バッカスのささやき

ワインとチーズをこよなく愛するシニアのブログです。素晴らしいお酒との出会いと趣味のブルーベリー栽培を中心に日常を綴ります。

バースディ・ディナー at 熱海伊豆山

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 63回目のバースディ。GoToトラベルを利用して、熱海伊豆山のレストランに計4本のワインを持ち込み和洋のディナーで愉しみました。 

9月に引き続き、11月頭に東急ハーベスト熱海伊豆山を訪れました。今回は、前回は対象外だった東京からの適用が可能になったGoToトラベルキャンペーンを利用して、2泊しました。
▼前半は、すっきりとした秋晴れに恵まれました。

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初日のバースディ当日は、日本料理レストラン「㐂らく」で。

まず、合わせた白は、ピュリニー・モンラッシェの名門というより、ブルゴーニュ白の大御所、ドメーヌ・ルフレーヴのプルミエ・クリュ、レ・ピュッセルの2010年ヴィンテージです。ルフレーヴのオールドヴィンテージは、1月に飲んだ2000年のビアンヴニュ・バタール・モンラッシェ以来になります。

ドメーヌ・ルフレーヴ ピュリニー・モンラッシェ・プルミエ・ クリュ・ レ ピュセル 2010年
[2010]Domaine Leflaive Puligny Montrachet 1er Cru Les Pucelles

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レ・ピュセルは、特急畑のバタール・モンラッシェとビアンヴニュ・バタール・モンラッシェの北に位置する銘醸1級畑です。
▼レ・ピュッセルの畑です。右に映っている道路を隔てて、右側に2つのグラン・クリュの畑が存在しています。

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以下、テ―スティングメモです。

輝きのあるやや濃いめのイエロー。冷やし過ぎたせいか、抜栓直後の香りは控えめ。スワリングすると、徐々に青リンゴや白い花、石っぽいミネラル香、バニラ、フレッシュハーブ、さらにノワゼットの熟成香も。口に含むとまず、熟度の高さは感じるものの決して豊満ではない果実味とミネラル感。豊かで綺麗な酸が口中に広がり、長めの余韻に続く。グットヴィンテージとはいえ、暑い年ではなかったこともあり、甘みよりもそこそこ冷涼感と緊張感を感じさせるピュリニ―・モンラッシュらしいワイン。

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このワインに合わせた料理です。
▼秋刀魚千枚重ねととろろ 秋茄子葛寄せ(巻海老、焼茄子、雲丹、生姜じゅれ)

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 ▼紅葉鯛と茸の土瓶仕立て

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▼お造り盛り合わせ(本マグロ、金目鯛、ハタ、イカ

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▼きんき甘塩焼き 骨までカリカリに揚げているきんき

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このあとは、メインのグロフィエのボンヌ・マールです。

ドメーヌ・ロベール・グロフィエ ボンヌ・マール グラン・クリュ 1995年
[1995]Domaine Robert Groffier Père & Fils BonneS-Mares Grand Cru

シャンベルタン・クローズ・ド・べーズと並んで、ロベール・グロフィエのフラッグシップです。コート・ド・ニュイ地方では、まずまずの評価の1995年で、期待大でした。

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滓の多さからデキャンタをお願いしましたが、あまり慣れていないのか、滓を気にすることもなく、3分の1だけを無造作にドボドボとデキャンタに移していました。

色調は、やや濃いめのガーネット。それほど熟成を感じる色ではありません。
先に味わった妻の口から「実家の押し入れ?の香りがする」と..、.
マッシュルームやタバコでしょうと言ったものの、ちょっと嫌な予感。
やはり、香りは、湿った木質やダンボールの香りが....、
残念ながら典型的なブショネのようです。

一般的に、ブショネの確率は3~8%とも言われますが、どうも1990年代のワインは、ブショネにあたる確率がやや高いような気がしています。

口に含むとそれほど嫌なテイストではないのですが、果実味はあまり表に出てきません。やはり、香りが駄目です。このボトルは、半年ほど前に、某インターネットショップで購入(36K円)したものですが、裏ラベルが張られておらず、現地購入のものかと思われます。熱劣化は感じられず、保存状態は悪くはなかったように思われます。グロフィエの1990年台は、96、97、99等を飲んでいますが、正直ばらつきがあります。

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▼喜綿の絵部芋湯葉蒸し 和食には珍しいフォアグラが使われています。

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▼和牛すき煮 かぼす添え。松茸、舞茸、菊菜、甘藷。

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洋梨のクラフティ。蜂蜜とりゅふそーす 柿のシャーベット 干し八珍柿 ラズベリー

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▼翌日、少し足を延ばして、伊豆の修善寺までドライブに。
一部色づいた葉も見られましたが、紅葉には未だ半月ほど早かったようです。一応、平日でしたが、そこそこ観光客も戻ってきているような気がしました。 

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ブショネショックの翌日の夕食は、気を取り直して、フレンチ・レストランの「コート・エ・シエル」で。

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まず、白は無難なところで、北イタリアの白です。

ヴィエ・ディ・ロマンス シャルドネ 2017年
[2017]Vie di Romans Chardonnay

北イタリアのフリウリ- ヴェネツィア・ジュリア州の造り手、イタリアの白ワインの巨匠と言われているジャンフランコ・ガッロ氏の手による「ヴィエ・ディ・ロマンス」のシャルドネです。個人的には、ここのマルヴァジア種のワインがお気に入りですが、やはり、メジャーなシャルドネソーヴィニヨン・ブランが人気が高いようです。樽を使ったワインと使わないワインがあり、このシャルドネは樽を使っていますが、樽を使っていない「チャンパニスヴィエリス・シャルドネ」という銘柄もあります。 

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少しグリーンがかった輝きのあるクリームイエロー。
青リンゴ、白い花やアカシアの黄色い花、カモミール等のフレッシュハーブ、ミネラルと樽からのバニラ香。凝縮したふくよかな果実味を感じるものの、甘さはそれほど強くなく、基本的にはドライなテイスト。余韻には心地よい苦みが広がる。
ブルゴーニュの白にも通じるような冷涼な地のブドウを感じるワインでした。

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アミューズは、白子のポシェ。上にカリフラワーのソースとカレーパウダー。

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▼オードブル1皿目。鮑と鮑とグリーンオリーブ。

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▼オードブル2皿目。鶏のメダイヨン セープ茸と人参のソース

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▼オードブル3皿目。トロンペットのヴルーテと沼津港産の赤座海老のソテー

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▼魚料理。甘鯛と松茸の炭火焼き カイランのピューレと共に

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▼お口直しのグラニ

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ここからは、赤ワインで。

リュシー・エ・オーギュスト・リニエ クロ・ド・ラ・ロシュ・グラン・クリュ 2005年
[2005] Lucie et Auguste Lignier Clos de la Roche Grand Cru

少し前に、同じリュシー・エ・オーギュスト・リニエのクロ・ド・ラ・ロシュの2009年を飲み、非常に好印象であったことから、探し出して入手したワインです。
リュシー・エ・オーギュスト・リニエについては、こちらでも書きましたが、2005年は、ユベール・リニエの跡継ぎだった3男のロマン・リニエが亡くなった翌年で、栽培や醸造をユベール・リニエが行い、熟成・瓶詰をロマンの妻ケレン・リニエと醸造長のドミニクが行うという新旧合作のワインになります。2006年からは、ユベール・リニエはここのワイン造りから外れ、ケレンとドミニクの手によるワインとなり、ラベルも一新されました。

ということで、ラベルは、リュシー・エ・オーギュスト・リニエですが、栽培と醸造という主要工程に関わっていることから、ほぼほぼユベール・リニエに手によるワインと言っても良いかと思います。

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前日の和食レストランと違い、ソムリエにより、きちんとしたデキャンタを行ってもらえました。

早速、テイスティング

やや黒っぽい濃いめのガーネットがかったルビー。縁にかけての少しレンガっぽい色合いのグラデーションは見られるものの、まだまだ若い印象。
レッグはやや長め(Alc.14.5度)。
ラズベリーやブルーベリー、ブラックベリー、ダークチェリーの赤黒系果実やハイビスカスや牡丹の赤や紫の花の香り。甘草やドライハーブ、黒胡椒。引き締まったスパイシー感と樽からのロースト香。熟した果実の凝縮を感じるアタック、豊かな酸と石のミネラル、口中を引き締めるタンニンが未だ感じられる。先日飲んだ2009年よりも力強さ・骨格感を感じるクロ・ド・ラ・ロシュ。まだ熟成の入り口という印象で、ピークは5年後くらいか? 少なくとも10年後くらいまで続くと思われる。

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岩をなめるような塩気と評されるクロ・ド・ラ・ロシュにこれまで飲んだ中では、最も近いクロ・ド・ラ・ロシュでした。

先日飲んだ、同じショップで購入したリュシー・エ・オーギュスト・リニエの2005年の村名、シャンボール・ミュジニー・レ・ビュシエールに軽いブショネを感じたので、少し不安でしたが、このワインの状態は全く問題ありませんでした。

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▼相州牛フィレ肉とフォアグラのソテー ハイビスカスのガストリック。このワインには、やはりこの手の料理との相性が最高です。

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▼最後のデザートの一皿。 甘藷のグリエ 温州みかんのソルベ

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食後にデザートでくつろいでいると、こんな企画を紹介されました。

海外でも有名で、パリの三ツ星レストランでもオンリストされている日本酒「醸し人九平次」の萬乗醸造(愛知県)が、リリースしているワインの飲み比べのようです。全く知らなかったのですが、このワインは、萬乗醸造が所有している自社畑で造られているとのこと。赤は、コート・ブルギニョン(ピノ・ノワールとガメイの混醸)、白はアリゴテのようです。
特に白は、アリゴテらしい溌溂とした酸に爽やかな果実味と複雑さも同居する印象的なワインでした。

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価格はちょっとビックリですが...。

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今回は、GoToトラベルの恩恵もあり、和洋食とも最高の料理を味わうことができました。持ち込んだワインは、ブショネだったボンヌ・マールが唯一残念でしたが、それ以外は素晴らしい料理との相性を示してくれるワインでした。

(了)