バッカスのささやき

ワインとチーズをこよなく愛するシニアのブログです。素晴らしいお酒との出会いと趣味のブルーベリー栽培を中心に日常を綴ります。

ブルゴーニュの旅~ヴォーヌ・ロマネ村(前編)

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8/30~9/8の10日間でフランスのシャンパーニュ地方とブルゴーニュ地方をレンタカーで旅行しました。コート・ド・ニュイ地方のヴォーヌ・ロマネ村は、ブルゴーニュワイン・ラヴァー憧憬の地だと思います。ロマネコンティをはじめとする、6つのグラン・クリュ畑から産出されるワインを筆頭に、香り高く、華やかで、かつスパイシーなヴォーヌ・ロマネのワインは、誰からも愛されるワインだと思います。前編では、ヴォーヌ・ロマネ村の滞在記を中心に、後編は、この村のブドウ畑とテロワールのことについて書きたいと思います。

4年前にこの地を初めて訪れましたが、ロマネコンティの畑やDRCのドメーヌを目にして舞い上がった(笑)記憶があります。2度目となる今回は、銘酒を生み出す美しい畑を端から端までじっくりと見たいという思いがありました。

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ヴォーヌ・ロマネ村は、北をフラジェ・エシェゾー村、南をニュイ・サン・ジョルジュ村に面した人口400名強の小さな村です。隣接するフラジェ・エシェゾー村のワインは、しばしばヴォーヌ・ロマネのワインとして扱われているようです。エシェゾーやグラン・エシェゾーは、その味わいも含めて、ヴォーヌ・ロマネの延長にあると言っても良いかと思っています。

村の中心と思われる場所には、小さな広場(エグリーズ広場)がありますが、その周りには、教会と郵便局、そして1件のワインショップがあるだけで、この辺りに他の店舗やレストランは見られません。

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この広場にあるワインショップについては、後述します。

▼もうひとつの広場(メリー広場)には、村役場と思われる建物があります。

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▼前回ここには、村内の生産者の写真が展示されていました。エマニュエル・ルジェ氏(左から2番目)やDRCのオベール・ド・ヴィレーヌ氏(左から4番目)の写真があります。

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この広場から見渡せるブドウ畑の中に壁面にG.Noellat(ジョルジュ・ノエラ)と大きく書かれたドメーヌがあります。グラン・クリュの畑と共に絵になるのが、この風景かと思います。

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▼村にある小さな公園です。名だたるワインの産地ですがこんな風景を見ると、当たり前ですが、日常の生活が存在していることを感じます。公園の直ぐ横は、村名のブドウ畑です。

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今回訪れた9月初めは、観光客もほとんど見られず、収穫も未だ始っていなかった為、実に静かな村の佇まいでした。

この村の住民の殆どがワインの生産に何らかの形で関わっている人々ではないかと思われます。村の中の通り沿いには、名だたる生産者のドメーヌを見ることができます。

▼エグリーズ広場にある地図には、ドメーヌの所在地が、書かれています。村内の全てのドメーヌ名、住所や電話番号まで記されています(2015年撮影)

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ここでヴォーヌ・ロマネ村のホテルとレストラン事情について書きたいと思います。

今回も前回同様に、ヴォーヌ・ロマネ村にあるホテルに2泊しました。
国道74号線に近いところに建つドメーヌ・モンジャール・ミュニュレが経営する4つ星ホテル「Les Richebourg」です。

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ここは、2015年にも利用しました。4つ星らしく、クオリティの高い客室やレストラン、更にスパが併設されていますが、価格も少し高めです。

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▼すぐ裏手にはドメーヌ・モンジャール・ミュニュレがあります。

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ヴォーヌ・ロマネ村の中には、他に目ぼしいホテルはなく、レストランも、ホテル内のレストランとホテルのごく近くに建つレストラン1件のみです。4年前も2泊しており、その際の印象が良かったため、今回もコート・ド・ニュイのホテルはここに決めていました。ただ、今回は、オーダーしたワインが間違っていたり、2日目の予約がとれなかったりとトラブルもあり、やや微妙でした。レストランの料理も値段も考えなければ、素晴らしいと思えるものでしたが、サービス等含めると少し物足りなく感じました。

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折角なので、ヴォーヌ・ロマネのワインをオーダーしたかったのですが、コストパフォーマンス的にはいまいちだったので、結局、モンジャール・ミュニュレのFIXINを選びました。お手頃とは言え、80€近くします。日本のホテルより高いかもしれません。

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このホテルの隣にはレストランが1件ありますが、今回、ドメーヌにアテンドして頂いたレ・グルマンディーズの川﨑さんによると、隣村フラジェ・エシェゾーのレストランがお奨めとのこと。「Restaurant Christian Quenel」というレストランのようです。

このホテルに宿泊するメリットは、何といっても、歩いてロマネ・コンティの畑まで行けることです。4年前も今回も、毎朝夕、グラン・クリュの畑を散歩していました。
もう一つの楽しみが、ドメーヌ巡りです。と言っても流石に名だたるドメーヌは一般人の訪問を受けつけてくれません。外からドメーヌを見て回るだけですが、好きな造り手のドメーヌを見つけるの、それなりにワクワク感があります。小さい村なので、比較的簡単に目的のドメーヌを見つけることができます。

そんな訳で、村で見つけた代表的なドメーヌです。

▼村の中心エグリーズ広場に面したところにあるDRC(ドメーヌ・ラ・ロマネ・コンティ)です。

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▼4年前に訪れた時のDRCですが、何故か今回、この門(RCのマークがあります)は見つけられませんでした。

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▼高価で目にすることが少ないものの、素晴らしいワインを産出するドメーヌ・シルヴァン・カティアールです。目を凝らさないと、ここがこのドメーヌと気づきません。最近、ここの2005年のマルコンソールを飲み、えらく感動しました。同じ2005年ラ・ターシュ以来のインパクトでした。先日2014年のマルコンソールを購入しましたが、5万円を越えていました。

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▼ドメーヌ・メオ・カミュゼです。エマニュエル・ルジェと並びブルゴーニュワインの神様アンリ・ジャイエの教えを受け継ぐ造り手ですが、最近は、ちょっとパッとしません。昔は、NSGのプレミア・クリュクラスを時々飲んでましたが、最近は、ご無沙汰のドメーヌです。

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▼今やDRCより入手困難なルロワです。写真ではわかりにくいですが、結構りっぱなお屋敷です。10年くらい前は、ネゴス物を中心に良く飲んでいましたが、最近は、ブルゴーニュAOCですらショップで見かけなくなりました(高島屋は別ですが)。

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▼ドメーヌ・ミッシェル・グロです。ここは、一般人の訪問も可能なようで、今回オファーしてみましたが、収穫直前という理由で断られました。ヴォーヌ・ロマネの中にあって価格はリーズナブルなので、よく飲んでいるドメーヌのひとつです

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▼アンヌ・グロです。日本でも人気のあるドメーヌです。2000年代前半から買い続けていましたが、最近は高くて、なかなか買えません。

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▼ドメーヌ・フランソワ・ラマルシュです。左の屋根の模様がブルゴーニュの家屋の証です。ここのワインは、2005年くらいから買い続けています。ラベルデザインが変わった2011年くらいから評価がグンと上がるとともに、最近は、毎年価格が上がっていおり、トップキュベのグラン・リュは、とうとう10万円近くになってしまいました。

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▼ドメーヌ・ミッシェル・ノエラです。地味な建物のドメーヌが多い中にあって、バーガンディレッドが所々に使われているセンスの良い建物です。アンリ・ジャイエと並び称されるシャルル・ノエラの畑の大部分がルロワに売却されたことは、有名ですが、一部の畑は、このミッシェル・ノエラに引き継がれたようです。輸出にあまり力を入れていないようで、日本での知名度はいまいちで、実は私も飲んだ記憶はありません。

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▼ドメーヌ・ジョルジュ・ノエラです。かつては、大手ネゴシアンにワインを提供していたようですが、2010年にマキシム・シュルランが若き当主となり、ドメーヌとしての活動が始まったようです。この当主の手になるトップラインのグラン・エシェゾー 2011年を1年ほど前に入手しました。もう少し待って飲んでみたいと思います。

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▼最後にご紹介するドメーヌは、唯一、訪問したドメーヌ・アルメル・エ・ベルナール・リオン(Armelle et Bernard Rion)です。リシュブール・ホテルとは国道74号線を挟んでの向かいにある家族経営のドメーヌです。このドメーヌ は、1880年にピエール・リオンによって設立され。その子孫が、ベルナール・リオンですが、兄がダニエル・リオンという別ドメーヌを立ち上げています。ドメーヌ・ダニエル・リオンのワインは日本にもかなり輸出されており、よく目にしますが、こちらのベルナール・リオンのワインは日本では殆ど見かけません。実は、4年前にここを訪問するまで、このドメーヌのことは、全く知りませんでした。生産量が少ないこともあり、国内向けがメインと思われます。

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 ▼地下カーヴの入り口です。

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▼このドメーヌは、一般の観光客にカーブを開放しています(アポは必要ですが)のでトリップアドバイザーでも多くの口コミが載っています。ヴォーヌ・ロマネでは唯一とも言えるドメーヌです。醸造の過程を大きな写真パネルを使って説明してくれます。今回対応してくれた女性は、ベルナール・リオンの娘さん(現当主?)と思われます。

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カーヴ内では、小さな男の子と女の子が遊んでいます。娘さん子供、つまりベルナール・リオンさんのお孫さんのようです。こんな風景がここが家族経営であることを実感させてくれます。

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▼これは4年前のカーヴ見学の様子です。説明してくれた美人はアルバイトのようです。左側の男性は、今回もアテンドをお願いした、ル・グルマンディーズの川﨑大志さんです。

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▼ベルナール・リオンさんです。現在は、娘さんがドメーヌを継承しているようです。

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▼カーヴ見学後の試飲です。トップラインのクロ・ヴージョも試飲できました。

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ヴォーヌ・ロマネ以外に、シャンボール・ミュジニー、ニュイ・サンジョルジュ、クロ・ヴージョ、ムルソー、ショレイ・レ・ボーヌ、ぺルナン・ベルジュレスとニュイからボーヌまで幅広く畑を所有しているようです。ヴォーヌ・ロマネの1級は、ショームだけです。前回訪問時も、このショームを買うかニュイ・サン・ジョルジュの1級レ・ダモードを買うか迷いました。今回、レ・ダモードは2016年、ショームは2017年を試飲し、レ・ダモードの方に力強い酸を感じ、気に入ったのですが、やはり、ヴォーヌ・ロマネのドメーヌということで、結局ショーム(55€)を購入しました。
上の写真のリストの下の方に、トリュフ関係の商品名が書いてあります。トリュフの缶詰70g38€とあります。ベルナール・リオンさんは、トリュフ採取の名人としても有名のようです。

▼これは、4年前見つけたトリュフのビン詰めです。生のトリュフは、検疫に引っ掛っかるようですが、ビン詰めはどうなんでしょうか?

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最後に、村内にある唯一のワインショップの紹介です。
▼ここはフランソワ・ジェルべのドメーヌのショップです。もちろん試飲もできます。

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フランソワ・ジェルべは、1983年から2人の姉妹、マリー・アンドレ女史とシャンタル女史によって運営されていましたが、2013年にマリー・アンドレの娘、アメリ―・ベルトーが当主になり、新たにドメーヌ・ベルト―・ジェルべ(Berthaut-Gerbet)を起こしています。

ここのワインは、フランソワ・ジェルべ時代から何回か飲んでいますが、果実味が前面に出た、ピュアで繊細なワインです。ベルト―・ジェルべのフィサン(FIXIN)2014年を先日飲みましたが、フランソワ時代同様にコストパフォーマンスの高さを感じました。

クロ・ヴージョとエシェゾーのグラン・クリュを筆頭に1級のロマネにスショー、プティ・モン、さらに評価の高い村名格のオー・レア等の畑を所有しています。

実はこのショップ、ドメーヌ・ロマネ・コンティ(DRC)の直ぐそばにあります。

ご近所ということもあってか、2015年に訪れた際には、ここでは、DRCのワインを販売していました。2012年ヴィンテージで、エシェゾーが約5万円、ロマネ・サンヴィヴァンが約10万円という安さでした(エシェゾーを購入しました)。
今回、ここを再度訪れ、DRCについて聞いたところ、今年は10本しか入らず、現状在庫は無いとのことでした。前回は、DRCに加えて、ドメーヌのヴォーヌ・ロマネ・スショを買いましたが、今回は、ベルトーのヴォーヌロマネ・プティ・モン2017年とフランソワのクロ・ヴージョ2014年を購入しました。

 以上、4年ぶりのヴォーヌ・ロマネ村の訪問記ですが、後編では、ヴォーヌ・ロマネの畑について少し詳しく書きたいと思います。少々マニアックな内容なので、ご興味のある方だけどうぞ。

(終)