの中央に来ません。厳密にコルクの中央に針を刺す必要はないのですが、針を刺す位置がコルクの縁に近くなるので不安になり、ロウキャップをすべて取り去ることにしました。これが結構な作業になります。

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ようやく針をコルクに差し込むことができました。これはあまり力を加える必要なく本体を軽く押し下げるだけで液面に針の先が到達します。不要かと思いましたが、ソムリエナイフでロウを削り取ったため、万が一、便の破損も考え保護袋に瓶を入れました。

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瓶を傾けてワインを注ぎます。本体のレバーを押すことで瓶内にガスが放出され圧力でワインが注ぎ口から出てきます。一回プッシュすることでレバーを話しても一定の時間ワインが注がれます。大きなブルゴニューグラスでは、3回くらいこの操作を繰り返す必要があります。

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 注意しなければならないのが、注ぐ際にコラヴァンだけを持つと瓶が重いと本体から便が外れる可能性があります。この場合、ニードルが曲がってしまう恐れがあります。説明書の図解だけを見ると如何にも片手で操作ができるように思われますが、このリスクを避けるために片方の手で瓶を支える必要があります。

コラヴァンの問題点

さて問題はこの後です。

ニードルを抜き取るとコルクの弾力で穴が塞がり、空気が入り込まないというのが本製品の売りですが、実は購入前にAmazonのレビュー(日本でのレビューは少ないので米国のレビューを参考にしました)にニードルの穴からワインが漏れるという評価が多くみられたことが気になっていました。

今回は2本のフーリエで使用しましたが、1本目は問題ありませんでした。しかし2本目の瓶を傾けたところ、何と針の抜けた穴からワインが滲みだしてきました。

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コルクを上から指で何回か押すと漏れは止まりましたが、まさに上記レビューの指摘が現実になりました。低評価のレビューには、ニードルが曲がったとの指摘がありましたが、これは上述の片手操作が原因しているように想像します。今回の漏れはたまたまだったのかもしれませんが、若干不安に感じました。もう暫く使用してみて様子を見ようかと思います。

従来にはなかった製品であり、抜栓しないことでワインに影響を全く与えないのであればこれほど素晴らしいものはなく、グラスワインを提供する飲食店やワイン愛好家が飛びついたのも理解できます。ただコルクの質や状態によっては、穴が塞がらないケースが実際には発生することは認識して使用した方が良いかと思います。

更に消耗品のガスカートリッジ含めて価格が高いのも購入を躊躇する大きな要因です。更なる改良とともに、手頃な価格を是非実現してもらいたいと思います。

<了>

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